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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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13部4章「鬼族の誇り」7話 「真の切り札」

 先ずは全員の一斉攻撃が入る。単純ではあるが、手数が多いというのはそれだけで有効であることは間違いない。もっとも


「そんなちまちました攻撃では意味はないぞ、竜神よ!」


 こうやってそれを力づくで破ってくる相手もいるわけなんだが、勿論そんなことを考えていないやつはいない・・・ああ、いつもどうり一人は除くが半身が考えているだろうから問題ないだろう。全身から吹き荒れる風。いや、竜巻か? 近い技で言うのならば俺のフィルドタイフーンになるのだが、この手の技ならば


「幻影いの矢に・・・風など意味を持たないわ!」


 堕天使モードへと変化したレミーがファントムアローを放つ。どんな強風も実体を持たない幻影を防ぐ壁にはならない。むしろ、強風自体が勇羅の移動範囲を狭めてくれるはず。そしてそこに俺とアシュラが突っ込んでいく。動く場所を確保するために勇羅が強風を解除するその瞬間のために


「「修羅W烈風斬!」」


 通常は正面から二人で撃ち合うこの技だが、今は両サイドからの攻撃にした変則型だ。少々俺の飛び込み速度が早かったみたいで、解除しきれていなかった風にダメージを受けたがアシュラの方は完全に無傷でかつ早く動いてしまった俺に追いついている


「リュウト!」


 そんなドジった俺に駆け寄ってこようとする美鬼を目で制する。このぐらいのことが出来ないほど浅い付き合いのつもりはない。そして、俺がそうであるように美鬼には美鬼のすべきことがある


「こういうことは私の役目ですよ」


 修羅烈風斬の反動もあり、瞬間的に無防備をさらした俺のサポートに入るのはククルちゃん。確かに攻撃されるとわかっている場所に飛び込むのはククルちゃんの常とう手段だ


「何か絶対に誤解されている気がします」


 そんなことを言いながらも見事にカウンターを決めたククルちゃんはおれを安全域に引っ張り出す。勿論そこで体勢を立て直した後は即座に突っ込んでいくのだが


「本物と偽物のコンビネーションってやつかしらね?」


「あなたの真似なんかした覚えはないわよ!?」


 と近距離であの巨体を軽々と投げる姉さんとそれに合わせて光の乱舞を繰りだすレーチェルの横をすり抜ける


「自ら体を張る辺りはあいつと変わらないな」


「後ろでふんぞり返っている奴が勝てるほど温い連中ではないからな」


 勇羅の言うあいつが誰かはわからないが、それは俺の中にいる誰かであることに間違いない。そして普通であったならば、リーダーは後ろにいるものかもしれないがそれでどうにかなるほど竜神の敵は甘くない


「訂正する。竜神とかどいつもこいつも変わり者ばかりだ!」


「違いない」


 お互いににやりと笑って打ち合う。変わり者だから、変わり者の仲間ばっかり集まってくる。見てみろ、俺の周りに一人でもまともな者がいるか? だがなぁ、そんな変わり者だからこそできることがある!


「ホント、ワタシたちの兄さんには困ったものだわ」


「そうであるからこそ私たちはここにいるのだけどね」


 そう言うのはアキとリデア。だが、その軽口の中でも表情は真剣なものから動かない


「さぁ行くわよ! 『青白く輝く世界は美しき死への誘い。氷の女王の吐息の中に汝を誘わん』ブルーブレス!!」


「力不足なんて言わせない! 『我が名、我が心、我が命、全て汝が為に捧げん』エルファリア!!」


 氷と炎の二大必殺が放たれる。まぁ、リデアのブルーブレスに関してはもっと威力がある技もあるんだが使いにくいんだよな、あれ


「ぬっ!?」


 おれがそれに乗って動くとでも思ったか、逆に引いた俺に勇羅は動揺したのか慌てて防御に入る。そして、そのまま暴風で炎と氷を弾きながらおれたちにダメージを与えてくる。おれたちのダメージも大きいがレミーとレーチェルが回復に回ってくれているならば問題ない。むしろ、アキとリデアの与えたダメージが生きている今こそが勝負だ!


「行くぞ! 竜神流秘奥義・・・双天竜斬!!」


 いつまでもこれを最強技としているわけにもいかないのだろうという自覚を持ちながらも速度を上げることにしか成功しなかった秘奥義。仲間のパワーアップも受けてレオン分体に使った時よりも強力になっている。だが


「まだ・・・それでは足りぬぞ!」


「だろな・・・」


 なおも勇羅は立ち上がる。だが、それは想定内だ。俺たちの切り札・・・真に止めを刺すべきは


「おう、これは俺の試練だからな!」


 後は任せたぞ、美鬼

次あたりで戦いは終わり? いえ、実質的には今回になるかもですね


美鬼「止めまでリュウトに持って行かれたらたまらねぇ」


試練回が続きますが・・・一応この部は日常の部ですからそろそろそっちに戻りたいですしね


美鬼「うぐっ、まぁ、最終部に日常はねぇだろうしなぁ。仕方がねぇか」


そう言うことです。冒頭ぐらいはあるかもしれませんが、基本的に最後は戦闘ですからね・・・戦闘中に何も起きないとは言いませんが


美鬼「なんでうちの戦闘って時々ほのぼのするんだろうなぁ」


戦っているのが変わり者ばかりですからね。日常で戦闘以上の緊張が走ることもありますし・・・と言ったところで今回はお開きです。次回もよろしくお願いします!

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