最終部13章「氷炎の乙女たち」11話「過去と未来と今」
ワタシはフロストソードを掲げて走る! 最後の強敵はこの龍人! 兄さんのためにも、アキは絶対に守らないと行けない・・・すっごく悔しいけど!
「つ、冷たいのです~」
「あんたは氷は平気でしょうが!」
ワタシが使う剣として生まれ変わるのを了承してくれた人が少ないとは言え、ワタシの力に耐えられるというのもあなたを選んだ理由なのよ? ・・・ちょっと余裕を無くしていたワタシのクールダウンをしてくれたのでしょうけど。でも
「っ! さっさと倒れなさいよ! ソラン!」
ワタシはすでに何度か切りつけている。そして後方からのアキのエルファリアも・・・ちょっとずつアキの攻撃力が落ちてきているのは残っているエネルギー量が少ないから
「ふっ、そんなカビの生えた名前は竜にでも食わせてしまえ」
「あんた! 竜をなんだと思っているのよ! 食べさせるなら犬かそこの駄猫にしなさい!」
「にゃ!?」
なんか駄猫も心外って顔をしていたけど、あんたはそのぐらいで十分よ
「変わらぬな、竜皇妃!」
「そっちの方がカビどころかとっくに腐り落ちている称号よ!」
そんな称号を持っていた竜はとっくの昔に滅んだの。今のワタシは
「ワタシはリデア、氷竜姫リデア=アルバートよ!」
兄さんが過去を包んでくれるから、ワタシは今から変わるつもりがないから、これからもワタシはこの名前を叫び続ける
「だからさっさと倒れなさいよ!」
もう一度そう叫んでワタシは剣を振るい・・・そしてふらつく。えっ? 思っていたよりもエネルギーが残っていなかった? ワタシは兄さんやアキほどの消費量じゃないはずなのに
「ふっ、さすが竜皇妃。気づかれぬように少量ずつ吸っていたとはいえここまでかかるとは」
「あんた、ワタシの力を・・・」
そう言う能力を持ったやつはいる。でもソランはそんな能力は
「知ったつもりで今を見ぬからそうなる」
ワタシ・・・まだ過去に? せまる大剣を呆然とみながら過去にまだとらわれていたのかとそう絶望して
「そう簡単にマスターはやらせないのですよ~」
ワタシの周りに結界が張られる。強固な氷の結界、ワタシが単独で使ってもこれほどの結界を張るのは中々大変なレベルで
「! レ、レキュオス!? や、やめなさい! これほどの力を使ってしまったら」
「私のことは別の良いのですよ~・・・今も昔も、そして未来も私はあなたの忠実な配下、それだけです」
ピシリとレキュオスの刀身にヒビが入る。何度も繰り返してきたはずの失う恐怖にワタシが声にならない悲鳴を上げかけたその時に後ろから感じた膨大な熱量
「リデアもレキュオスもやらせない。『我が思いの形は常に一つ・・・汝の力を借りて、ここに現出させん!』リュウト! 力を貸して!! ドラゴンソウル!!」
本来、エルファリアの木の葉のような炎は1つ1つがドラゴンソウルレベルだと聞いた。でも、今のドラゴンソウルはそれよりも遙かに大きい。尽きかけているはずのエネルギーなのに? ・・・まるでアキの最後の力を吸い尽くしているように
というわけで意外と苦戦なアキ&リデアの最終決戦です
アキ「わ、私なんか大変なことになっているよ!?」
こういうのは普段はリュウトの専売特許なんですけどね、さすがリュウトの彼女です
アキ「彼女・・・えへへ」
リデア「何喜んでいるのよ! あ、あんたなんかが彼女名乗るのも兄さんの真似するのも一億年早いのよ!」
といいながらアキの心配をしているリデアなのでした。さてさて、アキの安否は! 勝負の行方は! 次回もまたよろしくお願い致します




