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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
3部5章『激闘再び! リュウトVSアシュラ!』
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2話 「戦う理由」

「じゃ、リュム・・・頼むぞ。」


 気楽さの中に幾分緊張感を混ぜて俺はリュムに話しかける。リュムには不満かも知れんがな。


「このような余興に我が力を使うつもりか?」


 やっぱりな。普段から『我が力を平時使うことなど許さん』なんて言って、実際に使わせてくれない奴だからな。


「まぁ、そういうな。相手が並みの奴ならいざ知れず、アシュラとなってはお前の力なしでは手も足も出ないさ。」


 悔しいとは思うがな。実際問題として俺の素の能力はアシュラにまだ遠く及ばない。


「・・・汝がそのように戦いを望むのは初めてだな。」


 うっ、やっぱり怒っているな。呼び名が昔みたいに汝に戻ってる。最近はアキと同じでそなたって呼んでいたんだが・・・まぁ、リュムの疑問に答えながら説得といくか。


「戦いって言っても今までみたいな殺し合いじゃないからな。純粋に力と力をぶつけ合う。そりゃ、事故はあるかもしれないが俺もわかるのさ・・・自分が身につけた力がどの程度のものなのか競い合って見たいと思うその心はな。」


 おそらくアシュラもまたそうなのだろう。だが、リュムの・・・竜神剣の力を使っていない俺ではアシュラの相手としては力不足だからな。それに俺とて全力で戦ってみたいし、容易に負ける気もない。


「さらに言えば、いい特訓にもなるのさ。アシュラほど実戦に近い形で全力を出せる相手は俺にはいないぞ? ・・・教えろとは言わんが、いるのだろう? 俺が戦わなければいけない本当の敵が。そしてそれは今の俺などよりもさらに途方もなく強い。」


「・・・気づいていたか。」


 気づかん方がおかしいだろ? レーチェルが以前『竜神は特殊な役割を義務付けられてる』などと言っていたしな。それにどうも俺たちを鍛えようとしている節がある。


「まぁな。どうにも竜神って奴は戦いから逃げられないらしいな。まぁ、それが何者であろうと、どれほど強かろうと関係ないさ。それが俺にとって許せない存在なら戦うってだけだ。」


 まぁ、もっとも竜神の宿命とまで言われている相手だ。戦いが避けれるような相手ではないのだろうな・・・。


「・・・よかろう。そこまでわかっているなら我が力を今回は特別に貸してやる。たしかに訓練としては奴は格別の相手だろう。」


 そういうことだな。さて、そろそろ・・・ん?


「で、そこにいるのは何のようかな? ・・・ヤマト。」


 隠れているというよりは出るに出れないって感じか? まぁ、どうもあいつは俺に対して妙に気を使っているからなぁ。


「さすがですね。私も気配を消していたつもりだったんですが・・・。」


「お前の気殺に気づかないようじゃどうしようもないさ。むしろ、気が散っていたとはいえ、今まで気づかなかったことに問題ありだな。」


 障害物があり、周り(部屋の外だが)に多くの人がいるとはいえ300m程度の距離にいる知人の気配に気づかないじゃ情けないな。


「で、俺に何か用か? もっとも大体わかってはいるんだが。」


 ヤマトのことだ。激励にでも来たのだろうが二の足を踏んだってことだろう。特に俺があんな話をしていればなおさらだろう。


「あ、はい・・・すみません。ただ頑張ってくださいって言いに来たんです。私は、やっぱり師匠に勝って欲しいですから。」


 そりゃそうだな。だが、俺としては・・・こういうべきだろうな。


「ありがとう。俺も負けるつもりはないが、どうしても勝ちたいって訳でも実はないんだよな。」


「えっ!? な、なんでですか?」


「今までとは違って意地でも勝たなくてはいけない戦いじゃないからだな。これは自分たちの力を確かめる戦いだ。勝ちたくはあっても負けられない戦いではないというべきかな? だから、ヤマトも良く見ておくといい。俺やアシュラが全力で戦う様なんてそうは見えんぞ? 必ず参考になるだろうさ。」


 ん? そういえば俺とアシュラが全力で戦うとなると・・・ヤマトはまだ可能性はあるが普通のものは見えるものだろうか? まぁ、レーチェルがいるんだから何か考えているんだろうな。アキもこんなことで客を失うような下策をとるようなやつじゃないだろう。


「師匠・・・わかりました! でも、それでも私は師匠の勝ちを信じますし、応援します!」


「ああ、それでいい。じゃあ、行って来る。」


 はは、どうも俺は言葉が下手なようだな。だが、そうだな・・・勝ちを狙っていないわけじゃない。負けてもいいなんていったら他ならぬアシュラが怒るな。さぁ、アシュラならきっと『楽しい楽しい戦い』と評するだろうこの勝負! 思いっきり楽しんで、勝たせてもらうとするか!

さて、次回からリュウトVSアシュラの戦いが始まります!


レミー「うう、なんで今回わたしは会場にいないの~!」


・・・そりゃ、レミーがいると予想外のトラブルが起きる確率がぐっっと上がるからだろ。万全を期してるとはいえ、何かあったら大惨事になってもおかしくない危険性ははらんでいるんだし。


アキ「そういうことだ。しかし、ここでも出てきたな・・・リュウトの、竜神の宿命か。」


まぁ、ちょっと前にも言いましたがこの段階ではただの示唆ですから、不穏な気配だけ感じ取ってもらえればいいんですけどね。一応ヒントがないわけでもないですが、現段階で正解を言い当てるのはホームズでも厳しいかと・・・。


レミー「じゃあ、ここは名探偵レミーちゃんの出番だよ~! ずばりラスボス!」


・・・そこまではかなりの人が予想している気もするな~。ちなみに竜神剣の正体も最後の真実はまだ厳しいでしょうね。構成組成ぐらいは気づいている人も多いのではとも思いますが^^


アキ「予測するもよし、掲示板に書き込むもよし、楽しみに待つもよし・・・だな。」


そういうことですね。もっとヒントよこせというなら・・・まぁ、感想にでも書いてくれれば重度のネタバレにならない程度ならポロって言っちゃうかもしれないですね~。では今回はこの辺で

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