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冷やし中華、はじめから、終わりまで

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

ボクの名前は──冷やし中華。

 “夏限定”ってやつさ。

 あっという間に現れて、あっという間に消えていく。

 でも──その短い命には、ちょっとした物語がある。

 

 ボクのはじまりは、昭和初期の仙台だったと言われている。

 とある中華料理店の店主が、夏の暑さで食欲が落ちたお客のために、冷たくてさっぱりした麺料理を

考えたんだ。

 中華そばの麺を冷やし、具をのせて、酢の効いたタレをかけた──

 それが、ボクの原型。

 別の説では、東京・神田の中華料理店が日式の涼麺を工夫して出したとも言われてる。

 はっきりしないけど、どっちも“誰かのやさしさ”から生まれたことだけは、まちがいない。

 そしてボクは、気づけば全国に広がった。

 「冷やし中華はじめました」

 その貼り紙が夏の風物詩になるほどに。

 

 今年もその日がきた。

 7月。汗ばむ昼下がり。

 ボクは、厨房で氷水にキュッとしめられ、

 ゆでたまご、ハム、きゅうり、紅しょうが、時々トマト。

 にぎやかな具たちとともに、ガラスの皿の上に登場する。

 「うわっ、冷やし中華! なつかしい!」

 お客さんの声がうれしかった。

 ボクの味には、記憶の温度がある。

 幼い頃、扇風機の前ですすった味。

 部活帰りに友だちと笑い合った味。

 失恋して食欲のない夜、すするように食べた味。

 ボクの中には、たくさんの“夏の人生”が詰まってる。

 

 でもね。

 それも、長くは続かない。

 8月の終わり。

 店主は、ゆっくりと紙を取り出す。

 『冷やし中華、終わりました』

 たった一言で、ボクの季節は閉じる。

 ラーメンたちが元気な顔で戻ってきて、厨房はまた温かくなる。

 ボクは、冷蔵庫の奥で静かに目を閉じる。

 タレの瓶も具材の準備も、そっと棚にしまわれていく。

 

 でも、悔しくなんかない。

 だってボクは、夏の記憶を届けるために生まれたんだ。

 人の心と体を少しだけ軽くして、

 冷たさの中に優しさを、

 すっぱさの中に懐かしさを、

 そして、食べ終えたあとの“ほんの少しの寂しさ”を残して。

 

 ボクは、冷やし中華。

 はじまりも、終わりも、きまっている。

 でもその“限られた時間”こそが、誰かの夏を彩る。

 だからまた来年──

 「冷やし中華、はじめました」

 その言葉が聞こえるその日まで、

 ボクはここで、静かに季節を待っている。


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