表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第12章 フォニー・ウォー
107/132

7月3日 シェルブール市周辺


 ついに月が変わってしまった。ドイツ軍の外郭陣地は完成されたものではないが、ところどころに強力な防塁があって、周囲の簡易な陣地がこれを効果的に支援していた。


 ようやく外郭陣地が虫食い状態となって、そのすき間をこじ開けたアメリカ軍が市内の敵と交戦を始めている。急がねばならない。時日を要するほど、ノルマンディーへのドイツ軍の封鎖体制は完成するのだ。


 いまや陸海空の支援砲火はシェルブール市に牙をむいている。ドイツ軍は様々な所属、様々な国籍のものが一緒になって戦っている。


 コリンズ中将は火炎放射戦車が嫌いだったが、この状況ではその威力を認めざるを得なかった。本来の用途にはとんとお呼びが掛からない自走対空機関砲も、大型の火砲のいない陣地に対しては猛威を揮っている。活躍する兵器の違いは、そのまま戦闘の質の違いを反映している。コリンズは戦闘にロマンを求める質ではなかったが、今の戦闘の名誉なき血腥さには辟易していた。


 またシェルブール港で火柱が上がった。ドイツ軍が新しい破壊に成功したのだ。シェルブール港を手にいれても、完全に使えるようになるまでにはしばらく掛かりそうだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ