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ふたつにわかれた ぼくのきもち

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

ぼくの名前は、ふわふわで、まあるくて、やわらかい。

でも、ほんとの名前は……ちょっとヒミツなんだ。だって、いまは“いつものあのパン”って呼ばれてるからさ。

 

ぼくがこの世界に生まれたのは、もうだいぶ前のこと。

1980年代の終わりごろ。

そのころの大人たちは、かたくて、みみがしっかりしたパンばかり食べてたんだ。

でも、ある日こんな声がきこえたんだ。

「もっとふわふわで、やわらかくて、みみまでおいしいパンが食べたいなぁ」って。

 

それをきいた、ある工場のパンづくりのひとたちがね、

すっごくがんばって、がんばって、ぼくをつくってくれたんだ。

こねこねして、ふくらませて、しっとりさせて、焼いて……

できあがったぼくは、ふたつに割れるようになってた。

だから“ダブル”なぼく。

きれいに、やさしく、ふたつにわかれるようにって、

こだわってつくられたんだよ。

 

それから、ぼくは毎朝、だれかの食卓に並んでいった。

小さな子どもが、おかあさんにこう言うんだ。

「これ! やわらかいの! すきなやつ!」

おじいちゃんは、にっこりして言うんだ。

「耳までおいしいのが、最近のパンなんじゃな」

 

ぼくのうえには、ジャムがぬられたり、バターがとろけたり、

たまごがのったり、チーズがとろ~りしたり。

でもね、どんなに着替えしても、ぼくはずっと“ぼく”のままなんだ。

ふたつに割れても、心はひとつ。

 

ある日ね、ひとりの男の子がさびしそうにぼくを食べてたんだ。

おかあさんがいなくなって、

それでも、テーブルにはいつものように、トースターであたためられた“ぼく”が置かれてた。

男の子は、ちいさな声で言った。

「……これ、ままがすきだったパンだ」

 

ぼくは、なんにもできないパンだけど、

あのとき、ぼくのやわらかさで、ちょっとだけ、その子の心をあたためられたなら──

それだけで、ぼくはうれしい。

 

ぼくの名前は、ふわふわで、まあるくて、やわらかいパン。

ふたつにわかれるけど、しあわせはちゃんと、なかにつまってる。

 

今日も、だれかの朝に、そっとしあわせを届けるために、

ぼくはまた、焼かれていくよ。

──いってきます、って声が聞こえるその時まで。


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