素人的映画評論 2.5.5
普通の映画好きなら見向きもしないような映画なのにまさかまさかの3回め。俺が評論しなくて誰がする。
結局主人公チームは敵の母船に乗り込みゲーム勝負。このあたり、往年の名作宇宙侵攻モノをきちんと踏襲してるものの、ボスとまみえるまでの手順はすべて省略。いきなりラスボスと対面という端折りっぷり。メタボのオタクに歌わせてさらにマスターべーション始めるとかいうしょうもないネタに時間を割くからこうなるんだ……
しかもラストバトルがドンキーコングって……製作は意地でも80年代をぶち込まなくては気が済まないようです。しかもやってんのがまんまドンキーコングをリアルでやってるだけなのでアクティビティを楽しんでるようにしか見えず緊張感は一切なし。
ゲームのレベルがどんどん上がって一応苦戦はするけど最後はハンマーをぶつけてドンキー退治という、ヒネリもなんにもない決着。そういえば初戦も2戦目もヒネリもなく勝ってたし。このあたりはホームアローンとかと大差ないんだけど、不謹慎なネタが充実してて最後まで見させる力があります。
それにしても製作は何を思ってこんな映画作ったんでしょうか。本気でヒット狙ってたとはとても考えられません。日本のゲームメーカーの名前が頻出してるのでスポンサーに付いてた可能性は大いに考えられます。もしそうなら日本のゲームメーカーはいいようにカネを騙し取られたってとこでしょうか。
そんでもってこのストーリー。どうも映画ファンとかゲーム好きとかファミリー層に向けてるとも思えません。なんか制作の「ゲームしてる暇あったら映画見ろや!」っていう情念でも込められてるような。あるいは子供にゲームやめさせたい親が教材として見せるにはうってつけかもしれません。ゲームばっかりやってるとこの映画に出てるような大人になるぞ、てな感じで。かくいう自分もこの映画見てゲーマー名乗るのがとても恥ずかしくなってしまいました。
それとこういうハリウッド系映画はラストは続編を匂わすエンディングでスポンサーを引き留めるものだけどそれもナシ。どうやらスポンサーに逃げられる事態はハナから想定済みだったようです。そりゃ主力車をオタクやメタボや小人に運転させた挙句パックマンに壊されてちゃイメージダウンもいいとこだよなあ。(俺は好きだ)
それを象徴するかのようにエンディングはジ・エンドではなくGAMEOVERのドット字。なんだか制作の「もうこの作品には二度と関わりたくないんです」って本音が見えるようです。
長年地上波で放送されなかった理由もなんか分かる気がします。ただ自分的にはとても楽しませてもらいました。話題性はずっと上でもまったく記憶に残らなかったバトルシップとかよりかははるかに高評価です。が、こんな低レベルのサブカル好きに評価されるって時点でエンタメ作品としてはかなり微妙です。
熱演いただいたハリウッド俳優の皆様は大変ご苦労様でした。というコメントを総評に代えさせていただきます。




