表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
信玄の厠  作者: 厠 達三
20/651

ヤラセの条件

 ヤラセ問題なんて挙げていったら枚挙に暇がありません。健康情報番組で嘘言ってたとか対決番組で猿にピアノ線巻いて引っ張ったとか。直近の事例では野球少年のVTRを操作して球が速く見える演出したとか。

 でもそれ全部バラエティでしょ? 報道やドキュメンタリーを謳った番組じゃありませんよねえ? その程度の番組でもヤラセはやっちゃダメなの? って自分などは思うのですが。じゃあクイズ番組で珍回答する回答者はどうなの? あれがガチか演技かなんて誰にも分かんないけど、そもそも珍回答連発する回答者をなんの前提条件もなく出演させてる時点でヤラセなんじゃないの?


 健康情報番組もそう。特定の食品を持ち上げて売り上げとか株価を操作したとか言われてたけど。でもそれってスポンサーのついてる民放の番組ですよねえ。民放の番組なんてワイドショーだろうがドラマだろうがバラエティだろうがみんなCMの延長でしょ。みんなその事実を了解した上で見てるんじゃないの?

 まあ、猿にピアノ線巻いたのは動物虐待と言われても仕方ないとは思いますけどね……


 そもそも民放は実質タダです。国民放送のようにお金取ってるわけじゃありません。そのシステムを考えたら民放の情報番組が信用に値するかなんて考えるまでもないと思うんですけど。金取ってる国民放送でさえやってるくらいですし。

 タダで見せてもらってヤラセがどうのと騒ぐのもどうかと思うのですが。ここはぜひそこまで◯って委◯会あたりに「緊急企画! テレビのヤラセはアリかナシか!? 白黒はっきりつけましょうSP」とかやってほしいもんです。あ、それじゃああの番組自体が成立しないか!


 例えば全くヤラセなし、演出なし打ち合わせなしの番組を全放送局が作り始めたとしたらどうなるか? 考えるまでもありません。ひたすらしょうもないか事故としか思えないほどお寒い番組しかできないでしょ。テレビ番組なんて視聴者をアオって獲得してナンボなんだから。ヤラセ、あるいは過剰な演出ってのはそもそも大多数の視聴者が求めてるものなんじゃない? 制作はそのニーズに応えてるだけなんじゃない?


 ネットニュースはアテにならない、ってテレビメディアはよく言ってるけど、アテにならないのはどちらも同じ。よほど生活や環境に関わる問題ならいざ知らず、その他のどうでもいい、言ってしまえば考えたってどうしようもない情報なんぞはデタラメだろうがヤラセだろうが見る者は面白い方を優先するのが当たり前です。本当に知りたいと思ったら自分で調べる以外ないんだから。いや、それだって本人が満足できる答えになるよう、人はバイアスをかけたがります。いかに妥当な答えがあっても、それが本人にとって面白くないものならそれは嘘にされてしまうものです。


 クイズ番組で珍回答するタレント。それが本気か演技か。それはもう見る人それぞれでしょう。あいつは計算高いと考える人は演技だと考えるし、あいつはバカだと見下したい人は本気だと思いたがるのでしょう。その珍回答を連発するタレントはバカだと見下す視聴者なんかより確実にカネ稼いでるはずなのですが。そんな涙ぐましい努力してる民放各局様に対してヤラセだなんだと騒ぐ人が大勢いるとは到底思えません。


 もういろいろ理屈を付けるのもメンドくなってきたのでオチにいきましょう。ヤラセがどうのと目くじら立てて騒いでるのは視聴者じゃなくって、ライバル局の人気番組潰したい同業者なんでしょ? そんな足の引っ張り合いをいつまでもやってるから自主規制のがんじがらめになってつまんない番組しか作れなくなるんですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ