電車くん周遊記
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
ぼくの名前は──電車。
東京をぐるぐる走ってる、山手線の一両だよ。
初めて線路を走ったのは、ずいぶん前のこと。
あの頃、ぼくの身体は黒くて、ゴトゴト揺れた。
まちにはまだ高いビルもなくて、子どもたちは線路のすぐそばで手を振ってくれたっけ。
「おーい! 電車ー!」
「わぁ、すごい速いね!」
その声が嬉しくて、ぼくはいつも力いっぱい走ったんだ。
時代が変わると、まちも変わる。
煙を吐くぼくの仲間がいなくなって、かわりに銀色のピカピカした電車たちが増えていった。
渋谷では、踏切が消えて大きなスクランブル交差点になった。
新宿には高層ビルがにょきにょき生えてきた。
池袋の駅前には、どんどん新しい看板が光って、いつもまぶしかった。
でも、ぼくは変わらず線路の上をぐるぐる。
同じ道を回ってるようで、毎日、どこかがちがってた。
学生さんがサラリーマンになったり、
恋人だったふたりが、家族になって手をつないでたり。
時々ね、窓のガラス越しに映る景色を見て、ぼくは思うんだ。
(ああ、東京って、生きてるんだなぁ)って。
ある日、ぼくの身体も、とうとう新しくなった。
緑色のラインがシュッと入って、ディスプレイもついた。
ドアも静かに開くし、音も静か。
だけど、心は変わらないよ。
ぼくはずっと、「人を運ぶ」ために生まれたから。
小さな子が、はじめてひとりで電車に乗った日も。
おじいちゃんが「懐かしいなぁ」ってつぶやいたときも。
ぼくはただ、ぐるぐるまわりながら、ぜんぶ覚えてる。
今日も、東京の空の下。
ぼくは走ってる。
春はお花見帰りの人を。
夏は汗をかいた浴衣姿のカップルを。
秋は落ち葉のにおいを乗せて。
冬はコートのふくらみとあったかい缶コーヒーの手ざわりを。
ぐるぐる。
そして、ぐるぐる。
だけど、止まることはないんだ。
だって、誰かがまた、「おはよう」と乗ってくるから。
東京は、変わり続けるまち。
だけど、ぼくのレールは、ちゃんとつながってる。
それが、ぼくのしあわせ。
――ぼくは、今日も、まわってるよ。




