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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部9章「魂、託して」11話 「やるべきことは」

「さてな、ねずみ花火か大砲かは見てのお楽しみだ」


 俺はそう笑う。勿論、余裕なんてあるわけもない。ないからこそ、笑わなくてはいけない


「回れ、ドラゴニック・キー! そして開け! 竜の扉よ!」


 存在の剣の能力強化はすでに使っている。となると、残りは体に負担のかかるドラゴニック・キーの使用になるわけだ。しかし、これをやる意味は大きい。俺が強くなれば存在の剣も強くなり、仲間全員の力が上がる。あとは俺の体が持つかどうかだけだ


「まったく兄さんの無茶は不治の病なのかしらね?」


 そんなことを言いながらリデアが太陽神に突撃していく。そうはいってもなぁ、ここで無茶しなくていつするんだ?


「愚かな。私から攻撃をしないとでも思っているのですか?」


「ええ、思っているわ。だって攻撃なんてさせる気が無いもの! タイムフリーズ!!」


 まったく無茶はどっちだって話だな。リデアの切り札であるタイムフリーズ。世界の時を完全に止めるあれならば太陽神の動きを止めることが出来るだろう。ただし、リデア自身の動きも相当遅くなるし、どうもあれは割合消費らしくリデアのエネルギー量がどれだけ増えても消耗率が変わらないという欠点もある。だが


「後は頼んだわ、兄さん!」


「ああ、任せろ!」


 俺がここにいると話は多少変わる。竜神は世界の時から独立した存在、つまり世界の時が止まっていようともまったく変りなく動けるということ。俺ならば一方的に止まった相手を攻撃できる・・・はずだったんだが


「なっ!?」


「嘘でしょ!?」


 ピキピキと空間が、時が歪む音が聞こえる。まさか凍った時を力技で解除しようとしているのか!? あの時、俺が百年近い年数やってもできなかったことをこの一瞬で


「時封じ程度で敗れるようではレオン様の側近は務まりません」


 そのまま真横に振られた剣によって俺とリデアは弾き飛ばされる。しかし直接当たってもいないのにこの威力か。それに確かにタイムフリーズにはいくつかの対処法はある。俺のようなそもそも効かないは例外としても時が止まっている間をしのぐ術、攻撃されないような結界や壁を作っておくというのが単独なら一番楽だろうか? だが、俺が一太刀浴びせる時間さえもないほど素早く解除するなんてことをやってのけるとは


「それで、この程度が切り札とは言わないでしょうね? ねずみどころか線香花火にもなっていないようですが」


 余裕の笑みでそう返されて俺は唸る。無論、これで手を出し尽くしたというわけではないが、一方的にリデアが消耗しただけと言うのは厳しいことに変わりはない


「ククッ、それはオレと死合ってから言ってもらおうか?」


 俺の一瞬の思考の間に横から飛び込んで蹴りを放っていたのはアシュラ。もうレーチェルとの戦いを終わらせてきたのか? 殺してないだろうな? という不安は少し感じたが、それ以上に驚かされたのは


「っ!?」


 蹴りを受けた太陽神の顔がわずかに歪んだことだ。存在の剣やククルちゃんの支援による強化はある。だが、まともに当たればアシュラクラスの攻撃ならばノーダメージではないということが分かったことは大きい。もっとも


「少しは痛かったですが、対価が見合わないのではないですか? それでもまだ戦うと?」


 アシュラの右肩から大量の血が流れていた。もしも、とっさにコクトが作ったのであろう強固な土の壁の防御がなかったらアシュラの右腕は肩から切断されていたかもしれない・・・まぁ、右腕を失ったぐらいならばレミーが回復させるだろうが痛手には違いない


「クククッ、何を言う? こんな楽しい戦いをやめる理由があるまい?」


 本当に楽しげにアシュラは嗤う。そしてそれが紛れもない本心であることを俺は知っている。まったく、本当に味方にすると頼もしいやつだよ


「そういうことだ。俺にはアシュラのように死闘を楽しむ趣味はないが、戦いをやめる理由は一つも見当たらないな」


 僅かであろうとも攻撃は通じる。ならば勝ち目だってあるだろう。それがどんなに小さい目であったとしても、それを最大限に広げることが俺の役目だ


「まったく理解できませんね。これを見てもそれが言えますか?」


 そう首を振る太陽神だが、威圧感が一段・・・いや数段階上がる。これは本気になったか? と思ったが『本気』と決めつけるのは早計か。いずれにしても俺たちの誰よりも強いことは間違いない


「そうでなくては楽しくあるまい?」


「初めからその程度は覚悟しているさ」


 相手がどれだけ強かろうとも俺がやるべきことは決まっている。なんとしても全員生きてレーチェルも取り戻す! ただそれだけだ!!

ダメージを与えるだけで一苦労、これはそんな戦いです


カーミラ「そんなことよりも我が全く出ておらぬのじゃが?」


そんなこと呼ばわりですか。まぁ、カーミラも遠距離戦ができないわけではないですし、支援はしている・・・はず


カーミラ「だったらそれもきちんと書かぬか!」


あはははは、それやると全員分の攻撃やら防御やら書かないといけなくなるんですよ。無駄に長くなりますからカットです


カーミラ「ほう? 我の活躍は無駄とな? そこまで言うのならば覚悟はできておろうな」


い、いや、そこまでのことを言った覚えは・・・言ったのかな? と、とにかく今回はここまでです。カーミラから許してもらえていたら次回もまたお会いいたしましょう

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