13部5章「最後の日常」14話 「お姉ちゃんバトルとは」
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さて、どうしましょうかね? ママナちゃんとの会話の中で乗りで行っちゃったお姉ちゃんバトルだけど、そんなものはないのよね~。ママナちゃんもそこらへんは分かっているとは思うけど、ああまで言っちゃったから何かやらないと格好がつかないわ。厳密には昔私が1回だけやったことがあると言えばあるのだけど、あれも同じようなノリで言っただけだしあの時あの子にやったのはただのお姉ちゃんの心得講習会にすぎないわ、12時間ぐらいだったかしら?
「ママナちゃんは少しぐらい無茶してもリュウト君のそばから離れるタイプじゃないから大丈夫だと思うけど」
ムウ~って少し唸りながら考える。ま、こういう時は手近な人に相談してみるのも手よね
「と言うわけよ」
「そんな理由で女神に相談しに来るのはあなたぐらいよ、コピー」
「何よ、あなただってコピーだったんでしょう?」
「私はコピーじゃなくて因子から生成されたのよ?」
「私も同じようなものじゃなかったかしら?」
・・・お互いに睨みあってのやり取りだけど、険悪ではないわ。なんていうか姉妹の冗談? いえ、それだと私が妹みたいになってしまうし母とも呼びたくはないから従妹ぐらいの関係かしら? 年上っていうのは譲ってあげるわ・・・あなたほど年増ではないからね
「はぁ、なんか悪意を感じるけど殴り合いでもしてくれば?」
「それじゃあお姉ちゃんらしくないわよ」
「いろいろと注文が細かいわねぇ」
最低限の注文よ! お姉ちゃんバトルなんだからお姉ちゃんらしくないとダメなの!
「いいんじゃない? お姉ちゃんボクシングとかにしておけば」
「・・・お姉ちゃんが付けばいいってものじゃないわ?」
「それじゃあお姉ちゃんパン食い競争? お姉ちゃん縄跳び? お姉ちゃん水泳? 好きなの選びなさい」
本気で考える気は全くないみたいね。それなら
「そうね、じゃあリュウト君に相談してみるわ。あなたがあげた候補もちゃんと話してね」
「さ、それじゃあ冗談はこのぐらいにしましょうか」
ふふ、レーチェルだってリュウト君に惚れている一人よ。私としては排除したい思いもないわけではないけど、リュウト君の気持ちもあるしレーチェルが根は善良っていうのもわからなくはない。ともかくリュウト君に辛勝が悪いようなことはできれば避けたいのは彼女も同じ・・・まして今まで心証が悪くなることを承知で動きてきた面があるから、無駄なところで悪くはしたくないでしょう? 真剣に聞いてきた相手を適当にあしらったなんてね
「でも私は妹も姉もいた経験がないから、あまり詳しくはないわよ。こういうことを聞くのだったらメイちゃんの方が適任じゃないかしら?」
「言いたいことはわかるけど、メイちゃんに貸しを作るのは怖いわ。あなた以上に」
「私は優しい女神よ? まぁ、良いわ。とりあえず少し考えさせなさい」
思考時間1秒、普通の感覚だと一瞬だけど私たちが集中した時の時間と考えれば相当に長い時間・・・そんなに難問だったかしら?
「そうね、お姉ちゃんの要件が満たされたらいいんでしょう? だったら、もう答えは一つしかないんじゃないかしら? お姉ちゃんとは! 弟か妹がいてこそ成立する!」
ビシッって私に指を突き付けながら言うレーチェル。た、確かにそうね。当たり前のことだからゆえに抜けていたかもしれないわ。確かに弟や妹がいなかったらお姉ちゃんにはなれない
「そしてあなたたちにとってその対象は誰かしら?」
「そうね、私はみんなのお姉ちゃんだけど・・・ママナちゃんにとってはその対象はリュウト君よね」
レーチェルはコクリと重々し気に頷く。そうよ、ママナちゃんが他の子のお姉ちゃんを名乗ったことなんてない。ママナちゃんを姉と呼ばせているその要因はすべてリュウト君にある!?
「つまり、どっちがより優れたお姉ちゃんなのか? それはすなわち、リュウト君がどっちを選ぶかにかかっているわ」
「ってことは、リュウト君に選ばれた方がベストオブお姉ちゃん。つまりリュウト君に私のほうが良い姉だって言わせる勝負なのね!」
再びコクリと頷くレーチェルに私は握手をするために手を伸ばす。レーチェルは怪訝そうな顔をして握手をしたけど他意はないわよ? むしろいい案をありがとうって心から思っているわ! さすが私のオリジナル! 年の功とはよく言ったものだわ!
「・・・なんかものすごく不愉快なことを考えている気がするわ。答えが出たならばさっさと帰りなさい」
って追い出される形で帰ることになったけど、まぁいいわ。今回はすごくいいことを聞いたのだから! リュウト君! お姉ちゃんが最強だってもう一度言ってもらうわよ~~~!!
本当にこれでいいのかお姉ちゃん
ママナ「いいわけないよぉ。っていうかこれを私がやるの?」
やるんじゃないかなぁ・・・そんなに長くはないだろうけど
ママナ「リュウトもいつマリアさんを最強なんて言ったのよぉ」
いえ、そんなことを言った設定はないです・・・あっ、最凶だったらあったか
ママナ「絶対それを勘違いしているよぉ!? はぁ、い、命は取られないよね?」
ここで仲間を減らす愚は流石に犯しません・・・半死半生まででしょう
ママナ「十分に大ダメージなんだけど!? ほ、本当にどうしよう」
まぁ死にかけぐらい日常茶飯事な作品ですけどね。本当に死んでいなければレーチェルがどうとでもするでしょう。と言うところで今回はお開きです。次回もまたよろしくお願いいたします




