ラグビーブーム
いま現在かつてないほどラグビーがキております。普段からそんなに人気あったっけ? と言わずにはおれないほど大量のファンがメディアに露出してますねえ。
自分が知らないだけでそれくらいの潜在ファンが元々いたのかもしれませんが。いや、社交辞令はよそう。その大多数がにわかファンってことは誰にでも分かるしご本人たちにもその自覚はあるのでしょう。
ラグビーであれペタンクであれEスポーツであれ、メディアに取り上げられるほどブレイクすりゃその尻馬には誰しも乗っかりたいですもん。女のコとハイタッチしたいですもん。あわよくば交際まで持って行きたいですもん。もうラグビー関係ナシ。ある意味、男らしい。
もちろん、ブームを起こすのなんてアスリート、関係者各位の努力だけでも無理。ジャイアントキリング! とか、歴史的一勝! とかメディアが繰り返し大々的に取り上げてくんなきゃブームにはなりえません。一番得するのがメディアであれ、たとえ一過性の瞬間最大風速でもブームのひとつでも起きてくんなきゃ裾野は広がりませんから。にわかファンが大量生産されたとしてもそれはそれで歓迎すべきことだってのは分かってるんです。
まあラグビーの賭け事とかやってる不謹慎な人たちにはブームになろうがなるまいがどこ吹く風なんでしょうけど。ある意味、男らしい。
またにわかが……と思わなくもないけど、にわかでも何でもそのスポーツの振興に一時的にせよ貢献してるんだから、にわかにすらなれない自分のような人間こそ
関係者にとってはクソの役にも立たない鼻つまみ者なんだろうな。
それは分かってるんだけど、どうにもにわかというものに反感を覚えてしまうのはブームが過ぎ去ったあとはほとんどの人がさっさと忘れてしまう、忘れてしまうどころか封印したい黒歴史化までしてしまいそう、って偏見があるからです。祭りが終わったあとのあのなんとも言いようのない虚しさが無駄に増幅されるような気がしてしまうのですね。こんなこと考えちゃってる時点でもう自分自身、にわかの一人なのかも。
そこいくとプロ野球の観客席でオレンジ色のタオル振ってる人たちのなんと爽やかなこと。いや、オレンジ色じゃなくてもいいんですけどね。
ちょっと前までは巨人ファンという人種は信用ならないくらいに思ってたのに、今ではエールさえ送りたい気分です。にわか以上に変節漢なワタシ。
大体トップクラスの選手がどんどんメジャーに流出してるこのご時世で国内のファンを続けるってのも凄いことです。その間にも卓球ブームとかバレーブームとかあったし、今のラグビーブームのまっただ中でさえ、メディアに注目なんかされてなくっても球場へマジメに足運んで声援送ってるんです。彼らこそ真のファンというものなのでしょう。
今のプロ野球界はまだ暗黒時代と呼べるほど衰退してるわけではないのでしょう。それでも一時期の隆盛を考えるにつけ、かなり下火にはなってるようです。今こそ、彼らのファンパワー、そして球界の底力が試されているのです。
そういえば横浜ベイスターズが数十年ぶりに優勝するかしないかって年に巨人ファンを公言してたアーティストが横浜ファンに鞍替えしてたけど、彼は今でも横浜を応援し続けてるんだろうか? こんな時こそ応援ソングの一曲でも贈ってほしいもんです。




