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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部11章「突撃! 決戦の場はネフェーシア城!」14話 「それは気になる部屋」

「で、次はどっちに行くんだ? ここに隠し通路とか言うのがあるんだろ?」


 清々しいほどに自分で考える気はないと言う美鬼さんですが、私としても気になるところです。あの鏡、エルファリア宮殿と同じ場所にかかっていることから考えると、きっと同じように隠し通路への鍵になっていると思うのです。あの時、リュウトお兄ちゃんたちと一緒に行ったのに何もできなかった地下道を思い出してしまいます


「いえ、隠し通路までは行く必要はないでしょう。そっちの方向にレオンがいることはあり得ませんし、敵が配備されていることは大いに考えられますが隠し通路の中から出てきてまで挟撃もしてこないでしょう・・・私ならばやりますが」


 最後の言葉に雪女である私でも背筋が寒くなりましたが、同時に裏の私は納得したみたいです


(ここのようにあからさまに何かいるとわかっている部屋ならば倒していかなかったペナルティのようなものを設けていてもおかしくないが、本来ならば存在さえも知れないはずの隠し通路の中まではレオンの性格上やらないだろう。そしてメイならば兵を隠すことのできる場所の有効利用をしないわけがない。スタンスの違いに過ぎないが)


 よくわかっていない私にもう一人の私がこう教えてくれましたが、とにかくリュウトお兄ちゃんはあの隠し通路ではなく三階へと向かうことに決めたようです。謁見の間の端にある階段からいけるそこはリュウトお兄ちゃんたちの居住空間です。ちなみに私たちのは四階にあります


「ね、ねぇ、この部屋少し気にならないかしら?」


 そう言ってリデアさんが足を止めたのはエルファリア宮殿ならばリュウトお兄ちゃんの部屋に当たる部屋です・・・確かにとっても気になります


「なんでそこなんだ? 別に俺の部屋と言うわけじゃないぞ?」


 とリュウトお兄ちゃんは不思議がっていますが、ここはレプリカとは言えエルファリア宮殿の元になったお城ですよ。そこのリュウトお兄ちゃんの部屋に相当する場所が何に使われていたのか気になるじゃないですか!


「そうですね、私も気になります。ですのでリュウト殿」


 メイさんにまでそう言われてリュウトさんは不思議そうな顔をしながら扉を開けます。その中には・・・


「リュウトお兄ちゃん!」


「わかっている!」


 開けた瞬間に飛び込んできたのは風の刃でしょうか? リュウトお兄ちゃんも警戒していただけのことはあって、簡単に迎撃していましたが私だったら当たっていたかもしれません


「や、やっぱり敵が潜んでいたのね。わ、ワタシにはちゃんとわかっていたわよ、うん」


「リデア、そこはちゃんとリュウトの部屋がオリジナルではどうなっているか気になっただけだって言おうよ」


「ア~~~~キ~~~? なんで兄さんの前で言うのよ! 言わなければバレなかったかもしれないじゃない!」


 リデアさん、たぶんリュウトお兄ちゃんもそこは気が付いていると思いますよ? でもアキさんのほっぺを両側から引っ張るなんて敵を前にして随分余裕ですね


「仲が良いのは良いことですが、女王様にリデア殿? ここが敵陣だということをお忘れなく」


 あ、あのメイさん? 確かにここは敵陣ですが、それ以前に敵が目の前にいますよ? えっ、ああ、メイさんにとっては敵じゃないってことですね。わかったのです


「「誰と誰の仲がいいのよ!?」」


 でも、そう言うところだと思いますよ? 仲がいいって言われる理由は本人たちに言わせると


『仲間って言うよりライバルかな?』


『ただの知り合いよ・・・い、一応仲間ってことも認めてあげないでもないけど』


 と言う感じになるのです。おっと、いけないのです。私も敵を前に考え事なんてしちゃいました


(そこは私が注意している。お前は気にする必要はない)


 もう一人の私はそう言いますが、もう一人の私にばかり戦いを任せる気はないのです! だから


「リュウトお兄ちゃん、この敵は私『たち』に任せてほしいのです」


 そう告げた私にリュウトお兄ちゃんは笑いながら私の頭をポンと一撫でして


「ああ、任せる。ほら、アキとリデアはいつまでもじゃれていないで結界ぐらいは張るぞ」


「「じゃれてなんかいない!!」」


 え、え~と、とにかくこの戦いは私に任せてもらえたのです! 行きますよ、もう一人の私!


(私がメイン、お前がサポートだ)


 返ってきたそんな返事にクスリと笑みを漏らしながら部屋の中に私たちは入っていくのでした

は、はぁはぁ、ようやく出てこれた。えっと、今回の話は


ユキ(裏)「随分と疲弊しているな?」


・・・前回のレーチェルのせいです


ユキ(表)「確か1秒で千年分の悪夢。丸六日間ですから5億1840万年・・・一億年スイッチより凶悪なのです。あれと違って現実の時間も六日間経過していますが解放されたら精神が元に戻って記憶も消えるとかでもなさそうですし、よく無事だったのです」


そこは作者権限というやつで。さ、さて今回は表のユキ視点、ということは


ユキ(裏)「次は私視点だということだ。やはり戦闘は表には任せておけん」


ユキ(表)「う~、そんなことないです! 私だって強いんですよ!?」


まぁ、表のユキ単独だとママナと同じぐらいかな? いや、ママナはママナで相当本来的には強いんですが


ユキ(裏)「単独での戦闘力など意味はないがな」


ユキ(表)「私たちはいつでも二人で一人なのです!」


レミーと堕天使レミーと違って魂が二つあるわけですらない正真正銘の二重人格ですからね。その割には分身で同時存在ができる変わり種ですが離れることはありえないでしょう。一応治療などで人格が統合されたり、主人格を残して消えたりすることはあるのですが


ユキ(表)「そんなことは絶対にしないのです!」


ユキ(裏)「私が消えたら表を守れんからな」


と言う感じですね。一応主人格は表の方ですから・・・と言ったあたりで今回はお開きです。次回もまたよろしくお願いいたします!

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