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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
2部11章『大ピンチ! リュウト包囲網!?』
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3話 「幻惑断つ剣」

 思いっきり開け放った扉より見えたのは、姿かたちは牛・人・羊の頭とガチョウの足、毒蛇の尻尾を持った魔王。その名は


「良くぞ来た、ワシの名はアスモデウス。人は色欲を司る魔王と呼ぶ。」


 地獄の竜さえも操ると言うその力・・・楽観視できるものではけしてない。


「手加減などできる相手じゃないよな。初めから全開で行くぞ! リュム・・・第一封印、解除!」


 体力の消耗だとか、倒れるなんて言ってられない。何があろうと負けられないんだ・・・俺はまだ死ぬ権利すら持っていない。


 先行は俺とアシュラ。まずは俺たちが押し止める!? アスモデウスの足止めに行った俺たちを横から何者かが弾き飛ばす。


「ふむ、完全に虚をついたと思ったのだが。」


「頑丈さだけは褒めてやるぜ。」


 いくら虚をつかれても並の悪魔に俺たちを弾き飛ばすことなどできはしない。そう思いながらも見たその姿は・・・巨大な海蛇と蝿!? ま、まさか!?


「その様子だと知っているようだな。余の名はレヴィアタン(リバイアサン)。嫉妬を司る魔王だ。」


「俺はベルゼブブ、暴食を司る魔王だ。勿論知っているよなぁ。」


 巨大な海蛇レヴィアタン、神話においては最強の生物と称されるもの。ベルゼブブ、世に様々な災厄を導く蝿の王。単独で戦うとしても厄介極まりない奴ら・・・それを3人同時にか。


 普通に考えたら勝てない。全身から冷や汗とも脂汗ともつかないものがあふれ出てるのがわかる。・・・だが、それでも俺は勝たないといけない。以前のように相打ちでもいいとさえ思ってはいけない。


「くっくっく、俺はあの天使をやらしてもらうぜ。俺の名の持つ魔力を受けてみよ。」


 ベルゼブブの宣言と同時にぷく~と餅を思わせるように膨らんでいくレミーの体。・・・暴食の力ってわけか!?


「くっくっく、美しきものが醜く太りゆく。その絶望はさどや大きいだろう・・・?」


 あ~、少なくてもそれを狙っていたなら対象が悪いな。なにせ・・・


「わ~! なにこれ~! 面白~い!!」


 異常なくらい太らされたことなんて気にしないどころかゴロゴロと転がって楽しんでいるぐらいだもんな。あらゆる意味で常識なんて通用しない奴だ。・・・もっとも戦力ダウンは辛い。っていうかレミー! 戦いの最中に遊ぶんじゃない!


「無様よな、ベルゼブブ。見た目などで決めるゆえそうなるのだ。余はあのエルフをやらせてもらおうか。」


「ワシも手伝ってやろう。」


「えっ、え、えっ!? な、何!? ・・・はぁ、リュ~ウ~ト~・・・レミーなんて見てないで、私を見てよぉ~。」


 ・・・これは嫉妬+色欲? また面倒なと言うか。アキは勿論のこと、こうしがみつかれては俺も動けない。とまぁ普通ならこうなるところだな。悪いがそんな小細工でどうこうなるほど俺・・・っていうかこいつは甘くない。


「・・・おい、リュウト!」


 わかっているよ、いつまでも遊んでいるなって言うんだろ? おそらく、奴らがこの力を維持するよりも俺の竜神剣解放の消耗の方が大きい。いや、奴らの狙いはむしろそれかもしれないな。時間を稼いで得をするのはどうやら向こうの様だ。


「リュム・・・奴らの力を切り裂け!」


 アキにまとわりつかれている事等気にもせずに(どうせ、刃が通ってもリュムの力で素通りするだけ)竜神剣を振りぬく。その瞬間にレミーの体は元に戻り、アキは正気に返る。まぁ、ただの幻覚と幻惑だから当然なことだ。・・・幻惑を断ち切る剣、聞こえはいいが本当に100%剣の力って言うのは情ない気もする。


「ム~、元に戻っちゃった。面白かったのに・・・」


 だから、レミー・・・戦闘中に遊ぶんじゃないって。


「あ、アレ? 私、一体・・・は、恥ずかしいよぉ~!」


 ダメージはアキの方が大きそうだな。・・・とりあえず照れ隠しのビンタはやめて欲しい・・・。


「ふむ、我らの力といえども幻惑の類はすべて切り伏せる。恐るべき剣だな。」


「何言ってやがる。あんなのは、ただの遊びだ。この程度なら大したことはないぜ。」


「そうだな。だが、我らの理想の世界を作るうえでは邪魔になるということには変らん。厄介な存在だよ。」


 ・・・なんとなくこいつらの地上侵攻の理由が見えてきた気もするが・・・そんなことの為にこいつらは地上を攻めてくるのか? いや、ひょっとしたらまだ出てきていない2人の魔王に秘密があるのかもしれないな。


「リュウト、今は余計なことを考えるな。」


 アシュラ・・・。そうだな、今はこいつらをどうにかしなければならない。少々お間抜けな気もするが実力は折り紙つきだ。


「アキ! レミー! ふぬけている暇はないぞ!」


 本当の戦いはここから始まる。


というわけで今回は前哨戦です。


リュウト「この回、本当に必要だったのか?」


・・・ストーリー的にはいらないんですが、地獄の7罪出している以上は一回ぐらいはその能力使いたいな~と。


レミー「わたしは面白かったよ~♪」


あれを楽しめる女性は世界中探してもレミーぐらいしかいない気もしますが・・・まぁいいか。


アキ「・・・私は非常に恥ずかしい思いをしたのだが!」


う~ん、アキはある意味本来の姿なんじゃないかな。嫉妬深いのはいつものことだし・・・色欲はあんな風に誘惑してみたかったんじゃないの?


アキ「ほ~、そなたは私をそんな風に見ていたのか・・・。」


えっ? あ、その・・・なんというか・・・うぎゃぁぁぁぁ~><


リュウト「え~、作者がコメントできない状態になったから今回はこれでお開き。次回の戦いにはキミの力も必要だ。だから絶対見てくれよな。」

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