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狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第12章 フォニー・ウォー
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7月8日 ロンドン


「グレート・ブリテンとしては、真剣に検討する価値があると思う」


 チャーチルは言った。


「至急アメリカと協議すべきだ」


 イーデン外務大臣がなにげなく質問する。


「ソビエトとはどうしますか」


「まずアメリカとだな。ロンメルは西部戦線の停戦についてだけ触れている」


 チャーチルの真意は理解され、是認された。もしこれを容れれば、ソビエトが単独でドイツと戦闘を続けるようなことに成りかねない。ソビエトを入れれば、話が壊れてしまう。


 スイスにおける連合軍への接触はSSに気取られただけで何の成果も生まなかったが、ロンメルとシュパイデルが捕虜のイギリス士官に託した親書は、連合軍を揺るがしていた。


「至急、トルーマン副大統領か、少なくともハル国務長官をロンドンに迎えたい。ジェントルメンに異存はあるまいな」


 緊急閣議はチャーチルの発言に同意した。


「ロンメルには生きていてもらわねばならん。参謀本部は必要な処置を取るように」


ブルック陸軍参謀総長が首を縦に振った。暗殺は中止だ。やれやれ。


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