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第159話 ちんこ? 鎮魂です


 俺達はアースを引き連れ、結界樹の裏へ回る。これがめちゃくちゃ大変だった……だって、結界樹デカすぎなんだよ! 魔物とかには何故か会わなかったけど


「━━━━━━パーンチ!!」


━━ドゴォッ!


 神獣ズイジがいる湖から、知ってる声と共にデカイ音が聞こえてくる。師匠の顔を見ると、めちゃくちゃワクワクしている、子供か!


「━━━━ちゃんキーック!!」


 バカデカイ黒金色の鯉と、ジャングルの戦士が戦ってる。技名はもろパクリかあ……出来ればスルーしたいがそう言う訳にもいかないしなあ。


「なあ蘭、皆んな、アレ無視して帰らない?」


『ヨーイチ! ズイジと戦ってるのって、変態じゃなかったジャングルの人でしょ? 手伝わなくていいの?』


 変態で間違っていないが、激しく手伝いたくない。


「やるな! くらえ! タイチャンブーメラン!」


 うわあ、バカでかいブーメラン(恐らくお手製)をズイジに投げつけてる。よくあんなもん投げれるな。おお! ズイジが避けた! 


「ブーメランでダメなら……! タイチャンチョップ!」


 真剣に戦ってるんだろうけど、技名がダサすぎて戦いに集中できない。お漏らしパワーアップとかしないよな? アニマルパワーだけは使うなよ?


 おお、ズイジに飛びついてチョップしてる。あっブーメランが戻ってきてる。これはお約束のパターンだろうなあ……。


「ふがっく!」


 ああやっぱり……戻ってきたブーメランが頭に当たってるよ。そこまでやらなくてもいいのに。


「なあ蘭、あのズイジって話通じそう?」


「無理ね、何度か念話を試したけど クソがあああ! って叫んでるだけだし」


「だよなあ。堕ちてるのかな?」


「本来の姿を知らないから、なんとも……」


『堕ちてるわよ。ズイジの本来の体色は、日本で言うなんとかって奴! あの色が三つある奴!』


「ああ、大正三色の事かな?」


『そうそれ! 紅白と黒の奴!』


 大正三色って、どんだけ地球が好きなんだよ。アナスタシアは、地球マニアなのか?


「なあ、アナスタシアお前、地球好き過ぎじゃない? なんでそんなに地球が好きなんだ?」


『しょ、しょれは、その……なっなんでもないわよ! それよりズイジを倒して、瘴気を鎮めないと!』


 なんで赤い顔してるんだ? 地球に好きな奴がいるのか? とりあえずアナスタシアの事は置いておいて、瘴気を鎮めないといけないしな。


「よっしリュイ久々の雷砲でぶっ放すぜ! 神殿もないし!」


 アイテムボックスかは雷砲を取り出す。重っ! こんなに重かったか? なんとか狙えるけど、マジでレベル上げしないと洒落にならねえな。


『オッケー!』


 リュイが雷砲に魔力を溜めていく。


「洋一、あれだけ湖で暴れてるズイジを狙えるの?」


「無理! だから蘭タイミングを支持してくれ。お前の目なら、絶好のタイミングで撃てるはずだから!」


「わかったわよ。やるなら外さないでよ? ズイジの意識が太一に向いてる内に決めるわよ!」


「おっおう」


 やべー! めちゃくちゃ緊張してきた、あっでも外しても師匠がいるから大丈夫か。


 チラッと師匠を見ると、寝てる! 鼻ちょうちん作りながら寝てる! 


「洋一、カウント3でいくわよ!」


「わっかってらい!」


 蘭を信じて、引き金を引くしかない!


「3」


「2」


「1」


「「ファイヤー!」」


 轟音と共に雷のレーザーがズイジを貫く。ついでに俺の鼓膜も貫き、視力も奪う。


「あババババ、なにも見えない、聞こえない……」


 いきなりの無音、無光の空間。蘭助けてー! なんとかしてくれえええ!


(洋一、威力強過ぎよ。どんだけリュイ様の力溜めたのよ。とりあえずヒールするから大人しくして)


 ああ! 蘭の声って念話か。良かった……めちゃくちゃ心細かったから。


「ズイジは倒せたけど、湖は蒸発しちゃうし届く範囲の地面と木が抉れてるわよ。火事にならなくてよかったわね」


 俺が視力を取り戻すと……なんと言う事でしょう、湖が無くなっている。


「結界樹もかなり抉れちゃったわね」


 それはやばいな、元気にするどころか傷つけてしまうとは。


「あちゃーどうしよ蘭、結界樹だけでも治らないかな?」


「はあ。治してくるよ」


 蘭が空を飛び、結界樹に治癒を施す。おお、木が再生していく。


『リュイ! お前、強くなり過ぎじゃない? そこの人間の力か?』


 アースがめちゃくちゃびっくりしてる。


『アタチとヨーイチのコンビ技よ! 凄いでしょ!』


 リュイがふんすと胸を張っている。リュイ、俺は視力と聴力を失いかけたぞ? 威力の調整を真剣に話し合わなければならない。毎回これじゃ避けられたら、直ぐにやられちまう。


「アナスタシアーちんこ頼むわ!」


『ばっ! ちんこってなによ! 鎮魂よ! この変態!』


「あっ鎮魂な鎮魂」


『あんた女神になに言わしてんのよ! セクハラよ! 地球なら訴えてるわよ!』


「地球じゃないから大丈夫だな」


『女神を侮辱するなんて死罪よ? それにあんたの精霊の扱い方も見る人が見たら殺されるわよ?』


「それ前にも言われたな、ハッハッハ」


『笑ってる場合じゃないわよ』


 女神にちんこって言わせたら、死刑って恐ろしい世界だな。地球の子供の大好きなワードだぞ? クレ○ンしんちゃんは異世界じゃ生きていけないな……。



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