最終部11章「闇への回帰」2話 「怒りと復讐」
「リリカ、あんまり無茶をするんじゃないさね」
あたしは去って行く竜の坊やたちを見送りながらリリカにそう言う。いや、分っていたはずさね。いつかリリカもこうやって戦うだろう事を、それをリリカ自身が望んでいることも・・・それでもたった1人の家族と呼べる存在が危険にさらされることに不安がよぎる。つい、あんな挑発をしたエルフの嬢ちゃんを恨みがましく思ってしまうほどに
向こうから見たら良い迷惑だろうさね。そもそもこの戦いに、レオンとの戦いに巻き込んだのはあたしたちさね。直接引き込んだ竜の坊やもそうさけど、さらに巻き込まれたエルフの嬢ちゃんたちはとくにそうだろうさね。彼女から見たら恨む筋合いはあっても恨まれる筋合いはないだろうさね。わかっている、わかっているさね! でも!!
「あはは、何を言っているのお姉ちゃん? やっとだよ? 本当はレオンをこの手で殺したいんだよ? でも、私達にはいけないって言うから手下の雑魚で我慢してあげているんだから思いっきり暴れないと・・・」
普段から黒い闇を抱えているリリカの目により黒い復讐と狂気が渦巻いているのにあたしはドキリとする。リリカの闇は知っている。でも、それは
『ルナさんを直接殺したのはお前だ』
そんな悪意がそこに含まれているのではないかと、そう勝手に思って怖がって・・・だから彼女の闇にずっと向き合えずにいた。ルナさんが死ぬことになったあの騒動もあたしの暴走も全部レオンが仕組んだこと、正確には狙ったわけではないがルナさんを試すゲームとして波紋を投げかけた結果だとルーンから聞いた。竜の坊やにやっているのと同じように、レオンにとってはルナさんは失格だという事なのだろう。それを聞かされて、理解して、無理矢理納得して! だからこそ怒りと復讐があたしたちを支配している。でもリリカにとってはあたしもその怒りと復讐の対象なのではないだろうか?
「お姉ちゃん・・・」
「な、なにさね?」
そのどろりとした闇にあたしは気圧されて少しばかり後ずさる
「ふふ、ほら獲物が来るよ? 早い者勝ちだよ、い~っぱい殺そうね」
何時でも思っていた。レオンを放置していればいずれ世界は崩壊するのだと知っても、レオンがルナさんのかたきでもそんなことはあたしたちの知ったことではないと、復讐なんて捨てて生きていたら・・・元々人間だったあたしたちには十分すぎるほどに長い幸せな時間をリリカに与えてあげることが出来たのではないかと、幸せな家族の時間をあたしは過ごせたのではないかと、ルナさんの犠牲の上に
「まだまだあたしに勝とうなんて早いさね」
「ム~、私だってお姉ちゃんに負けないもん! いっぱい殺せるもん!」
そしてそんな『もし』はもう来ない。あまりにも遅きに失した。だから、あたしが出来ることはもうただ1つ。絶対にリリカは守り抜く・・・あたしの命に代えたとしても
今回はリリィとリリカの戦う理由。そして後悔の話しです
ルーン「はぁ、そんな責任は私に投げておきなさいよねぇ」
さすがのルーンもこの話しには真剣になるようです
ルーン「元相方の娘たちよ? 今の相方自身とその妹でもあるんだから私の妹のようなものじゃない」
妹? いや娘? 孫? 玄孫とかそう言う単語で言い表せないほど離れているのでは・・・
ルーン「何か言ったかしらぁ? 私は(見た目は)20代よ?」
は、はいそうですね・・・これ以上は危険なのでお開きにしておきましょう。では次回もまたお願い致します。あっ、前回からの新コーナーは今回もありますよ~
第2回AIで作成してみよう レミー=エンジェル
レミー「わ~い、わたしだよ~」
レミーは中々イメージに近いですね。黙っていれば立派な天使です。ちなみに服は形状はこういう感じですが、もっと露出の少ない服を着ています・・・じゃないとコクトがうるさいですから
レミー「あとね、羽を黒くして目を赤くするともう1人のわたしになるんだよ~」
堕天使レミー「・・・もう少し賢い顔をしているわ、わたしは」
も、元は同じですからね、大差は無いはず・・・とだけ言っておきます




