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1.悪目立ち?の末に、出された課題。

あとがきから、最新作へのリンクあり。

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「え、ボクがAランク冒険者……?」

「にわかには信じられないが、冒険者カードには真実しか記載されねぇ。お前さんがヒュドラを九体討伐した、ってな」




 リュカさんの体調も回復し、改めて冒険者稼業を始めよう。

 そう思っていた矢先、ボクはギルドから呼び出しを受けていた。理由というのは、ヒュドラ討伐の真偽確認と、それに伴う冒険者ランクの訂正について。

 あの時は死に物狂いで、とにかく仲間を助けたい一心だった。

 だから、これが悪目立ちすると失念していたのだ。



「それで、じゃ。一つ儂らから、お主に課題を出したいと思っての」



 そう語るのは、ギルド長だという老齢の男性。

 部屋の中でも一番大きな椅子に腰かけ、こちらを見て目を細める彼は、隣に立つ受付担当の男性に目配せをした。すると、部下である彼は一つため息をついて言う。




「ギルド長から、直々のクエストだ。これをこなせば、お前さんのランクは一気にSSランクに上昇することになる」

「…………はい!?」




 それを耳にして、ボクは素っ頓狂な声を上げてしまった。

 たしかに、聞くところによるとランクには飛び級というものがある。しかしながら、昨日までのボクはFランク冒険者として扱われていた。

 それが今日からはAランク、しかも次はSSランクだって……!?



「あの、こういうのは順序を踏んで行くものでは……?」

「馬鹿野郎が。順序すっ飛ばして、ヒュドラぶっ殺したのはお前だろうが!」

「すみません!」



 なので思わずそう答えると、思い切りツッコまれた。

 その通りです。まったく、ぐうの音も出なかった。




「はっはっは! 何はともあれ、お主の真価を見せてくれればよい」

「は、はぁ……」




 そんなボクの様子を見て、ギルド長は大声で笑う。

 こうなったら、しっかりクエストをこなすしかないだろう。



「それで、その内容って何ですか……?」

「あぁ、それだがな――」




 そう思い、意を決して訊ねる。

 すると彼は静かに、不気味に笑って言うのだった。








「ダンジョン最奥にいるとされる、エンシェントドラゴンの討伐じゃ」――と。









 それを聞いて、ボクは一瞬だけ硬直。

 そして、すぐに――。










「ええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」









 そう、絶叫するのだった。




 


https://book1.adouzi.eu.org/n6663hx/

勉強がてら、異世界恋愛も書いてみました。

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― 新着の感想 ―
[一言] ・『ダンジョン最奥にいるとされる』  『いるとされる』という事は確定した情報では無い様だが……  どれ程の強さか分からないけど並のAランクだと手に余りそうな依頼な気がする。  そもそも他…
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