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狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第3章 ゴールド/ジュノー・ビーチ
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6月6日 午後0時 リール


 ベルギーのリールは、ブリュッセルの少し西にあって、カレーの海岸から100kmほどの中規模の都市である。ほんの数キロ北のツールコアン市には、カレー方面をにらむザルムート大将の第15軍司令部がある。


 ”ピップス”ブリーラー中佐とヴォダーチェック軍曹は、ドイツ空軍全体を代表して、あまりにも有名な2機だけの反撃に飛び立とうとしている。彼の部下は混乱した命令によって別の基地に移され、他の部隊の多くは連合軍の飛行場攻撃を避けて、丸ごとノルマンディーへの航続距離外に退避させられていた。もし上陸当日にまったく出動できなかったとあっては空軍の面目にかかわる。たった2機だけの出撃だが、空軍司令官・ゲーリング国家元帥が直接督励の電話をかけてきたような具合であった。ブリーラーが内心、国家元帥の励ましよりあと2、3機の増援がありがたいと思ったことは、言うまでもない。


 連合軍の空軍はすっかり油断していた。2機は妨害を受けることなくセーヌ湾を横断してソード・ビーチに達しようとしていた。


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