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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部9章「魂、託して」13話 「扉開くカギは」

 目を開ける。そう表現していいのかはわからないが、目の前に映るのはやはり三つの扉。先ほど脳裏に映った光景どうりに二つの扉は完全に開いていて三つの目の扉は少しだけ開きかけている


「押して開くものならばいいんだがな」


 この場所がなんなのかは正直俺もわかっていない。俺の精神世界なのか力の源なのか、それとも別の何かなのか。いずれにしてもこの場に入り込んだ俺が力で押して開くような扉だったら楽でいいんだが、あまり期待していない楽観論でとりあえず試してみる


「・・・やっぱり駄目か」


 特に鍵がかかっているというわけでもないのだが、押してもびくともしない。となるとおそらくドラゴニック・キー自体の効果はすでに発動していて扉の鍵自体は外れた後と考える方がいいだろう。ならば後は鍵以外の扉を開く条件のようなものがある?


 そもそもドラゴニック・キーはマルトの力を開放もしくは封印するためのものだ。今の俺はレオンがコピーした『龍』の方は別勘定として、歴代の竜神たちに分散して残っていたマルトの力をすべて回収した状態にある。ならば、この扉を開けられればマルトの力が行使できるということなのだろうか?


「いや、今そんなことを考えていてもしょうがないか」


 俺はあえて声に出すことで自分の考えを追い出す。この扉を開けた先に何があったとしても俺には開けるほかの選択肢はなく、そしていま考えることは開ける手段を探すことだ


 さて、さっきも考えたが扉の鍵はすでに開いている。重さ・・・と言っていいのかはわからないが、特に重いという感じはなくとも扉はびくともしない。勿論、壊すなんて論外だろう


「・・・ト」


「ん?」


 今、何か聞こえた気がした。いや、この声を俺が聞き間違えることなど


「・・・ウト」


 やっぱりそうだ。そうか、そうだな


「私たちがいるよ。リュウト」


 ここがどこなのかはわからない。だが、まるで蜃気楼のように揺らめきながら自分と俺の手を重ねるのは間違いなくアキだ。よくよく見れば後ろには他の皆、レミーやコクトにアシュラまでいる。この空間ではどうやら気配察知は使えないらしいとどうでもいいことを思う


「じゃあ、手伝ってくれるか?」


「うん!」


 輝くような笑顔で頷くアキに俺も笑みが漏れる。やっぱり、俺は一人では何もできないらしい


 再度、力を込めて扉を押す。そんな俺と共に扉を押してくれるアキがいる。そして俺たちの後ろを押してくれる仲間たちも


「・・・動いた」


 さっきはまったくびくともしなかった扉が僅かに押し込まれる。そして一度動き出した扉は加えられる力のままに少しずつ、本当に少しずつ開いていく。どれほどの時間が過ぎたのか、それともここには時間なんて概念さえもないのか、扉が完全に開いた時には仲間たちの姿もまた消えていた




 ここは? 扉が開き、仲間たちの姿がないことを確認した瞬間に切り替わった視界。そして、今までになくあふれてくる力。押さえきれずにあふれだした力は容赦なく俺自身も傷つけていく


「リュウトが、リュウトが黄金色に光っている!?」


 そう言ったのはアキだが、同じようなことを他の皆も言っていることに自分の体を見る。なるほど、全身に鱗が生えているのは第一の扉の影響。関節部分に球体が表れていることは第二の扉の影響。ならば本来緑色だった鱗の色が黄金になっているのが第三の扉の影響か


「黄金竜マルト=アルバードか」


 確かにマルトの竜形も黄金色の鱗を纏った巨大な竜だった。いま俺が感じている力が全盛期のマルトのものとも思えないが、確かに俺は・・・いや、俺たちはマルトの力を継承することに成功したらしい


「余りのんびりはしていられないな」


 思った通りと言うべきか力の増幅具合は俺の想像を超えていたが、体にかかる負荷もまた第二の扉と比較にならないほどに大きい。二つ目の扉だってかなり負担が大きくて短期決戦に持ち込むしかなかったんだが


「っ!? あなたは、あなたはいったい何なのですか!?」


 流石にこれには太陽神も驚いたようで驚愕の表情をこちらに向けるが、何なのかと聞かれてもな? そうだな、ここは先代たちの思いを乗せて精いっぱいに見栄とはったりをかます場面かも知れない


「リュウト=アルブレス、レオンを止めるために生まれた最強の竜神だ!」


 唖然とする顔がよく見える。実際問題としてレオン本体に今の力で勝てるとは思っていないがな


「ならばレオン様の守護者としてここでその命運を断ちましょう」


「俺たちはそれを乗り越えていく!」


 お互いに不敵に笑う。さぁ、これで勝負の行方はわからなくなった。あとはただ勝利に向かってあがくだけだ!

第3の扉、これがリュウトの最終バトルフォームというところですね


アキ「でも本当に最後の切り札って感じだよね?」


まぁ、この後もリュウトは成長しますから技という意味では最後の切り札はまだあるんですけどね


アキ「・・・リュウトの技、まだ増えるんだ」


元々仲間内で一番持ち技が多いですからね。別に主人公特典というわけではなくリュウトの戦闘方法が多彩な技を使い分けるということなんですが・・・パワーよりの技が多いですけど


アキ「技数は少ないけどお姉ちゃんとかアイの方が奇抜なことやるもんね」


あの二人はそれで実力不足を補っている代表ですからね。ククルちゃんなんかも同じような感じです。ということで今回はここまで! 次回、決着なるか!? という感じでお楽しみください

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