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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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最終部15章「夢魔の見る夢」5話「終焉への対抗」

 『終焉を告げるもの』の何が厄介か。それは勿論、その周囲にあるあらゆるものを終焉させる、その特殊能力にあるわ。あれがある限りは『終焉を告げるもの』が通すことを選んだもの以外はあいつに届くことはない。今ならば念波は届くから会話はできるけど、私の能力は何1つ届かない


「余に勝てるだと? 愚かな!」


  放出されたのは無数の『無の針』。新しく作られたとはいってもそこはやっぱり同じ『終焉を告げるもの』。有している技もそっくり前の『終焉を告げるもの』と同じ

 体から離して放出している分だけ『終焉を告げるもの』の周囲にある空間ほど消滅の力が強いわけではないけど、まともに当たれば私の・・・そうこの私の美しい体の1部を消滅させられてしまうわね。私は竜の坊やほど再生能力は高くないからここで持っていかれるのは痛手だわ。だから


「何?」


 周囲に自分の分体を作る。壁を厚くすれば私のところまではその針は届かない。と言っても分体だって私のエネルギーを使って生成しているのだから消耗はそれなりにあるわ。竜の坊やのコピー能力ほどコストは安くない・・・それでも本体に再生に時間がかかる損失を負うよりはいい。そして


「少し食べさせてもらうわ」


 私はそのまま『終焉を告げるもの』を覆う無の結界の中に飛び込んでいく。竜の坊やがやって見せたようにあの結界はあらゆるものを終焉、消滅させるけど瞬時にではない。高エネルギーなものほど消滅に時間がかかり、自身の周囲に何かをまとっていれば飛び込んでいくことは可能


「ヌッ・・・」


「ふふ、なかなか美味しかったわ」


 『終焉を告げるもの』に近寄るほどに結界の消滅力は強くなる。だから遠距離から攻撃をしてもまずそれは通らない。でも『接触』しているのならば話は別。分体を纏って飛び込み、接触して精気を吸収、結界が私の本体を大きく消滅させる前に撤退・・・これを繰り返すしか勝機はないわ


「ククッ、美味かったか? その割には随分とエネルギーを消耗しているようだが」


 見ることはお互いできていなくても、こちらが向こうのエネルギーを探知できないというのに向こうはできるのね。位置だけなら何もない場所の中心と逆にわかりやすくはあるけど・・・確かに吸収量よりも失ったエネルギー量のほうがずっと多い


「そもそも我は不死! いくら吸収しようとも無意味!」


 『終焉を告げるもの』は生物ではない。それすなわち、外部からエネルギーを取り込んでいないということ。にもかかわらず永劫の時を力を振りまきながら生きている・・・それを竜の坊やは無限と判断した。そして竜族はエネルギーがある限り死なないのだから不死と


「いいえ、違うわね。残念ながら私はそんなペテンに引っかかるほど青くはないわ」


 まずこいつは龍族、あくまで竜族を真似た劣化品にすぎない。そしてもう1つ、最大のペテンは


「見せてあげるわ、凡才でもできるあなたの倒し方というやつをね」

という感じでまだまだ続く『終焉を告げるもの』戦


アキ「・・・それで前回言っていたリュウトのもう1つの相性の良さって?」


それが出てくるのはもう少し先の予定ですね。まぁ、リュウトの特性というか本質そのものというかなのですが・・・レーチェルあたりに話を聞きに行けば早いのでは?


アキ「レーチェルさんが聞きに行って教えてくれるわけないでしょう!?」


・・・確かに、彼女はこういう考える材料がそろっているなら安易に答えを教えないで自分で考えろっていうタイプですね


アキ「材料だけならば教えてくれるんだけどね。あとは答えが1つじゃないケースとか」


そりゃまぁ、レーチェルの自分で考えろは数学の問題見たいなケースだけですからね。問題があって、解くために必要な知識は教えて、だからこそ答えまでは自力でたどり着けって方針です


アキ「その問題はものすごい難題ばっかりっていうのが困るんだよ」


まぁ、最終的に導きたい場所がレオンに勝つですから。この戦いが終わったらもう少し優しくなる・・・はず


レーチェル「つまり今は優しくないと? うふふふふ・・・」


え、え~、本日はここまでとさせていたdきます。またお会いできることを願わせていただきます・・・主に僕の生存的な意味で・・・

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