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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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最終部1章「嵐の前の」2話 「恨むべきは」

「それで、ここに来たと言うことは俺たちを手伝うと言うことで良いんだよな?」


 ルーンとリリィはそれぞれその理由は異なっていてもレオンを止めようとしている、という点において仲間であり、それは俺たちにも適用されるはずだ。今まで俺たちと行動をしていなかった理由はレーチェルと同じようなものであると言うことも想像は付いている。だが・・・ちらりと俺はリリカを見る


「リュウトお兄ちゃん、私がいることが不思議? クスクス、そんなことはないよ。レオンは殺す! 絶対に! 私たちのルナさんを殺したあいつを!」


 その本当の年齢が俺たちよりも上だと言うことは知っているが、見た目は幼い彼女からどす黒い殺気と恨みのオーラを発しているのは相当に違和感がある。アシュラやメイあたりは動じていないがな

 しかし、俺が知っているルナの最後と違わないか? ルナは魔女と彼女を恐れる人々からリリィとリリカを守るために自ら犠牲になったはずなんだが


「竜の坊やが言いたいことはわかるさね。以前坊やに見せたあの光景に嘘はないさね。けどレオンには事象を操る力がある・・・いや、悪いさね。それだと語弊があるさね。レオンに細かい状況を操る力があるわけではないさね」


 リリィも上手い説明が思いつかないようだが、どうもレオンはトラブルの芽とでも言うべき不協和音を起こすことが出来るらしい。それが何を起こし、どう波及していくかは分らないが、ルナの場合は彼女に対する感情を暴走させその居場所が判明する・・・程度の影響があったんだろう


「竜の坊やは疑問に思わなかったかしら? いくらあなたたちが普通ではない力を持っているとは言え・・・いえ、まだそれほど大きな力を持っていなかった頃からあなたたちは多くの戦いに巻き込まれすぎだと」


 それはレーチェルやルーンたちが・・・いや、邪竜神やサタンあたりはそうだったのだろう。冥王もレーチェルが俺たちを誘導している感はあった。だが、それ以外は?


「なるほどのぅ。確かにそれによって我らは強くなった。それこそ、こうやってレオンの喉笛にかみつけるチャンスを自ら作ってしまうほどの悪手になったが・・・もしや、それが狙いか?」


「そうよ、あなたは掌の上で踊らされたのは忌々しくも強くなったことはレオンにとって良くないことと思ったようだけど、レオンにとっては自分を害せるほどに敵対者が強くなることが望みだった」


 それを聞いてカーミラがらしくもなく舌打ちなどをして


「つまりはアシュラや美鬼と同じタイプかの?」


「タイプ的には少し違うけど、結果としては同じようなものと言うべきね」


 つまりレオンは俺たちが強くなって自分の前に立ちはだかれば良しとして何が起きるかも分らんトラブルのタネをばらまいていた・・・と。結果として俺たちの目標と奴の思惑が重なっているためにどっちかが損をしたとは言えないが、どうにもやるせないな


「つまりは、ルナは・・・」


「そうよ! あいつはルナさんを殺す原因を作っておいて、私たちを守ったルナさんを試練を乗り越えられなかった弱者と罵ったのよ! 絶対に許さない!」


 そう憤慨するリリカ。以前のゲームで遊ぶ子供らしい(そのゲームが子供らしいかは置いておいて)姿とはまったく違う姿に押され気味になりながらも、その言葉が正しいのかルーンやリリィの方を見る


「罵ったって言うのは私の推測って言ったはずよ、リリカ。ルナは当時の私の相棒、だからこその試練、というのがレオンの思惑だったのは間違いないわ。おそらく、ルナが乗り越えられなかったらそう言うだろうって言うのも間違いないとは思うけど、見聞きしたわけではないわ」


 間違いないと言いながらも見聞きしたわけではないというその言い草はルーンらしくない言い訳のようにも聞こえる。だが


「そんなことはどうでも良いのよ! ルーンおばさん!」


 その言葉は俺の思考を停止させるに十分な威力を持っていた。いや、別に俺はルーンがなんと呼ばれようとどうでも良いんだが、俺たちがいる場でそんなことを言われるのは不味い気がする


「だ、だから、私のことはルーンお姉ちゃんと」


「自称淫魔神が何を言っているさね」


「淫魔じゃないわ! 夢魔よ! 夢魔神!!」


「大して変わらないさね」


 レオンに操られないわけだから本当の意味での神ではない・・・いや、そんな事はまさにどうでもいいか。なぁ、3人とも? 本当になんのようでここにやって来たんだ?

最終部の2話目・・・なのにどうにも緩い展開です


メイ「ここから先はこんな緩いことは出来ないので良いのではないでしょうか」


メイからそう言うことを言われると逆に不穏なものを感じますが、確かにこの最終部において緩いことが出来るのはこの章が最初で最後になりますね


メイ「ええ、ですからたっぷりと味わっておくと良いと思います・・・これからの地獄のために」


・・・だからメイが言うと洒落にならないのです。まぁ、閻魔様さえも地獄の方がマシだというような地獄な戦いですからね


メイ「ですが、生き残れればその先は天国。だからこそ、皆様のお力が必要なのです」


いまさら読者様に媚びを売ってもイメージは変わらないと思うぞ~。ってその鞭はしまって! 最終部ぐらい! あとがきは平和に! ぎゃ~~~!!


メイ「相変わらず学習能力が無い作者ですが、後しばらくの間お付き合いを・・・では、今回はこの辺で」

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