最終部11章「闇への回帰」3話 「復讐の向かう場所」
ようやく回ってきた復讐の時。私はあの日からずっと、この日のために生きてきたのだと確信を持って言える。だと言うのに私はその復讐の対象の元へ行くことさえも出来ないのだという。だから
「せめて、せめて奴の部下を、道具であっても構わない。1人でも、1つでも多く壊してルナさんの墓前に供えなければ治まらない」
私を相棒とは呼ばないルーンさんも! 私を危険から遠ざけようと厳しい訓練さえさせない姉も! そこに優しさと嬉しさを感じながらもずっと棘を感じていた。今日、思いっきり暴れられたらその棘は抜けるのだろうか? もしそうならば・・・私はここで死んでも構わない。どうせ、あまりにも長すぎた空虚な生だったのだから
「キャハハ、あら~、ワタクシの相手はいつも無駄な努力をしていたお嬢ちゃんたちなのね。さすがレオン様だわ、分っていらっしゃる」
やって来た異形たちのリーダーと思われる存在は女? いや、レオンが作り出す配下は全て例外なく龍族。ならば見た目がどんなであろうとも関係が無い。どうせ中身は醜い化け物だ
「ワタクシの名前は・・・」
「興味が無いわ、燃えて灰になる奴の名前なんて!」
龍族の名前はその存在を示すもの。つまり名前を知ることは弱点や特徴を知ることと同義・・・それでも、そんなものを頭に入れたくなんて無かったわ
「リリカ! 少し落ち着くさね!」
自分が暴走していることは分っている。ううん。暴走なんてあの日、ルナさんが死んだときからずっとしている。姉の、お姉ちゃんの言葉が私を心配しているのだと言うことは分っているのに、それで少し冷静さを取り戻せたはずなのに、なんでこうもいらつくのだろう
「キャフフ、良いわぁ~。ワタシクはあなたのような子はだ~い好きよ?」
「お前に・・・好かれたくなんて無いわ!」
堅い! 周囲にいた雑魚の一匹は燃やせたけど、肝心のあの巫山戯た女にはほとんどダメージが入っていないわ
「リリカ! 闇雲に攻撃するだけでは危険さね!」
うるさい、うるさいうるさいうるさい! 何で何時も私を心配ばっかり! あなたは、あなたは・・・
「うふふ、ねぇ? お嬢ちゃん? 今、あなたを動けないように抱きしめているそいつは誰なのかしら?」
ゾクリとする。この声を聞いてはいけないと、理解してはいけないと何かが叫ぶ。でも
「あなたが大切にしていた人を殺したのは・・・その女よ」
「あっ・・・」
そんなことは分っている。そんなことは知っている。それが暴走であったことも、レオンのせいだって言うことも・・・それでそれで
なんで、なんで私が持っている仕込み杖に血がついているの? 刺している相手は・・・お姉ちゃん? どうして唖然としているわけでも怒っているわけでもなくて、何処か安心したような顔をしているの?
「さっき言えなかったわね。ワタクシの名前は『復讐をそそのかすもの』って言うのよ」
そんな声が何処か遠くで聞こえたような、そんな気がした
適任と言うべきか、意地が悪いと言うべきか、ゲームを楽しんでいると言うべきか
リデア「後ろ2つでしょう? 特に最後」
・・・はっきりと言いますね。まぁ、レオンは基本的にそう言う奴です。それは破綻した全ての人格のどれであっても同じです
リデア「はぁ、復讐心をいじりたいのならばもう1人対象がいるでしょうに」
いや、あなたは大分その感情薄れているでしょう? 確かにリターナの復讐心は相当なものだったでしょうけど
リデア「う、うるさいわね。いいのよ、あんなもの・・・本当は忘れるのが一番」
転生の忘却が手伝ってでも復讐が幸せに埋没して見えなくなるならそれが本当に一番でしょう。だからこそ、復讐に捕らわれて幸せを認めない、手を伸ばせないこの2人の相手なのです
リデア「本当、性格が悪いわ、あいつ」
と、そんな感じでこの章の方向性が見えたところで今回はお開きです。では、次回もまたよろしくお願いしますね~。この後のお絵かきコーナーもよろしくです
第3回AIで作成してみよう 荒神美鬼
美鬼「おっ、俺か」
本当はもう少し肌は赤めですが、大体美鬼はこんな感じのイメージです。鬼は普通牛の角なのですが、美鬼の場合はユニコーンに近いですね
美鬼「しっかし、こんな美人じゃねぇだろ?」
まぁ、もう少し彫りは浅いイメージですが、鬼は西洋人を見間違えたなんて説もありますからこれぐらいでも良いんじゃないかとw あっ、でも服装は過激で露出多いです。エチエチ過ぎてAIサイトさんにエラー吐かれる服装を知りたい方は設定集のキャラクター図鑑へお越し下さい
美鬼「別に俺の露出が多くても誰も見ねぇだろうに・・・」
(リュウトが目のやり場に困ったり、一部の人にその胸部が羨望浴びたりしているんだけどなぁ)っと、自覚がないのも困りものという奴ですね~




