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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
4部2章『頼もしき新たな仲間!? その名は』 
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4話 「救世主?」

 俺たち一人一人を光の輪で捕らえるか。ならば次の手をすぐにうってくると思うんだが・・・おっ! 来たようだな。


「貴様らか・・・我の神殿を壊しおった輩は。」


 現れたのは見たところ天使ではない。それに後方には天使と思われる気配がかなりの人数控えている・・・とすると神か。あまり強そうには見えないが、一応闘神である俺やレーチェルのような者と同一視するのがそもそも間違いなのかもしれない。


 アシュラに一応アイコンタウトをとる。どうやら渋々ながら認めて・・・いや、借りの上乗せか? せっかくさっき一つ返したばかりだというのになかなか減らんものだな。後の2人ともアイコンタクトを取りたいところだが、レミーはすっころんでもがいているし(いくらいきなり手足を拘束されたからってなぁ・・・)アキは自分の所為で罠にはまったかと落ち込んでうつむいてしまっているから取りようがない。


「厳密には俺たちじゃなくてワームが壊したんだけどな。」


「だが、貴様らが侵入し暴れなければ壊れんかった。違うか? ・・・なにゆえ我が神殿に侵入したかは知らんが何とも乱暴なことよ。その罪万死に値しようぞ!」


 ふむ、俺たちを襲った天使たちはこの神に仕えていることはまず間違いないだろう。にも関わらずこの反応ってことは、俺たちの顔までは知らなかったか、それともとぼけているか・・・いずれにせよ罠に嵌めようとしたわけではなさそうだな。


「さぁ、神の裁きを受けるがよい!!」


 っていきなりかよ!? 俺に向かって放たれたのは光弾、確かに並みの生物なら一撃必殺かもな。まったくどっちが乱暴なんだか、もっともここには並みの生物なんていないんだがな。


 さてと、それじゃあ・・・ん? なんだ!? この気配は!


「タイムフリーズ!」


 タイムフリーズ!? 以前、ベルフェゴールが使っていたアレか? いや、あれ自体は氷の属性の特性・・・同質の技を使える者がいてもおかしくはない。だが、なぜこのタイミングで?


「へえ? あんた、凍った時の中でも動けるんだ? 一応腐っても竜神ってことかしらね?」


 つかつかと不機嫌そうに歩いてきたのは一人の少女・・・いや、俺と大して変わらないぐらいだろうか?


「何してんのよ! 凍った時の中でも動けるんなら、さっさと光弾の軌道上からどきなさいよ! ああ、もう! 足を拘束されているぐらいで歩けないっていうの!? もう、手間がかかるわね!」


 とまぁ、一人でまくし立てたあげく俺を引っ張って動かす。別に動けないわけじゃないんだけどな、動くほどの事態じゃないというか・・・。


「それじゃあ、時を動かすわよ!」


 涼しげな顔を装っているがそれなりに消耗しているみたいだな。接続時間はベルフェゴールよりも長いようだが、コスト的には高くやはり長時間の停止には向かないってところかな?


「な・・・に? いつの間に避けたのだ! いや、それ以前に貴様は何者だ!」


 ある意味予想通りの反応ありがとう。名も知らぬ神は俺の隣にいる女を指さして言う。とりあえず、敵ではないようだが。


「はぁ? あんたなんかに名乗るような安っぽい名前は持っていないわ。これでもね、ワタシは竜族の名門なの。救世主とでもお呼びなさい。」


 竜族? この子も竜なのか? あ、いや・・・俺は血が混じっているだけだから本当に竜と名乗っていいのか微妙なところなんだが・・・。


「でも一応竜神一行には説明しとかないといけないか。はぁ、面倒くさいなぁ。ワタシはね所謂竜神のサポート神なの。レーチェルって神はあんたらも知っているでしょ? 彼女から力の一部をもらったのよ。なんでも竜神が代替わりしたんだからサポート神だって代替わりしたほうがいいとか言ってたわね。」


 ・・・うむ、そのなんとも無茶苦茶さ加減がまさにあの人だな。理由も理由だが、そんなホイホイ力を分け与えて神を量産してもいいのか? っていうか出来るのか!? まぁ、あの人なら出来ても何の不思議でもないところが怖いところだが。


「え!? れ、レーチェル様は無事ってことだよね?」


 そしてここにはレーチェルの名前が出ては黙っていられないやつがいる。そうだよな、いくらレーチェルだからってレミーに心配するなっていうほうが無理だ。


「ん~? あんた、そんなとこで寝そべって何やっているのよ? 見たところ天使みたいだけど、まさかレーチェルのお抱えの天使なの!? はぁ、まさか、こんな役に立たなさそうなのを召しかえているなんて。・・・あのね、あのレーチェルが無事じゃない状況ってどんな状況よ。例え世界の全てを敵に回しても、生き物全てを皆殺しにして一人生き延びられる女よ、あれは。」


 ・・・なんとも凄まじい評価だが、まさにその通りな人だからなぁ。本気で何の誇張も感じられないから困る。


「我を・・・我を前にしてべちゃくちゃとお喋りとは・・・もう、許してはおけん! 出てこい、我が配下共!」


 あ~、すっかり忘れてたよ、名も知らない神。っていうかすっかり悪役が板についているな。そして出るは出るわ天使の大群・・・これは面倒だな。彼女一人が戦うとするならば。


「くっ、数だけは立派って奴ね。こいつらは身動きできないみたいだし・・・しょうがないわね、やってやるわよ!!」


 ん~、このまま捕まったふりで手に入る情報もなさそうだしな。後は倒した後に問い詰めてみるか・・・。


「いや、手伝うぞ? というよりも本来は俺たちが戦うべき相手か。」


「はぁ? 何を言っているのよ? そんな状態で? ってあんたたち動けたの!?」


 あっさりと力技で光の輪を断ち切った俺とアシュラを見て唖然と呟く自称救世主。いや、そんなに言うほど頑丈な輪じゃなかったろ? 少なくても俺たちのようなパワーファイターにとってはな。


「ふん、貴様もさっさと起きろ。」


「ほら、アキも手伝てくれよ?」


 とアシュラがレミーを、俺がアキの光の輪を破壊して拘束を解く。さすがにこの2人は力ずくで解除できるタイプじゃないからな。


「なっ!? ふ、ふん! なかなかやるじゃないの。そ、それでこそワタシが助けに入るだけの価値がかろうじてあるってものだわ。」


「ム~、もっと素直になろうよ~。」


 いや、レミー。こういったタイプにその発言は逆効果だから。隣ではアキもため息ついているし!


「ま、まぁともかく・・・協力してくれるか? 救世主さん?」


「ふん、いいわよ。・・・あんたたちには名前を教えてあげるわ。こいつらを片付けたらね!!」


とりあえず出てきたもののやっぱり名前はわからない彼女! まさにいつまで引っ張るんだ、このネタは!? って感じですね。


メイ「何を言っているのです? 無駄に引っ張っているのはあなたでしょう?」


まぁ、そうなんですが・・・って無駄ではないぞ、無駄では! 一応意図をもって引っ張っているんだから。


メイ「バレバレの名前を引っ張ることに何の意味がいるというのですか?」


バレバレ言わないで(汗)それとその目もやめて、心が本当に痛いから>< えっと、彼女がリュウトたちに明かすタイミングに意味があるのですとだけ言っておきます。読者様は知っていてもいいんですが、どうせなら同じタイミングでと♪


メイ「なるほど、ならば今は良しとしておきましょう。では皆様、次回またお会いいたしょう。」


・・・いつになったらキャラたちよりも偉くなれるんだろ><


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