私はこう思った。「シンヨウデキナイ」
なんだかこんなこと言ってると絵札大統領のシンパとか思われそうですが、残念ながらそれはありません。自分は政治家というよりアジテーターとして絵札大統領を評価してます。仮想敵を作り対決姿勢を鮮明にして論点をぼやかし、出口のない議論を巻き起こして注目を集めるのはアジテーターの重要な資質であります。その才能で言えば弁護士上がりのどこぞの元市長に比肩するほどのアジテーターであると考えます。
そんなアジテーターでも政治家としてそれなりに評価する人が我が国にも少なくないのは、あの大統領なら◯国や北◯◯をギャフンと言わせてくれるんじゃないかな? なんて根拠のない期待値ではないでしょうか。そんなありえない下心持ってる時点でアジに乗っかってる事実に気付かないんでしょうか。自分はアジテーターなんか信用しませんけど。
で、その絵札大統領に正面から喧嘩をふっかけ、対決姿勢を鮮明にする環境活動家とやらのGさん。メディアも概ね彼女には好意的なようです。そりゃそうでしょうよ。国内外に敵なしの絵札大統領に唯一対抗できそうなのが市井の女のコとなれば誰しも味方するでしょ。でも、個人的にどっか胡散臭いんですよねえ。特にメディアの持ち上げ方とかが。
取り立ててアイドルほど可愛いってわけでもないけど、まあ容姿はいい方なのかな。しかしそんな市井の女のコが一体どこから、いつから出てきたのか。そもそも何故あんなに注目されるのかも謎です。環境問題として的確な主張をしてるとも思えず、よくいる市民の感情論の域を出ていないように見受けられます。
彼女は何故そこまで環境問題に傾倒しているのか。確かに環境って問題なら誰も異は唱えられません。しかし環境問題に詳しい偉いセンセイの著書を読んでみればはっきりしたことは誰も言えないのが現状なんではないでしょうか。だいたい環境問題なんて一国の大統領一人を糾弾して片付く簡単な問題じゃないくらい、ろくすっぽ勉強してない自分だってそれなりには分かります。
しかし彼女の主張はメディアで見た限りだけど、どうも特定の政治家だけ攻撃してそれで終わってるような、そんな素人っぽさを感じずにはいられません。分かりやすい論調で仮想敵を作り上げて対決姿勢を演出するのはアジテーターの常套手段です。ま、問題提起として行動起こすのも大事なんでしょうけど。
カメラの前で涙ながらに訴えるその主張もあたかも強欲な大人のために子供の未来が奪われるというような無邪気なもの。環境問題がそんな単純なものなら苦労はしません。口先だけなら誰だって言えます。が、どうも自分の言葉に酔ってさえいるようです。
絵札大統領を睨みつける姿もカメラ映えしてます。頭のいい軍師でも付いてるんじゃないかと勘繰ってしまいます。
そして絵札大統領も彼女には異様なほど反応してます。アジテーターとして、彼女との対決姿勢を演出するのはプラスと判断したのかもしれません。
タイム誌の表紙も飾ってらっしゃられるけど……それがどれほど環境に負荷がかかるものなのか、経済的にどういう影響が出るのか、彼女が正しく理解してるのかどうかもよく分かりません。そもそも彼女が言ってる環境ってのは、人間にとっての都合のいい環境みたいです。動物が絶滅するのはかわいそう程度の環境問題だったら絵札大統領に窘められても仕方ないでしょう。しかし世の中は絵札大統領が大人げなく、Gさんの方が一枚上手みたいな論調のようです。
彼女が環境問題についてどの程度の深い理解があるのかは未知数です。そして彼女が対立の構図を鮮明にすればするほど、結果として絵札大統領を利することになると気付いているかどうかもよく分かりません。
個人的に感じるのは、二人のアジテーターが仕掛けた対立の構図に世間が乗っかることにより物事の本質がぼやかされ、最終的には二人のアジテーターが笑うだけのような気がして仕方がないのです。




