表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第8章 ガイル
70/132

6月9日 午後1時 ポーツマス市(SHAEF前進司令部)


「ドイツ空軍の抵抗が弱体なわけが、やっと分かりました」


 ワーキング・ランチの席で、スミス参謀長が何気なく切り出した。すでにアイゼンハワーはコーヒーを飲んでいる。


「ドイツ空軍はフランスの戦闘機部隊を、本土防衛のために引き抜いていたのです」


 アイゼンハワーは有名なにやにや笑いを小出しにした。


「本土の戦闘機部隊がいっこうに減らないので、スパーツが不思議がっていたな。それで、今はどうなっているのだ」


「フランスに戻そうとしていますが、うまくいっていません。我が軍は多くを途中で撃ち落としていますし、着いた部隊は燃料と整備員の要求ばかりしています」


 後半は例によって暗号傍受の成果である。


「まったく過剰保証だったわけか」


 アイゼンハワーは散々にドイツ空軍の脅威を部下たちから-なかんずくリー=マロリーから-吹き込まれてきたのだったが、無駄だったらしい。


「そうでもありません」


 スミスはつい言い足して、アイゼンハワーの食後のくつろぎを台無しにしてしまった。


「ドイツ空軍が要求しなかった戦力は、モントゴメリー将軍が要求しておいでです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ