フリゲについての考察4 〜ホラーゲームは怖くない!〜
フリゲーの人気ジャンルとして外せないのがホラーでしょうか。メジャー化した作品も多く、メジャー化狙うならホラーの選択肢は外せません。
制作も比較的容易。やりこみ系RPGだとゲームバランスの調整だけで膨大な時間と手間がかかりそうですが追っかけ系ホラーなら戦闘や売買の概念も必須ではないので作りやすいかと。まあ作れもしない自分にエラソー言えないんですけどね。あくまで比較であり、作るのが難しいことに変わりはないです。ハイ。
が、ホラーの勘所を掴んでて簡単な追っかけっこ短編ゲー作れる人ならこれほどおいしいジャンルもありません。なにしろゲームとホラーの相性はバッチリですから。
これが読み物だったらもう大変。文章のみで読み手に恐怖を抱かせるには半端ない筆力が要ります。ストーリーの面白さも大事です。ノベルでホラーをやるのは相当の実力がないと正直厳しいでしょう。
かく言う自分にしたって短編ホラーはあまり怖くなりません。本気で怖がりたいなら長編小説でも気合入れて読まないと恐怖は堪能できません。それにしたってハズレは結構多く、読了してから「なんじゃこりゃ〜」と言わずにおれないものもあったりなかったり。でもゲームで音や映像のギミックでも加えれば若干臨場感はアップします。筆力のなさをゲーム的演出でカバーできるのでホラー小説書くよりはハードルは低いと思います。個人的に。
制作の難易度にさえ目をつぶれば追っかけゲーはもっと簡単。神出鬼没の敵に追っかけられて追いつかれたら即アウト。このパターンだけでもう充分怖いです。あとはそれっぽいストーリーと程よい不気味さ。よほどバカな演出さえしなければ充分怖いゲームに仕上がります。とはいえ、ただ追いかけてたらそれでいいってわけでもなく、緩急は大事です。そこら辺はホラー映画何本か見れば掴めるかと。
ただ難しいのがそれを良しとしないクリエイター魂とでもいいましょうか。理解不能な謎解き入れ込んだりひたすら厳し目のシステムが導入されてたり、最後の追っかけっこが異様なまでに長かったり。これが操作性イマイチな仕様だとクソゲー一直線。容赦なく追いつかれてリトライの連続。ただの作業に成り果てせっかく盛り上がった恐怖も台無しに……なんてのもフリゲーあるあるです。
たぶん製作者は「これほんとに怖いのかな? プレイヤーは怖がってないかな? じゃー難易度あげて少し怖がってもらおっかな?」とかいう逡巡の末にそのようなバランスになったのではないかと推察します。
大丈夫です。追っかけ系ホラーなら無駄に笑いを取りにいったりさえしなければ充分怖いゲームに仕上がります。下手に難易度あげてプレイヤーを怖がらせようなんてのは逆に興ざめなのです。製作者さんにはあまり怖がらず、快適、丁寧なゲームバランスを心がけて欲しいものです。




