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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部11章「突撃! 決戦の場はネフェーシア城!」16話 「そこも気になる部屋」

 裏のユキがきっちりと倒れている男にとどめを刺したのを見届けて私はリュウトの部屋・・・じゃなかった。エルファリア宮殿ではリュウトの部屋に当たる部屋を見渡してみる


「見たところ大きいってだけで普通の部屋だよね? まぁ、当然と言えば当然なのかもしれないけど、逆になんでレオンはここに敵を配置したんだろう?」


「女王様、それは簡単なことです。私たちならば必ず入るだろうという予測は誰でもできますので」


 ぽつりと漏らした言葉に返されたお姉ちゃんの返事に私は納得する。確かに私たちがこの部屋をスルーするなんてことは考えられない。それはたぶんリュウト本人とレミー以外は納得するんじゃないかな? でも、それってあのどう見ても狂っているようにしか見えないレオンが恋愛感情を理解する程度には理性を保っているということ。きっと、戦う上では強敵なんだろうね


「それはそれとして、あれは羨ましいと思わない?」


「奇遇ね、アキ。ワタシもそろそろ止めに入ろうかと思っていたところよ」


 少し目を離した隙にどういう経緯かリュウトから頭を撫でられて真っ赤な顔をしながらも嬉しそうな表情を隠しきれていない裏のユキとそれに対抗してリュウトの腕に抱き着いている表のユキ・・・うん、ここは一応敵陣だし止めても問題ないよね? 何だったら少し燃やしても問題ないよね?


「女王様、気持ちはわかりますが炎は止めておいてください・・・私の鞭にしましょう」


 そう? でもお姉ちゃんの鞭の方がダメージが大きいような気がするよ? 主に精神的な面で。なんて思っていると


「炎も鞭もやめてくれ。まぁ、この部屋に来たのも無駄ではなかったと思うしな」


 と私たちの様子に気が付いたリュウトが少し青い顔で止めに入った。近くにいるからってリュウトを巻き込むようなことはしないのにな。あと、お姉ちゃんが鞭と言いだしたあたりでリデアの顔はリュウト以上に青くなっていた・・・こっちの気持ちはよくわかる気がする


「そうなの? 敵を倒せたのは悪くないと思うけど」


「そこが大事なのですよ、女王様。全ての部屋を回る必要はないと思いますが、わかりやすい場所は潰しておいた方がいいでしょう」


 ああ、さっきの執務室と同じ理屈なんだね。そう言う意味では絶対に私たちがやってくるとわかっている場所にいる敵は倒しておいた方がいいのかな? 他の場所は思いつかないけど


「そう意味では俺はここが気になるんだが」


 と部屋から出たところでリュウトが言う・・・エルファリア宮殿で言うところのリュウトの部屋の正面にある部屋。それって私の部屋だよ!?


「そうですね、エルファリア宮殿同様に逆サイドの部屋を全て合わせた大きさの部屋ですし見ておくべきでしょう」


 あ、いや、その・・・わかっているんだよ。ここは別に私の部屋ってわけじゃないから私の秘蔵のリュウト人形とかが置いてあるわけじゃないって言うのは。で、でもなんだろう? この妙な違和感と言うか嫌悪感というか


「そうね、じゃあさっさと見て倒してしまいましょう」


 ってリデア? この部屋に敵がいることは確定なのかな? それってつまりレオンが私たちがここに来るってレオンが確信しているってリデアが思っているってことで・・・ちょっと嬉しいような気恥ずかしいような


「ちょっと待て!? 扉を開けるのは俺な」


 気軽に扉を開けようとするリデアを慌てて制止してリュウトが扉を開ける。私としてはリデアでもいいと思うんだけどな・・・頑丈だし


「同じ罠じゃ質が悪いな」


 とさっきのリュウトの部屋と同じように開けた瞬間に投げつけられた火球をリュウトが切り払う。うん、ここは・・・


「ここは私に任せてもらいましょう。リュウト殿」


 私がって言おうとしたところをお姉ちゃんに先を越される。うう、私っていつもこういう場面で出遅れる気がする


「ああ、メイならば任せられる」


 リュウトとお姉ちゃんの間にある信頼。それをほんの少し羨ましく思う。だって、きっとリュウトは私が同じことを言っていたら心配していただろうから。お姉ちゃんを心配していないってわけじゃないんだろうけどね


「ええ、いつでも私はあなたに勝利を捧げましょう」


 私のお姉ちゃんでリュウトの恋人の一人でメイド長なんてよくわからない存在でもあるお姉ちゃんだけど、今はなんだか主君に忠誠を誓う騎士のようにも見える。だから


 お姉ちゃん、頑張って。ただそれだけを心の中で告げる。それだけでお姉ちゃんには必ず伝わるってそう信じているから

という訳で次回はメイの戦いになります


アキ「あれ? でもお姉ちゃん視点ってもう一回出てたよね?」


別に各章で一回ずつとは限りませんし・・・それ以前に必ずしも戦っている当事者視点とも決まっていないわけで


アキ「ああ、そうすると・・・どうなんだろう? 私の出番はまだあるのかな?」


出番は確実にありますよ?


アキ「うふふ、ならいいかな?」


・・・アキ視点があるとは言っていませんけどね。と言ったところで今回はお開きです。次回も宜しくお願い致します

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