最終部13章「氷炎の乙女たち」7話「ラストスパートに向けて」
「行くわよ! 三連フリーズアロー!」
アキの魔法にワタシの魔法と剣、それらで少しずつ強くなっていく敵の群れを撃退していく。勿論ニャーニャーと名乗ったあの駄猫が盾になってくれているのも大きい
ああは言ったけど可能ならば犠牲は出したくないと思っていたのに、すでに数十匹の犠牲は出ている。というよりもあれはある程度ダメージを受けたらその痛みが伝染しないように自死しているみたい。本当に異常な生態ね、あれはまさに全体で1つの生命。ならば個体はワタシたちで言うところの細胞の1つぐらいの認識なのでしょう。怪我の治りを早くするために傷の周りの細胞を殺すとか焼くなんて治療法は珍しくない。少々死んだところで大して痛くない
「っ! あんまり、ワタシを舐めるんじゃないわよ!!」
そんな駄猫の活躍はあるけれど、それでもワタシたちのような戦闘技術があるわけではない。そこを数でカバーしているのは間違いないけど、それでも抜けてくる相手は多い
「リデア! 無茶はしないで!」
そう声をかけるアキは確かにちょっとばかり傷を負ったワタシに対して表面上は無傷よ。でも、ここまでの戦いで大分エネルギーは使っている・・・攻撃力も防御力も低下していては最初の一撃が致命傷になりかねない
「あんたに心配されるほど落ちぶれてはいないのよ!」
ワタシは竜の名門、そしてリターナの生まれ変わり。兄さんほどではなくとも頑丈で、回復魔法だって使えるワタシならば守り切れるはずなんだから!
「! アキ」
「うん、あれが本隊だね」
今までも少しずつ援軍の強さは上がっていた。でも、いま近寄ってきている相手たちは格段に各上、まさにお遊びは終わりって事なのでしょう
あまり燃費の良くないアキは苦しいでしょうに、それでも笑う。それは強敵でも終わりが見えたと言うこと、そして
「ミリー、あなたの力を貸してちょうだい」
「おっまかせください! ご主人様とリュウトさんの愛は私の中に満ちていますよ~~~!」
「そ、そういうことは言わなくても良いから!」
アキの切り札の1つ、魔法杖ミリー。まったく武器に振り回されるなんて困った物ね。漫才じゃないのよ
「あんたもいい加減起きて手伝いなさい、レキュオス!」
そして、ワタシも自分の相棒を・・・
「マスター、まだ眠いですよ~。おやすみなさい・・・」
「起きろって言っているのよ!! ここでしっかりしないで何時しっかりするつもりなの!!」
・・・前言を撤回するわ。武器に困らされているのはワタシも同じみたいだわ
と言うことで漫才のぼけ担当も参戦です
ミリー「誰がボケ担当ですか!?」
いやお前らに決まっているでしょうに。中々お気楽なんだから
レキュオス「そうした方が良いのですよ~。緊張なんてしても実力出せないのですよ~」
ミリー「そうですよ! その点、私達は武器としてご歴代の主人様含めて長い間戦っていますからね。緊張とは無縁なのです!」
まぁ、アキたちの経験も長いけど命がかかった戦いはミリーの方が数が多いと
ミリー「・・・えっ? 命がけ?」
・・・いや、ミリーだって本体のドラゴンハート壊されたら死ぬだろ・・・なんか今更青くなっているミリーはおいておきまして、今回はここでお開きです。次回もまたよろしくお願い致しますね~
第24回AIで作成してみよう メイ=シルフォード
メイ「私の出番がこんなに後だとは」
メイとアキは頂き物の絵がすでにありましたから、わざわざAIで作らなくてもと思っていたのですが、せっかくなので
メイ「なるほど・・・しかし、この絵、目が怖くないでしょうか?」
いや、メイの目が怖いのは設定のとおりです。以前の絵はご厚意でやさしめに描いて下さっていただけで・・・ギャ~~~~~!
メイ「本当に失礼な作者です。皆さんもあんな戯れ言に迷わされてはいけませんよ」




