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狐の住む岸辺  作者: マイソフ
第12章 フォニー・ウォー
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6月28日 午後10時 ラ・ロシュ・ギヨン上空


 闇の中を、イギリス軍の輸送機が飛ぶ。月はとうに沈んでいたから、ふたつの落下傘が開いたところを見ているほど夜目が利く人間はいなかったに違いない。


 着地すると、手早くパラシュートが始末される。道路はすぐに見つかった。道標から位置を特定すると、地元民のような自信あふれる足どりで歩き出す。


 そのいでたちは軍服ではない。背負っている荷物が少し大きいことを除けば、フランスの人混みにとけ込めると思われた。


 酒場に入ると、カウンターに女がいる。ふたりの男のうち年かさの方が、女に話しかけた。


「ナポレオンの切り札は?」


「近衛歩兵隊」


「ジョンに、グレン」


「シモーヌ。あちらはアンドレ」


 レジスタンスの女性は、相棒を紹介した。すこし離れたテーブルから店内を見張っている。


 Dデイ直後に送り込んだ情報要員の通報で、ロンメルの司令部の位置が分かったので、イギリスは特殊部隊SASから選抜した暗殺者を送り込んできたのであった。


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