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竜神伝説~リュウト=アルブレス冒険記~  作者: KAZ
10部11章~ラストまで
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12部8章「報酬という名の訓練?」21話 「近い価値観」

 カーミラとのデートから帰って来て残りのメンバーを見る。後のこっているのは少しだけ、それを少々残念に思う辺り俺も毒されていると思う。普通はデートする相手が複数いるなんてあり得ん・・・今更普通を論じるなと言われそうな気もするが


「次は美鬼さんが行って下さい」


 と、ククルちゃんに行きなり言われた美鬼がキョトンとするが


「そ、そうだな。カーミラも言っていたし、こう言うときにあとを譲るが年上ってもんだ!」


 勢いよくそう言うが、手足が同じ方が出ているようじゃな。指摘するほど野暮ではないが


 そうしてやってきたのは、少しばかり地獄に近い雰囲気もある荒野。今回のデートの場所は相手に合わせる気だったから問題ない。俺の好きな場所何てやっても一回で良いし、その我が儘にあたる一人が可哀想だからな


「悪いな、こんな場所で・・・悪いついでに酒とつまみに大盃を頼めるか?」


「つまみは大丈夫だが、酒はあまりうまいものは作れないぞ?」


 あれは発酵・熟成がいるからな。最低限まではどうにかなるが、しっかり発酵させたものは作れない


「ああ、それでいい。素面で話せねぇ話だ」


 普通の酒なら飲んだって酔わないだろう? とも思うが、黙って粗悪品の酒を作ってつまみと一緒にさしだす。美鬼は黙ってそれをあおって


「なぁ、俺はお前が大好きだ。あ、愛していると言って良い。だが、お前はどうなんだ?」


「・・・俺は好きでもない相手とデートするほどの演技力はないぞ?」


「ああ、そうだろうな。そこはわかっている。だがよぉ、あんな美女たちに囲まれているお前が俺なんか何て・・・信じられなくてな」


 なるほど、どうやら美鬼は俺に近い感覚らしいな。俺もどうしてみんなが俺なんかを好くのかわからん


「そうだな、あえて言えば全部じゃないか?」


「ぜ、全部!?」


 美鬼があおっていた酒を吐き出すが、俺は気にしない


「その性格も綺麗な角も赤みがかった肌も・・・その、女らしさを全力でアピールしている胸もな」


「胸ってそんなところを見てやがったのか!?」


「悪いな、俺も一応男なんだ」


 一瞬、胸を隠す美鬼にこれは流石に嫌われたかな? とも思ったが、次の瞬間には


「あっはっはっは! いや、まさかそんな場所を見られていたとはな! リュウト以外ならば女として見られるなんざ、吐き気を催すところだが、てめぇならば大歓迎だ。好きなだけ見てくれ」


「いや、流石にそう言うわけにはいかないだろう?」


 どうやら美鬼にとっては嬉しいことだったらしい


「ほら、てめえも飲め飲め! 確かにうまい酒とは言えねぇがめでてぇときは酒がなくちゃ始まらねぇ」


「俺は美鬼ほど強くないんでな。こっちで貰うよ」


 美鬼みたいに大盃で何杯も飲んだら酔いつぶれる。と、普段ならばワイングラスだが、酒に会わせてお猪口を作る


「なぁ、リュウト? 俺はな、戦うことしかできねぇ。だからよ、今はともかく戦いが終わって平和になっちまったら捨てられちまうんじゃねぇかってらしくもなく怯えてた」


「・・・仲間に戦力だけを期待するほど間抜けじゃないぞ? それは恋人以外の仲間も同じだ。信頼できること、共に暮らすことは例えなくとも、友としてありつづけられないやつを仲間にする気はない」


 レミーやコクト、アシュラたちは一緒に暮らしているわけでは無論ない。だが、彼らはかけがいのない友だ。平和な時間がいくら長くとも、二度と戦いの日々が訪れないと確信できようとも今より多少疎遠になったとしても友としての繋がりがなくなることなどあり得ないだろう


「そうだな、てめぇはそう言うやつだ。あ〜あ、俺は何を怖がっていたんだろうな?」


 美鬼の言葉はそのまま俺の言葉でもあるのだろう。俺も何を怖がっていたのだろう? 俺のやるべきことは疑うことでも悩むことでもない。ただ彼女たちの言葉をそのまま受け入れ、信じるだけだったと言うのに


「ありがとうな、美鬼」


「あ゛? 礼を言うのはこっちの方だろうが? ほらほら、もっと飲め。つまみだってあるぞ」


 どっちも用意したのは俺だけどな。まぁ、そんな些細なことはどうでも良い。確かに美鬼の言うとおりにこんな時は酒がないとだめだ。素面で・・・と言うほど飲むわけには行かないが、多少は酔いたい気分だ


「リュウト、俺は誓うぜ。俺は俺が俺であるうちはぜっていに離れねぇ。お前が誰を最良のパートナーにしようともてめぇの隣に陣取るのは俺だ」


 ははっ、アシュラは敵に突っ込んで行くだろうしな。確かにそうなる目が高いか。だが、そんな理由では無いことは無論知っている。作戦の都合上、離れることがあっても美鬼の心は俺の隣に居てくれるのだろう。そんなことを言ったら自分もそうだと主張するやつがいっぱいいそうではあるが


「ああ、頼むよ。美鬼」


 だからこそ、返事はそれだけで良い。嬉しそうな笑顔がそこにあるのだから

ククルちゃんに言われて美鬼の回です


美鬼「あんまりあいつを悪く言わねぇでやってくれよ。あいつも腹が黒いばかりじゃねえ」


であればリュウトは恋人にはしないでしょうしね。いや、ククルちゃんの場合は負い目があるしな


美鬼「だから、そんなんじゃねぇって。って、ククルの話じゃなくて俺の話だろうが!」


まぁ、美鬼に関しては本編を見ての通りです。どっちにも裏何てありませんから


美鬼「そう言うのはメイやククルに任せておくぜ」


・・・美鬼もククルの役割がそれと言うのはわかっているようで・・・ともかく次回は美鬼視点。どうかお楽しみに〜

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