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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
3部1章『エルファリアの日常』
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5話 「リュウトの一日」

 

 朝日が昇ると同時にリュウト=アルブレスの一日は始まる。本日はリュウトファンクラブの協力の下、彼の極平凡な一日を追って見たいと思う。


 05:30 起床


「う~ん、今日もいい天気だ。」


 リュウト様はいつもどうりに日の出と共にお起きになりました。・・・ホント起きるの早いよね。私も早朝の見張り番はちょっと辛いかも。でも寝顔と寝起きの顔を見れるのは役得?



 05:40 日課の朝の運動


 お着替えが済んだ後は毎日の日課である(本人曰く軽い)朝の運動です。・・・一体どこら辺が軽いのかしら? 毎日森を一周だから・・・約400Km!? あ、勿論私たちはついていけないので各ポイントに人を配置して人海戦術でリポートしています。



 06:40 蜜蜂の確認


 以前、問題になってからリュウト様は森の中で飼うことに変えたご様子(作者サイト、番外編 オリキャラさんに突撃取材! リュウト編より)。とはいえ、基本自然のままにというスタンスなので蜂蜜を少し貰いに来ているだけのようですね。


「ん? 誰かの視線を感じたような??」


 あ、いけない。ちょっと近づきすぎちゃったかしら? 半径500m以内は気づかれちゃうのよね。



 07:00 ご朝食


 実はリュウト様は女王様とメイド長さんと3人で御食事をなさるみたいなの。お2人とも忙しい方なんだけどこの時間だけはしっかりとってるのよね。あ、ごめんなさい。何をお話してるかはわからないの。女王様がお近くにいるときは監視しないって言うのがルールだから・・・



 07:30 鍛錬


 リュウト様は雨の日も風の日も、きっと雪の日も鍛錬を欠かしません。でも女王様をはじめ会員一同とても心配してます。だって、大雨の日もずぶぬれになりながら『屋外』で鍛錬してるんだもん。


 リュウト談:屋内に俺が鍛錬しても安全な場所なんて無いからな。(あくまで危険なのはリュウトではなく、部屋と一緒に居る人たちです。)



 11:00 ???


 いつもは12:00ジャストまで鍛錬をなさっているリュウト様。本日はちょっとお早めに切り上げてるようですね? あ、ご昼食の準備のようです。たまにリュウト様がお作りになる御料理、とても美味しそうなのですが食べれるのは女王様とメイド長さんだけなのです。グスン。



 12:00 ご昼食


 女王様とメイド長さんと和やかなご昼食の時間です。やっぱり、会話の内容はわかりません。ごめんなさい。



 13:00 長老宅へ


 女王様たちとお別れになったリュウト様はエルファリアの長老様のところへと行かれます。以前は教職でもあったというこの人は森の賢者とまで言われるほど知識を持っている人なんですよ。もっとも、そのお方を持って『追い抜かれるのは時間の問題じゃな』なんて言われてますからリュウト様って凄いですよね!



 17:00 読書のお時間


 リュウト様のご趣味だという読書のお時間です。といっても読む場所はエルファリア宮殿の蔵書室。リュウト様が私費で本を増やしていると噂のこの部屋はこの1年ほどで3回も増改築されています。それでも本の増える速度に追いつかないのだとか。


 リュウト様のお読みになる本は多岐に渡っております。戦術や剣術関係、薀蓄や豆知識、小説など娯楽をお読みになることもあれば、料理本まで読んでいます。以前、編み物の本なんて読んでいたときは会員一同驚かせていただきました。


 しかし、300ページほどの本なら30分もあれば読んでしまわれるリュウト様。それでもって内容は完璧に覚えているというのですから・・・いったいどんな頭の構造をされているのでしょう?



 19:00 ご夕食


 やっぱり何があろうとも、この時間には食堂にこられる女王様たちと和やかなお食事です。はい、こちらも会話内容はわかりません。



 20:00 読書のお時間


 女王様はもう少し御職務がある御様子。その間、リュウト様はお部屋で読書です。



 21:00 御入浴


 リュウト様は結構綺麗好き。旅の間は存じませんが、宮殿内ならきちんと毎日お風呂には入ります。・・・勿論、中のご様子なんてわかりませんよ?



 21:30 女王様との御会話


 ようやく御職務が終わった女王様との和やかな御会話。アレ? 女王様ももう御入浴が済んでいるみたいですね? いつの間に入ったんでしょう??


 ここで読者の皆様だけは特別・・・アキの視点でしばらくご覧下さい




「アキ、お疲れ様。」


 毎日のようにリュウトはこういって私を労ってくれる。でもね、本当は一番疲れているのはリュウトなんじゃないかって私は思うの。


「そういうリュウトもね。」


「ん? 俺は特にやることなんてないぞ? 毎日暇でどうしようもないぐらいさ。」


 確かに『やらなければならないこと』って言う意味ならそのとおりなんだと思う。だから嘘ではない。彼は嘘はつかない。でも・・・


「あなたはいつもそうやって誤魔化すのね。ねぇ、なんであなたは走り続けるの?」


「俺は別に・・・」


「お願い、誤魔化さないで。」


 私は知りたいの。あなたの本心・・・なんのためにあなたはそんなに力と知を求めるの? あなたは本当に無理をしてない?


「そうだな、ある程度の運動はやらないと落ち着かないっていうのもあるが・・・不安だからかな?」


「不安?」


「ああ、明けぬ夜がないように沈まぬ太陽もない。竜神の時は永遠ともいえる、いつかまた争いの日々も来るだろう? その時に知恵や力が足りないばかりに涙を流すことはしたくない。今出来ることは最大限やっておきたいのさ。得た知で平和が維持できるのなら、それに越した事はないしな。」


 リュウト・・・リュウトの言っていることはわからなくはない。でも、それじゃあリュウトの幸せってどこにあるの? 争いのときは身と心を削り続けて、平和な時もいつか来るかもしれない争いの日のために時間も心もとられてる。そんなの・・・悲しすぎる。


「そんな顔をするな。俺は十分に平和を満喫してるぞ? 簡単な鍛錬は毎日だが、他の事は休みもちゃんととってる。それに・・・アキとこうしてゆっくりと話せる。これだけでも平和になったからこその大切な時間だろ?」


 ニッコリと笑うリュウトに見ほれながらも思う。誰もが憧れる竜神の称号・・・そこに秘められた苦難はきっと途方もなく大きい。そして、この人はきっと誰にもそれを見せない。もしも・・・もしも全知全能の神様がいるのならお願いします。リュウトに心からの安らぎを何時の日にか・・・。




 23:00 女王様御就寝


 まだ、お若い女王様はリュウト様と一緒にいたい一心で頑張っておられるようですが、そろそろ眠くなってくるころ。リュウト様に促されるようにお部屋へと帰っていかれます。で、リュウト様はというと・・・また本を読まれるのですか!?



 01:00 ???


 本をパタンとお閉じになって、そろそろ御就寝と思いきや・・・寝る前のランニングだそうです。ってやっぱり森を1週400Kmマラソンですか~!?



 02:00 ご就寝


 夜も更け、ようやくお休みです。睡眠時間3時間半・・・少なすぎる気もしますがこれでも旅の間よりは多いのだとか。では、お休みなさいませ。


というわけでリュウトのよくある日常をお送りしました。勿論、作中でリュウトが言っていたように休みの日もありますし、中庭で横になっていることもあります。また時々商人の護衛もやってますからいつもこのパターンって訳ではありませんよ?


リュウト「しかしなんで俺の一日なんて追っているんだ?」


そりゃ、主人公だから。


リュウト「アキだってヒロインだろ? 広義においては主人公じゃないか。むしろ、男なんて追うよりも可愛い女の子の方が・・・」


アキの日常追っても面白くないでしょ? ほぼ一日、執務室で税金がどうとか隣国の動きがどうとかって話だけで終わる。真面目にやれば十分書ける話だけどほのぼのコメディ色の強いこの作品でまで政治を真面目に書きたくないし見たい人もいないと思うな。


リュウト「くぅ・・・。」


それに・・・どっちかというと次回の心配をしたほうがいいぞ? メイが嬉々として準備してたから・・・。


リュウト「準備? メイが?? ・・・ま、まさか!」


ということで次回をお楽しみに~♪


リュウト「勘弁してくれ~~!!」

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