最終部11章「闇への回帰」7話 「怒りの矛先」
「まだ残っていたのさね、三下。いいさね、腹に拗ねかねているのはこっちの方さね。私の愛娘をそそのかしていたぶってくれた礼はたっぷりしてやるさね」
その声にゾクッとする。ルナさんとそれほど長くいたわけではないお姉ちゃんは知らないかもだけど、あれはルナさんが本気で怒っているときの声。私は何度か聞いた覚えがある・・・ルナさんの注意を無視して私が危険な目に遭ったときだけど、本当に怖かった。危険よりもルナさんが
「馬鹿娘たちの説教は後にするとして、まずはあんたの排除をしないとならないさね」
ちょっと怖そうにしながらもキラキラした目で見ていたお姉ちゃんが『えっ!?』って感じで固まる。やっぱり、ルナさんの怒りの大部分はあの女に向いていたけど、その極一部は私達にも向いていたからそんな気がしていたの。でも、お姉ちゃんよりも私の方が割合が多い? 心当たりは凄くあるけど
「ぼ、亡霊が化けて出たって訳かい!? あ、あんたの復讐の相手は私じゃなくてそっちの小娘だろう?」
あの女がルナさんにそう囁く。私をそうたぶらかしたように・・・でも
「復讐? なんのことさね? 私の復讐相手なんていないさね。私にあるのはただ娘を傷つけられた怒りだけさね」
私は心の底にルナさんの死がお姉ちゃんにも責任があるって、そうほんの少しでも思ってしまっていたからつけ込まれた。でもルナさんにそんなものはない。実力だけだったらもう私やお姉ちゃんの方が上なのかも知れないけど、たぶんそう言う精神的なものや魔法の技量はルナさんの方が・・・
「あんたみたいな能力特化って言うのはそれが効かなければもろいものさね。どうするさね? まだ・・・」
「戦うに決まっているわ! 逃げたところでレオン様に!」
「レオンの勝利だと思っているさね。まぁ、その目が高いのは間違いないさ。でも・・・竜神の勝利にかけていれば生き残る道もあっただろうさにね」
能力特化型はそれが効かなければもろい。そうルナさんが言ったとおりに、あっという間にルナさんが倒してしまって何というか色んな物のやり場がない? でも、本当に矛を収めれば命は奪わないつもりだったのだろうルナさんは相変らず甘くて優しいと思う
「さて、これでゆっくり話しをする時間が出来たさね」
再びゾクッとする時間。思わず、横にいたお姉ちゃんと手を繋ぎ合ってしまうほどに・・・ル、ルナさんともう一度話しをするなんてけして叶うはずのない願いだったはずなのに、このこれじゃない感。もしも私達の願いを叶えてくれた存在がいるのだとすれば、それは途方もなく意地の悪い悪魔に違いない
「あ、あのルナさん? まだ世界の命運をかけた戦いが・・・」
「そっちはルーンたちに任せておくさね。私達に出来るのはもう勝利を信じて見守ることだけさね」
確かにそう。私達のチップはもうあの竜神に全乗せされて取り消せない。後は本当にあの竜神様に祈っておくことしか出来ないんだ・・・
「だったら勝つと信じてゆっくり話しをするさね」
・・・竜神様、こっちの戦いもなんとかしてもらえないかな~、なんて
と言うことで戦いの方はあっさり片がつき・・・他の場所と違って援軍が強すぎますね
ルーン「あれでも一応最強の大魔女よ? 今までそう言う描写がないし、リリィの暴走で死んでいるから印象もないでしょうけど」
そこら辺の話は一応次回で触れる予定ですね
ルーン「でもあのルナの怒り方は怖いわよぉ~」
・・・何だかんだであの2人を巻きこんだあなたにも怒っているのでは?
ルーン「・・・・・・・・・えっ?」
どうやら図星か、それともあえて考えないようにしていたのか、ともかくルーンが固まったので今日はここまでです。次回もまた見に来て下さいね~
第7回AIで作成してみよう マリア=ストル
マリア「お姉ちゃんね! とってもお姉ちゃんって顔をしているわ!」
どんな顔ですかそれは?
マリア「だからこう言う顔よ!」
自分=姉というか姉=自分になっているんですよぇ。今更か。えっと補足としましてはこれは生前の顔ですね。今は肌が白く、と言うよりは青白いに近い感じで見ることが出来る人にもちょっと透けて見えます
マリア「アキちゃんは怖がるのよね~」
アキですからね・・・怖いと言えば怖いのでしょうけど、きっと世界一怖くない幽霊である意味怖い幽霊ですね




