デジ絵職人
さあ、PCも買った、お絵かきソフトも手に入れた。ではその前提のもとに進めます。
七色のレイヤーを使いこなせ! とか、某レーサーのようなアドバイスができる身分でもないのですが……デジ絵となれば基本とも言えるスキルです。色塗りはもちろん微妙な修正、コピペでも必須の機能なのでまずはこれの使い方をマスターしましょう。レイヤーの概念は今更ここで説明するまでもないので省きます。が、使い方はソフトによって微妙に違うので、使い方を習熟するまではひとつのソフトを使いこなした方が効率はいいです。
と、なるとお次は当然色塗りしたくなるのですが、ちょっと待って欲しい。素人ながらしばらくはモノクロ絵を真面目に描くことをおすすめします。経験則なのですが、自分は面倒なのが嫌いなのでしばらくモノクロ絵ばっかり描いてて、色塗りなど考えてもいませんでした。
もちろん、投稿サイトではモノクロよりカラーの方が断然見栄えがいいので塗りたい気持ちは分かります。そこをぐっと堪え、嫌ってほどモノクロ絵をまずは描いてみましょう。
自分は百枚程かかりましたが、才能ある人ならもっと早く覚醒できます。白と黒の濃淡のみで陰影つけ続けてたらある日、ふと気付くタイミングが必ず誰にでも訪れます。「これ、色つけても大して労力変わんないんじゃね?」と。
その覚醒を果たせれば後の成長は早いです。モノクロで陰影つける労力考えれば色分けする方が実は楽なのです。その事実に気付ければ、闇雲に色塗るより効率よく着色できることでしょう。もちろん、最初から高い色彩感覚持ってる人なら必要なステップではないかもしれないんですが……
更にレイヤーでコピペを駆使すれば微妙な修正もききますので、下絵が駄目でもそれっぽく仕上げられるのが魅力。もうウハウハです。
絵が完成すれば形式、サイズにも気を配りましょう。形式、ってのはPCの互換性に関わる属性……って、この説明でいいんかいな? 一般的にはJPEG形式をよく見ますが、これは主に写真向けの形式。お手軽で互換性も高いけど劣化しやすいという弱点があります。なので、イラストはもっぱらPNG形式が主流です。加工しても劣化が少なく、透明部分が確保されるメリットがあります。ゲーム絵だと必須の形式です。ソフトによっては独自の形式があったりしてややこしいけど、この2つさえ押さえておけばよろしいかと。
サイズってのは絵の大きさではなくて、デジタルの情報量、とでも言いますか。投稿サイトによってはこのサイズの上限が決まってたりするので結構重要。デジ絵は意外と容量食い。一枚の絵に3メガバイトくらい普通に食います。テキストなら数万枚の容量です。これをオーバーした場合、絵の大きさを縮小するか、キャプチャするか、専用ソフトでサイズを圧縮するかの必要に迫られます。現実的には大きさを縮小させるのが一般的でしょうか。
そんなこんなで順調に実力つけてくると深刻な壁にぶち当たります。いや、天才の俺様にはそんな壁全然ないのですが、真面目に取り組んでる人こそハマるかもしれない落とし穴です。
かつて自分が購読してた雑誌にあるプロが書いてたんですが「デジ絵を覚えてから自分で描いてるのかソフトに描いてもらってるのか分からなくなりスランプに陥った」とかなんとか。このへんは純粋な絵描きではない自分にはよく分からない感覚です。上手く見えりゃそれに越したことないんじゃね? でも、元々才能のある人はこのジレンマに陥りがちなようです。また、あまり修正し過ぎると下描きにあった魅力が削がれ、完成品が凡庸になる、という弱点も抱えるようです。参考までに両方の絵が掲載されてましたが半端なく上手いので全く参考にならず。自慢か?
どこまで修正するかの見極めは描いてる人の感覚のみが頼りだそうなので、ある程度の実力がついてくると避け得ない壁なのかもしれません。もちろん、誰にでもある壁ではないので、プロではない限りは深刻に考える必要はあまりないかと。




