最終部13章「氷炎の乙女たち」2話「決意固めて」
遠ざかっていくリュウトに一応は信頼してもらえた充実感と隠せない寂しさを感じながらも
「ねぇ、私ってそんなに頼りない?」
聞くべきは結局残ったリデア。私と交代するでも任せるでもなく、一緒に残るというのはつまり1人では不安と言うことで
「ふ、ふん、別に兄さんが心配しているから残ってあげただけよ。ワタシは全然心配していないんだからね!」
そう顔を赤くしながら答えるリデアは凄くわかりやすいなぁと思う。これでも前世以前の記憶もあわせれば私よりもずっと人生?竜生?経験はあるはずなのだけど、こう言う本質的な素直さが彼女の良いところだと思う
「あ、あんたが強いことは分っているわよ、竜族には全然敵わないけどね!」
「えへへ、ありがとう」
「な、なによ! ワタシよりは弱いってそう言っているのに・・・」
どっちがリュウトの役によりたてるのかって言う話ならば負けていられないけど、仲間内でどっちが強いって言うのを気にする・・・人もいるわね、美鬼とか。でも、ワタシはそこまで強さは重視していないよ。それにさ、リデアに出会った頃には私とリュウトはすでに恋人で、リデアはずっとリュウトが好きって言うのを態度に出していたから結構犬猿の仲って感じではあったんだ。エルフである私の寿命が尽きるまで貸すだけだとか言っていたし、私がいなくなった方が都合が良いって言っていたのもリデアだった
だからかな? リデアがこうして本当に私を心配してくれているんだって言うのが嬉しいんだ。リデア本人が言うように私をリュウトが心配しているからって言う理由もあるとしてもね
「うん、頼りにしている。でも、リデアを無理したら駄目だよ。私だってリデアを心配しているし、守ることも出来る」
「な、な、な・・・」
リデアは言葉にならないみたいで口をパクパクさせているけど、私が言っていることは本当だよ。別にリデアを困らせるために嘘をついたわけじゃない。リデアもリュウトにとって大切な妹で恋人で仲間だって言うことも勿論あるけど、私にとっても仲間で友達だと思っている
「ふ、ふん! ワタシを守ろうなんて一億年早いのよ! あんたたちエルフはもろいんだからワタシに守られていなさい!」
そうだね、エルフがもろい方って言うのは確かに間違ってはいない。でも悪魔とか鬼とか特に竜が頑丈すぎるだけだとは思う。でも、攻撃から守って貰うのはリデアにお任せするとしても攻撃力ならば負けるつもりはないわ
それにね、一億年って言うのは随分と遠い気もするけど、私達の付き合いならば意外とそこまで先の話でもないんじゃないかって、そんな風にも思えるんだ
「な、何笑っているのよ!」
「ふふ、何でも無いよ」
こうやって笑い合えるのが楽しい。リュウトがいなくても十分に楽しい時間を過ごせる仲間がいる。勿論それは全部リュウトを通して繋がっている関係かも知れない。リュウトがいなくなっても維持できるわけではないかもだし、リュウトがいなくなって幸せを感じられるわけもない。それでも・・・
「! くだらない話しはここまでよ」
「うん!」
私はこの時間を全力で守りに行く。そう再度気持ちを固めるのに十分な会話だったわ
仲が悪そうに見えて仲が良いという話しでした
リデア「べ、別にワタシはなんとも思っていないんだからね!」
いや、そんなベタベタすぎるツンデレを・・・
リデア「ワタシはツンデレじゃな~~~~い!!!」
アキ「そう言うわかりやすさがリデアの売りかな?」
もはや様式美ですね
リデア「違うって言っているでしょうが!!」
とまぁ、これ以上ツンデレをこじらせる前に終わらせておきましょう。では、皆様次回もまたよろしくお願い致します~
第19回AIで作成してみよう ヤマト=ルオール
ヤマト「ぼ、僕も紹介ですか!?」
一応立派な準レギュラーですしね
ヤマト「で、でも随分と若いときの絵ですね?」
まぁ、ヤマトはリュウトたちと違って長寿だったり不老だったりしませんからね。初期と比べると年も取ります・・・と言っても寿命八千年ほどは人間から見ればめっちゃ長寿ですが
ヤマト「比較対象が悪すぎますね」
補足は特にないのですが、黒髪はリュウトにあやかって染めているだけで本来はアキたちと同じ緑って事ぐらいです




