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狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第8章 ガイル
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6月8日 午後4時 テュリー・アルクール村(カーン市南方30キロ)


 鮮やかな縞模様を描いた連合軍の戦闘機は去って行った。これで7回目の退避か。ガイルは腹を立てていた。行程が遅れるからではなく、ロンメルの現状認識が正しかったことに。


 今日はノルマンディーのどこかの小さな村に落ちつき、明日ディートリッヒを招いて会談する。師団長たちも来るはずだった。


 戦車部隊の真骨頂はその機動性にある。徹底した空からの移動妨害で機動性を失った戦車部隊をどう使ったらいいのか、ガイルは見当もつかなかった。とにかく部隊を集結させるのだ。すべてはそれからだ。


 オルヌ川の谷間に沿ったこの村は、無線による指揮が困難である。もっと開けた丘陵でないと困る。ガイルは地図に見入った。


「ここはどうでしょう」


 参謀長が指さす。ラ・ケーヌ。なだらかな丘の連なる小村で、カーン市との交通もまずまずである。直線距離で5キロか6キロだが山をひとつ回らねばならない。


「行ってみよう」


 ガイルは腰を上げた。


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