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魔法使いが愛したロボット  作者: 駿河留守
第1章 魔法使いとロボット
17/23

5話 - ロボットVS魔法使い②

 次の日のことです。

「あれ?イズミちゃん?今日はお弁当?」

 いつもお茶碗サイズのお弁当を食べるナギサが不思議そうに覗いてきます。ちなみにお弁当はナギサの母親の手作りです。

「珍しいわね。手作り?」

 いつもおにぎりを二つラップに包んで手のひらサイズのタッパにおかずのお弁当を食べるカナコも物珍そうに寄ってきました。ちなみにお弁当はカナコの手作りです。年の近い兄弟の分もまとめて作っているそうです。

「いやー、私は作れないよぉ〜」

「ってことは!彼氏か!」

「違うってばぁ〜」

 ナギサにからかわれながらもイズミは楽しみでした。正直、毎日同じようなものばかり食べていたので、今日のお弁当の中身がどんなものかワクワクが止まりませんでした。

 意気揚々とお弁当の蓋を空けるとそこにはピーさんとプッさんがいました。卵のそぼろも鳥のそぼろ、刻み海苔やかまぼこでかわいく顔が描かれたキャラ弁でした。

 そのかわいらしいお弁当を見てイズミは固まりました。

「…なんか幼稚園生のお弁当みたいでかわいいね」

 とナギサは言いました。

「あ、いや、これは」

「彼氏はいい趣味してるわね」

 とカナコは感心しました。

「い、いや、でも、これ」

 イズミは自分の顔を見ないでもわかりました。今、恥ずかしすぎて顔が真っ赤になっていることを。

「ま、間違えた!間違えて!妹のを持ってきてしまったー!」

「え?妹なんていたっけ?」

 そんなカナコの疑問を放り出して咄嗟に思いついた嘘を叫びながら弁当を持って教室から逃げ出しました。

「か、帰ったら覚えてろよぉ。ハチ君」

 その後、怒り半分、有難み半分でピーさんとプッさんのお弁当をおいしくいただきました。

 次の日から普通の手作りお弁当になりました。

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