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狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第5章 日没、あるいはソード・ビーチ
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6月6日 午後2時 ゴールド・ビーチ


 ゲルハルトの損害はすでに35両に達していた。海岸に燃えているイギリス戦車はその倍ほどはあったろう。イギリス軍は艦砲と、なかんずく圧倒的な空軍の支援で、どうにか海岸を制圧しつつあった。


「彼らは必要なものを必要なだけ投入しています」


 ゲルハルトの報告にバイエルライン師団長は無言である。結局バイユーにじっとしておれず、陣頭に出てきたのである。彼は指揮法をロンメルから学んでいたから、兵士の後ろで指揮することは好みではなかった。


 この海岸で連合軍は大損害を被ったが、ドイツ軍も補充不可能な重装備を多数失った。ネーベルベルファー部隊は位置を派手に暴露する弱点が現れて、真っ先に地上攻撃機の餌食となっていたし、この戦域では事前爆撃が比較的有効に働いて、エニグマ暗号で位置の分かっていた重砲陣地は片端から爆撃を受けていた。加えて、いかんせん第716歩兵師団は広い範囲を引き受けすぎていて、最初の抵抗が弱すぎた。


「壕を掘って、戦車を隠せ」


 バイエルラインは命じた。


「夜まで攻撃は不可能だ」


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