最終部11章「闇への回帰」6話 「安らぎと衝撃の真実」
「はぁまったく、何時までも世話がかかる子たちさね」
いるはずのない人が見え、聞こえるはずのない声が聞こえる。それが死に瀕したあたしが見ている幻覚や幻聴だというのならばなんて優しいのだと思う。あたしのような許されざる大罪人にこんな優しさ・・・
「言ってやりたいことは山ほどあるさけど、先ずは馬鹿娘の治療さね」
そんな幻聴が聞こえて、感じたのは優しい暖かさ。遠い昔、あたしもリリカもよく怪我をしてはルナさんに呆れられながらもこうやって癒やして貰った
『まったく、闇属性の私が回復を随分上手くなってしまったじゃないさね』
そんな風に何度言われたことか
「いつまで呆けているさね、リリィ」
「・・・えっ?」
死に際の幻覚にしては随分と長いなって思ったのに、体の痛みはなくなっていて・・・死にかけで痛みを感じなくなったのかと思ったけど、そうでもないみたいで
「本当にルナ・・・さん?」
「なんだい、偽物とでも思っていたさね?」
そう笑う顔も仕草もあの頃のルナさんと全く同じで・・・信じられないという思いと裏腹に、目の前の彼女が本物だって信じたくて
確かに今回の戦いはこの世界の命運をかけた大決戦。あの閻魔が冥界の門を開放することはあり得ない話しではない。でもルナさんが死んだのはもう100万年も前。そんな長く転生もしないで・・・?
「馬鹿娘が2人揃って馬鹿なことやっているんだ。安心して転生なんて出来るもんさね」
どうやらあたしたちは随分とルナさんに心配をかけていたみたいだけど、それでもこうして会えたことが嬉しくて・・・泣きながらルナさんに抱きつきに行ったリリカがちょっと羨ましくて
「おやおや、泣き虫なところも全く治っていないようさねぇ」
そう言うルナさんの声はとても柔らかくて、優しくリリカの頭を撫でる仕草もあの時のままで
「ところで・・・リリィ、あんたなんでそんな服をしているさね?」
そう聞くルナさんにあたしは固まる。えっ? だって、これはルナさんの遺品で
「ルナさんの遺品・・・じゃないんですか?」
もし違うならば、あたしは何のためにこんな恥ずかしい服を着ていると
「ん~? どれどれ・・・あ~、確かに私の服ではあるね」
のぞき込んだルナさんがそう言ったからあたしは安心して
「ただ、ルーンが贈ってきた服さね。私は一度も着ていないさね・・・防御性能は確かにいいさけどね」
えっ? だってルーンはルナさんの愛用品だって
「やっぱり、変だと思っていたんだよ。私、その服をルナさんが着ているの見たことなかったもん」
「っ~~~~~!? リリカ! だったら何でそう教えてくれなかったのよぉ!!?」
でも一番悪いのは愛用品だなんて嘘をついたルーンだわ! あいつ、自分が贈った自分の趣味の服をあたしに着せたかっただけね!
「・・・私の目の前で和やかに話しているんじゃ無いわよ!」
その声にハッとする。そうだ、戦いはまだ・・・
「まだ残っていたのさね、三下。いいさね、腹に拗ねかねているのはこっちの方さね。私の愛娘をそそのかしていたぶってくれた礼はたっぷりしてやるさね」
それはあたしの知らないルナさんの声だった
ルナ、彼女一人いるだけでこの姉妹は劇的に変わりますね
ルナ「素直な良い子たちさね。ちょ~っとばかりドジなのが玉に瑕さけどね」
ドジですまされるんですか、今までのこと
ルナ「大筋においてやっていたことは間違ってはいないさね・・・そんな使命も復讐もとっとと忘れて放り投げて欲しかったさけど」
・・・しかし、これからはまた違った道も見えるでしょう。何せ後残った戦いはほんの少しだけですから! と言うところで今回はお開きです! 次回もまたよろしくお願い致します!
第6回AIで作成してみよう ライカ
ライカ「あっ、私だ~! 私も作ってもらえるとは思わなかったよ~~」
前の回がアイだったからその流れですね。ちなみにオルトは見た目は普通のニホンオオカミなので掲載は無しです。オルトの見た目が知りたい方は『ニホンオオカミ』で検索して下さい
ライカ「ふふ~ん! 私は特別~。だって、こんなに可愛いもんね」
確かにこの見た目でまさにこのまんまで小さいですからね、可愛らしいのは間違いないです。でも、よく見ると光をまとってますよね? 帯電しています、触ると普通の人は即死します。おっそろしい妖精です
ライカ「ム~! 雷の妖精なんだから仕方が無いじゃない!」
だからこっちに突撃してくるんじゃない~~!? ギャ~~~~!!




