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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部11章「突撃! 決戦の場はネフェーシア城!」13話 「誰の仕業?」

 ククルちゃんの身体能力は俺たちの中では低い方だ。だが、それを俺は弱点と思った事はない。そりゃ高いに越したことはないだろうが、リュムには強化率でこそ及ばないものの低コスト高効率な味方の強化と敵の弱体化はもはや居てくれるだけでありがたい存在だ


「ククルちゃん!」


 槍と魔法の連撃を反射しきれずにダメージを受けながら転がってかろうじて避けたククルちゃんについ声が出る。元々ククルちゃんは俺が巻き込んだ。他の皆もそうとも言えるが、ククルちゃんとアイは本来は戦いとは無縁になるはずだったんだ


「我が君、少しはククルを信頼してやって欲しいのじゃ。あやつは我が君が思う程に弱くはないぞ」


 弱いとは思っていない。思ってはいないが・・・だが、やはりそれは過保護と言われても仕方がないことなのだろう。彼女は自分の意思でこの場に立った。そしてこの先もこの場に立ち続けるためにいま戦っている


「そう・・・だな。確かに彼女は強い。戦いたくない相手の中では上位に入るな」


 一番? そんなの心情的な面を抜きにしたらメイに決まっているだろうに


「くははっ! そうじゃな、我もあやつとは戦いたくないのじゃ。勝てぬとは言わぬが戦えば痛い目を見るのがわかっておるからのぅ」


 そうククルちゃんは自身を強化し敵を弱体化し、その上で攻撃を反射してくる。おまけにその反射されたダメージは防御も回避も出来ないと来ている。言葉の上から思うような無敵ではないが、十分に敵対したら厄介な相手だ


「どうした? 随分とダメージを受けているではないか?」


 そして、そんな仲間内だからこそ知っている内情をあの四本腕の男はすでに把握している。ククルちゃんの裏をかいてククルちゃんが反射するしかない攻撃を弱く、本命の一撃を強く。あるいは飽和攻撃によって総ダメージ量はククルちゃんの方が多く受けるように攻撃してくる。あれは力よりも戦術眼と技量に長けたタイプか


「ええ、あなたは私の苦手なタイプですから」


 それに真っすぐに見据えて答えるククルちゃん。普通に考えれば自ら苦手な相手だと宣言する意味はないように思えるんだが。時間稼ぎにしてもその情報を出す必要はなさそうだし


「・・・なかなか悪くないわね」


 なんて思っていれば感心したようにつぶやくメイ。この時点で嫌な予感しかしないんだが、俺は相手には聞こえないように細心の注意を払いながら念波で会話する


「どういうことだ?」


「簡単な話です。ククル殿があの男を苦手としている。その情報にどれだけの意味がありますか? ククル殿の技を見抜いたほどの者ならば自分でそれに気が付いているでしょうし、今の発言で気づいたにしても行動パターンを変える意味はないでしょう。変えてきたならば逆に好機が生まれるかもしれません」


 そ、そうかもしれないが俺だったら相手との相性がいいと言われたら積極的に攻めていけそうなんだが・・・あっ!


「攻撃を誘っている?」


「ええ。そもそも反射とは相性がいいことは相手も気が付いていますが、それ以外の能力があるのかどうか、それが自分に対して有利なのかどうかは知らないでしょう。つまり、あの男はククル殿のブラフの確率も考えたうえで行動せざるを得ない。嘘なのか真実なのか、あからさまに条件の違う二択を迫られれば迷いも生じます。そうして鈍った攻撃は」


「ククルちゃんの格好の餌食と言うわけか」


 気にせずに攻撃してくるならばしてくるで動きが読みやすい。警戒して攻撃をやめたのならば態勢の立て直しができるし、攻撃への対処も容易になる・・・どう転んでもククルちゃんの掌の上だ


「情報を与えることで有利にすることも出来るのですよ。これが逆にククル殿があの男を得意なタイプだと言ったらどうでしょうね?」


「・・・相手は何も気にしないだろうな。現在見えている限りでは自分が有利。ならば負け惜しみかはったりだと思うだけだろう。向こうからしたら隠し玉を持っている危険性もあるが、それならば自分からそれを言う意味がますますないからな」


 あえて言えば、隠し玉の存在を知られても行動を変えないことが罠に嵌めるための条件になっているような場合ぐらいか。なんて考えている間にもククルちゃんは気持ち速くなった攻撃を回避している。そして撃ち込まれた全方位からの集中攻撃に


「それを待っていました! リュウトさん、見ていてください! これが私の新しい反射です! エリアリフレクト!」


 ほんの一瞬だけククルちゃんの周囲に表れた幕。それはきっと短時間しか維持できないものだったのだろうが、同時に着弾するように撃たれた攻撃はものの見事にすべて反射された。しかし、なんかあれレーチェルの鏡に似ているような? レーチェルが笑っているから多分そうなんだろうなぁ


「成長しましたね、ククル殿。私が少しですが教えた甲斐がありました」


「リュウトさ~~ん、私、勝ちましたよ~!」


 笑顔で駆け寄ってくるククルちゃんだが、メイの言葉に背筋が寒くなる思いだった

ククルちゃんの変貌、それはメイのせいか、それともレーチェルか・・・僕は本人の資質だと思います


レーチェル「ねぇ、それじゃあなんで私の名前を?」


・・・え~、今回は急用によりここであとがきを終わりに・・・


レーチェル「させるわけないでしょう! キリキリ吐きなさい。今ならば拷問で許してあげるわ」


それって許されているんですか!? って言うか言わなかったらどうなると!!? い、いや~、レーチェルは暗躍三人組の一人ですから悪影響はあるかなぁっと!? あ、穴ぁ!!?


レーチェル「安心しなさい、それはただの悪夢への入り口よ。堕天使のレミーが出来ることを私ができないわけないでしょう? 一秒で千年分の悪夢、次の更新まで味わっておきなさい。さ、作者くんはお休み中だから今回はここまでよ。次回も私たちの活躍を見に来て欲しいわ。じゃあね」

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