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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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13部6章「最後のデート」30話 「決意を決めて」

「リュウト、お待たせ」


 今日はリュウトとデートに日。順番はこっちで決める、と言うよりはあらかじめ自分が行きたい場所を公開しておいてママナから順に次にデートをする人を選んでいくというスタイルだったんだけど、どういうわけか私は最後。そして、何の因果か事前に予告してきたレオン曰く最後のゲームの一週間前


『あなたも本当はもう分っているんでしょう? 最後なんだからしっかりと決めてきなさい』


 と言って送り出してくれたのはお姉ちゃん。当然リュウトももう私以外には残っていないことを知っているから、この場所・・・少し遠くの人間の街をデート場所に指定したのが私だって事は分っているはず


「いや、そんなことない・・・ぞ?」


 やっぱり先に来ていたリュウトは笑顔で振り向いて、顔を赤くしてそっぽを向く。人間の街だから普段と違って耳が隠れる帽子を付けているけど、それは関係ないわ。だとすると、思い切って普段よりも露出を多くしたこの服?


「りゅ、リュウト似合っているかしら?」


「あ、ああ、ちょっとばかり目のやり場に困るが」


 ルーンは比較対象に出来ないけど、美鬼とかもっと露出の多い人を普段から見ているのにこんな反応を返してくれるリュウトに嬉しくなる。だって、それは私がこう言う格好をしているということに特別を感じてくれているって事だもの


「こ、恋人なんだからしっかりと見ても良いのに」


 季節はちょうど夏、普段涼しい迷いの森の中にあるエルファリアに住んでいるからか余計に暑く感じるここでは私と同じぐらいの格好の人はよく見かけるわ。いつもの宝石が多いドレスじゃないけど、服としての質は良いからちょっとだけ目立つのか多くの人の注目を浴びていることは恥ずかしいけど・・・エルフとか女王とはバレていないと思うけど、貴族とかと間違われているのかも知れないわ


「な、なんか注目されちゃっているから早く行こう」


「アキが美人だからだろうなぁ・・・あまり見られたくは無いんだが」


 そう言いながら私の前に立って視線を遮ってくれるリュウトにはやっぱり嬉しいわ。それってちょっと嫉妬していてくれるって事よね? でも私もリュウトが注目されるのは嫌かな? 本人は気がついていないけど、リュウトだって見た目かわいい系の男の子だから注目されているのよ


「もう! リュウトだって・・・」


「俺も?」


「・・・なんでもないわ」


 リュウトは自分が可愛いって言われるの嫌いみたいだから、言わないでおく。でも、彼氏が注目されるのって嬉しいような嫌なような複雑ね


「そうか? それじゃあ、あそこでアイスでも買ってくるか」


「私、アイじゃないのよ?」


「アイだったら自分で突撃しているし、1つじゃすまないんだが」


「・・・そうね」


 アイはお店ごと買い占める勢いで買いかねないわ。自分で他の女の子の話題を振ってしまったことにちょっと後悔しながらも、私にとってはもう彼女たちは恋敵よりも仲間って言う方が強いんだって言うのは誇らしくも感じて


「中々難しいね、恋愛って」


 人間には簡単な氷の魔法でも使い手は少ないみたいで、エルフの街よりもずっと割高なアイス屋さんに並んでいるリュウトの背中にそうつぶやく

 リュウトと出会って、一緒に冒険に行って、何度も世界を揺るがすような事件を人知れず解決して・・・次の戦いだってきっと同じ


『今まで以上に厳しい戦いよ。悔いは残さないようにしなさい』


 今までだって全員無事でくぐり抜けてきたのは奇跡って言いたくなる戦いばっかりだった。特にあの時、冥王に操られていた時なんて・・・

 ブルリと体を震わせたところでリュウトが帰ってきて


「寒いような陽気じゃないと思うんだが」


 何て言うものだから、つい笑っちゃったわ。不安や心配が無くなったわけじゃないけど、リュウトはこうやって本人が知らなくても私を元気づけてくれる。だからね、私は皆よりも少し前に大事な決戦を挑む覚悟を決めたの

 この全員に回る決戦前の最後のデートは丸1日。エルファリアに帰ってきてからもまだ時間は残っているわ・・・ほんのちょっとだけ時間をオーバーしてしまうかも知れないけど、みんなは許してくれる・・・よね?

と言うことでやって来ましたアキ編です!


メイ「・・・我が妹ながら普通の女の子をやっていますね」


アキは一番そう言うポジションですしね。正統派ヒロイン?


メイ「つまり私たちは正統派ではないと?」


・・・ファンタジー世界ですから種族は言わないにしてもねぇ? マリアとかはまだよくあるかもだけど、流石に幽霊は種族は言わないに含めたくないですし


メイ「私は種族以外は普通ですよね?」


えっと(このドSを普通と称するの? でも、違うって言うのは危険か)そ、そうですね。メイは、いえシルフォード姉妹は普通です!!


メイ「では少し予行練習をさせていただきましょう・・・付き合ってもらえますね?」


あ、あのやっぱりその鞭を持ちだした当たりで普通とは・・・誰か助けて~~~!!

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