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魔法と魔人と王女様  作者: 月立淳水
第三部 魔法と魔人と原子の鉄槌
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第一章 転入生(3)

 ニューイヤーフェスティバルには、毛利、マービンと僕、それに加えて、浦野を含めた女子三人の合計六人で一緒に行った。

 なぜそんなメンバーになったのかは、中心になってメンバー集めをした毛利に訊いてみないと分からないけれど、まあ要するに男女比を等しくしておけば楽しいことになるんじゃないかとか、そんな助平心が根本にあるんだろう。

 もちろん、浦野以外の女子二人は浦野に遠慮して僕と距離を置こうとするし、と言って、僕と浦野がそんな関係というわけでもないので、ご期待の助平イベントなど発生するわけも無かったのだけれど。


 町中をぴかぴかに飾り付けて年の変わるのを馬鹿騒ぎして祝うなんてのは、一体何千年前から続いているのだろう。

 そんなことに何の意味があるんだろう。

 馬鹿げたイベントだと思う。


 そんな馬鹿げたイベントを、今年は、思い切り楽しんだ。

 何もかも忘れて。


 今そこにあるものを、馬鹿になって楽しむって、こんなに楽しいんだ、と思った。


 なんだか、去年の僕は、もう少し外からそれを眺めていたような、そんな感覚を覚えている。


 今なら言える。

 去年の僕、本当に馬鹿だな。

 十六歳のニューイヤーフェスティバルは、もう二度とやってこないのに。


 そんな当たり前のことも知らずに、日常はくだらない、常識に縛られた人生なんて嫌だ、なんてことを毎日つぶやいていた。


 きっと、そんな当たり前のことを気づかせてくれたのも、あの人なんだと思う。


 宇宙で一番、強く気高い、あの人。


 そんなわけで、十七歳のニューイヤーフェスティバルは思い切り楽しめたけど、祭りの後の寂しさの中には、その人にもう会えないかもしれないという寂しさも混じっていた。


 そんな風にお祭りが終わり、残りの休み日数が消費され、ついに楽しい新年休みが尽きて、久しぶりに登校したとき、全く想像もしなかったような事件が起こった。


***


 久々の教室は長い間人間の活動から切り離されていたために寒々としていて、笑顔で挨拶をかわすクラスメイトたちの方が浮いているくらいだった。

 入り口で毛利とマービンに挨拶し、それから自席について、隣の浦野に挨拶をした。

 交わした言葉は、ニューイヤーフェスティバルは楽しかったね、とか、その程度。


 休み明けすぐは、二時間ぶち抜きのクラス会が開かれるのがこの高校の決まりだ。

 休み中に事件や事故が無かったかを確認したり、休み明けからのイベントなどを確認して、必要なら係の割当をしたり。そんなためのクラス会。


 ただ、すぐに始まるはずのクラス会が、担任未着のために開始が延期されている。

 それとともに、クラスの中でこそこそと妙なうわさが聞こえてくる。


 いわく、転校生があるらしい、と。

 まあそんなことがあってもおかしくは無いけれど、それに加えて、もう一つ、放っておけないうわさも聞こえる。それは、わざと僕の耳に入るようにささやかれた。


 そのうわさは。

 あの時宇宙船で校庭に降りてきた金髪少女を目撃した、と言うのだ。

 そして、どういうことだ? と誰もが僕に詰問するものだから、知らない、という答えを連発するしかなかった。


 うわさを総合すれば、何が起こっているのかは、おおよそ把握できた。

 でも、一体なぜそんなことに?

 意味が分からない。


 でも、どこかちょっと嬉しいと思う気持ちがある。早くそのときが来ないかと期待する気持ちがある。

 やがて、教室の扉が静かに開いて、担任の奥村二十九歳が入ってきた。

 その後ろに続いている姿は、僕がこの三週間あまり、ずっと見たいと思っていた人の姿そのものだった。


「突然だがー、転入生がある。みんな、静かにー」


 奥村が言うまでも無く、教室は静まり返った。


「では、えー、で、殿下? 自己紹介をお願いします」


 彼はへんてこりんな敬語を混じらせて、その人に言った。


「先生、敬称はおやめになってください。私はここではごく普通の生徒として学ばせていただくつもりですので」


 彼女は奥村にそう言って、それから、教室を見渡した。


「初めまして。セレーナ・グリゼルダ・グッリェルミネッティと申します。エミリア王国より参りました。あらかじめ申し上げておきますが、私は同国の国王の娘という身分にございますが、まず身分のことをお忘れいただけますようお願い申し上げます。このたび、あまりに世間知らずで父王様にも大変な迷惑をかけてしまい、こうして皆様方に混じって本当の社会を学ばせていただけないかと、不躾にも突然お邪魔いたします次第でございます。どうぞ、この世間知らずの私に、ご指導をいただけますよう、重ねてお願い申し上げます。また、先だってはこちらに突然お邪魔した上、皆様を大変お騒がせしてしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。どうぞこれからこの不肖の私に一片でも御友誼をいただけましたら身に余る光栄にございます」


 滞ることなく軽やかにかつ優雅に自己紹介した、セレーナ・グリゼルダ・グッリェルミネッティ。

 なんだか目を合わせるとまずいような気がして左に顔をそむけると、浦野が満面の笑顔でセレーナに向かって手を振っている。ええー。

 このクラスの新年は、こうして、僕と浦野の噂など吹き飛ばすほどの爆弾の落下とともに始まったのだった。


***


 二時間ぶち抜きのクラス会は、当然、機能しなかった。

 そりゃもうセレーナの話でもちきりなのに加えて、先生がセレーナをオリエンテーションに連れて行かなきゃならないからと混乱状態の教室を放置して出て行ってしまったから。


 いろいろやらなきゃならないこともあるだろうに、どうするんだろう。ま、この雰囲気じゃどっちにしろ何も決まらないだろうけど。

 騒ぎの中には僕との関係についての話題もたくさん出てるんだろうけど、とりあえず僕は無視。

 もちろん僕はそんな人だかりに参加するわけも無く、自席でそんな様子をぼけーっと見ているだけだった。


 そしてもう一人、その輪に参加しない人が、隣の席に。


「人が悪いなあ、大崎君も」


 浦野が話しかけてくる。


「え、な、何の話?」


 突然の浦野の声にしゃっくりのような声を出しながら返すと、


「セレーナさんが転校してくること黙ってたでしょーう。本当にびっくりしたのよう。もう会えないかもみたいなこと言っといて、ひどいよ」


「ごめん……実は、僕もびっくりしているところ」


「へえ?」


 今度は浦野が変な声で。


「大崎君も知らなかったの?」


「全く」


 二人で、妙な顔を作って顔を見合す。


「……何しに来たんだろね」


「僕が聞きたいよ」


「でも……よかったじゃないのよう。ただ社会勉強のためだってったって、お嬢様学校なんていくらでもあるのに、わざわざこの学校を選んだってことよ? 大崎君に会いたくて来たんだよう」


「まさか。それを言ったら、案外浦野に会いたくて来たのかも知れないぞ」


「えー、まさかあ、そんなあ、照れるなあ」


 自分で冗談を言っておいて、僕の冗談返しを真に受けてるんじゃあ世話無いな。

 クラス会が終わり普通の授業が始まり、そのあともセレーナは今日の授業の予定が全部済むまで教室に帰ってくることは無かった。


***


 全部の授業が終わって放課となっても、なんだか僕はだらだらと教室に残っていた。

 正直、セレーナが戻ってこないかな、なんて期待して。

 ただ、それを言ったら、同じようなことをたくらんでいる連中がまだわさわさと教室に残っていたから、特に僕が目立っていたわけじゃない。


 でも、普通に考えれば一日が学校の案内で終わって、それからわざわざ教室に戻ってくる方がおかしい話で。そのまま帰宅するだろうと思う。


 と言うか、帰宅って、彼女はどこに帰るんだろう?

 と言うかと言うか。あの王女様が毎日普通に高校に通うって?

 想像するだけでおかしくなって、こみあげてくる笑いを何度もかみ殺した。


 そんなことをしていると、担任が教室に顔を見せ、ぐるりと見回し、嫌なことに、僕に視線をロックオンした。


「大崎、まだいたか、ちょうどいい、帰り支度してちょっと来い」


 有無を言わさぬ命令口調で僕は教室を連れ出された。

 先生に連れて行かれたのは、前にたっぷりとお説教を聞いた生徒指導室。

 その扉を開けると、そこには、セレーナがちょこんと座っていた。


「お前らいろいろと訳ありらしいからな、大崎、セレーナ……さん、を、自宅まで送って、場所ちゃんと把握しとけ」


 殿下の敬称をつけるのは我慢しているようだが、やはり呼び捨てにするのは抵抗があるらしい。


「それと……浦野のあの件にも関わってるんだって? 上の方から教師陣にはかん口令が出ていたから何事かとは思ってたが」


「あ、えーと、大体そんな感じです」


 と答えてから、視線だけでセレーナに、しゃべったのか? と尋ねると、彼女はペロッと舌を出した。新連合の怖い外交官へのせめてもの意趣返しというところなんだろう。

 指導室を出るとき、セレーナは、指導室内に残った先生に向けて、明日からよろしくお願いします、と礼儀正しくお辞儀し、丁寧に手動の引き戸を閉めた。


 それから、改めてセレーナをみると。


 なんと、この高校の制服をまとっている。

 長い金髪が紺のブレザーの上着の上を流れ、すらりとした足が野暮ったいスカートから伸びていて。さらに場違いな色白の碧眼小顔がおまけのように乗っている。


 その姿は。

 実に。

 びっくりするほど。


 似合ってない。


 ここまでこの制服が似合わない女の子を、僕は初めて見た。もちろん、日本民族の体型や髪色肌色に合わせた制服だからしょうがないとは分かってるんだけど。


 それでも僕は、うぐぶ、とかいう変な声を出して笑ってしまっていた。


「なっ、なによ、何笑ってるの!」


「いやだってさ、制服があんまり似合ってなくて……」


 言った瞬間にすねを蹴っ飛ばされた。下ろしたての学校指定の革靴で。


「社交辞令ってもんを覚えなさいって何度も言ってるでしょう!」


 もういい、帰るわよ、と付け加え、片足を押さえてうずくまっている僕を放ってセレーナは玄関への道を歩き始めてしまった。

 ようやく痛みから回復して、僕は彼女に駆け寄る。

 なんだか、何を話しかけていいのか分からなくて、黙って並んで歩き、校門にまで達した。


「……家は、どっち?」


 とようやく僕が話しかけると、


「こっちよ、家っていうか、ホテルを一室借り上げてるの」


 セレーナはそう言って右に曲がった。


「その、一体どういうわけでこんなことに?」


 ようやく僕はそのことを尋ねることが出来た。


「こんなこと? 私がこの学校に来てこんなみっともない格好している理由ってことかしら?」


 うわあ。これはまだ根に持ってるな。


「簡単なことよ。私があんまり世間知らずだから。父も摂政も家庭教師までみんなそろって、社会勉強して来いって。ジュンイチのいる学校を選んだのは、せめてもの情け、ってことみたい」


「わざわざ地球の?」


「それも含めて、よ。私がエミリア国内で無意識に振るう権力を封じるのが目的ってわけ」


 と、ふてくされた表情を見せる。


「僕は君のことを世間知らずだなんて思ったこと、ないよ」


「……こんなところでお世辞はいらないの。私だって自分の世間知らずは身にしみてる。あなたを何度も危険に巻き込んで」


「それを言ったら僕だって世間知らずで何度も君の面目を潰してきた」


「ま、それもそうなんだけど」


 そこはちょっとくらい否定してくれても良かったんだけど。社交辞令的な意味で。

 僕らの歩く道は、ターミナル駅に向かう緩やかな下り坂に差し掛かっている。


「そんなわけで、しばらくお世話になるわ。よろしく、ジュンイチ」


「こちらこそよろしく、セレーナ」


 彼女が右手を出してきたので、僕はそれをとって握手で返した。


「それはそうと!」


 と、セレーナは突然声色を変える。


「どうしてちっとも連絡くれなかったの。その……待ってたのよ?」


「エミリアの王女殿下がこの僕を? 実に光栄だね」


「茶化さないの。何か事情でもあったんじゃない?」


 さすがセレーナ。僕が事情を抱えていたことなんてお見通しのようだ。


「まあ、ね。母さんが――」


 と言いかけたとたんに、セレーナがびくっと反応したのが見えた。本当に参ったんだな、母さんには。


「――あまり、エミリアに関わるな、ってね」


「……それで、お母さんの言いつけを守って?」


「そういうことに……なるかな」


 ちょっとむすっとした顔をするセレーナ。


「失礼な話ね、エミリアに関わるな、なんて」


「僕もそう思うけど、でも、やっぱりちょっとそれも分かる気がするんだ」


 僕の言葉に、セレーナは僕をにらみつけ、憤まんの表情を隠さない。


「だって、セレーナが地球を怖い国だと思っているのと同じに、地球にとってエミリアは恐ろしい存在なんだよ。ロックウェルさえはねつける軍事力を持っていて、マジック鉱を独占していて、それを一人の王がすべて握っている」


 母さんが言ったとおりに僕は繰り返した。


「母さんは、関わりたくないって言ってた」


「あなたもそう思ってるの、ジュンイチ? エミリアと、この私を、そんな目で見ているの?」


「僕は君のことはそんな目で見てない。君は、大切な友達だ、君がエミリアの王女かどうかなんて、関係なく」


「ふん、模範的な回答ありがとう。これからもご学友としてよろしく」


 見ると、セレーナはツンと向こうを向いたままだ。


「な、なんだよ、そんなにへそを曲げて」


「へそ曲げてなんていません」


 どう見ても曲がっているよな。

 と言って、その理由は簡単なことで、僕の母さんがエミリアのことをあんなふうに言って、その上僕がそれにすっかり説き伏せられて連絡さえしなかったことに怒ってるんだと思う。

 なんでこうやってセレーナを目の前にするまで、そんなことに気がつかないのかな、僕は。


「……連絡しなかったのは、ごめん」


 僕が言うと、ようやくセレーナは僕に顔を向けた。


「私はね、あなたの声が聞きたかったとかそんなロマンチックな話をしたいんじゃないの。分かってると思うけど。あれだけの事件に巻き込まれて、ジュンイチもトモミも本当に大丈夫だったか、普通の生活に戻れたか、心配だったのよ。全部、全部、元はと言えば、この私のせいなんだから」


「うん、そのことは良く分かる。僕は、浦野を巻き込んだことで、君がどんなに苦悩していたか初めて知ったから。母さんの顔を立てるにしても、一言くらいは連絡すべきだったよ」


「……よろしい」


 セレーナはそう言ってうなずいた。もうその瞳に怒りの色はない。


「実を言うと、こんなことになりそうなことは、ちょっと前から分かってたんだけどね。ほら、前に連絡くれたとき。家庭教師がね、『殿下はどうも世間を知らず無茶をなさる、一般の学校にでも通っていただくことを考えていますが、ジュンイチ様の学校などどうですか』なーんて言われてたのよ。それでジュンイチの学校のことを先にいろいろ聞いておこうと思ってた矢先のあれで」


 セレーナは、僕の知らない家庭教師の固っ苦しい口調を真似しながら言った。


「もう、パパとロッソの間では話がついてたみたいで、あっという間にこんなことに。だから、ジュンイチの無事を確認するのはそれからでいっか、なんて思ってたところもあって、ま、私から連絡しなかったのも、謝っとくわ」


 考えてみればセレーナから連絡してくれても良かったんだよな。あれから知ったところなんだけど、ジーニーインターフェースはジーニーの方から勝手にオンにすることも出来るらしい。なんか、僕がものすごく神妙に謝っちゃったのに対してセレーナの軽ーい謝罪、つりあわない気がしてきたぞ。どう考えてもお互い様じゃないか。上手いことやり込められてしまったとしか思えない。


「なーによ、今度は私が連絡しなかったことにジュンイチが怒ってるの?」


 すっかり笑顔に戻ってセレーナが僕の正面に回りこんで、僕の顔を覗き込む。そんなに難しそうな顔をしちゃってたかな。


「いや、そういうわけじゃないけど……お互い様なのに僕だけ深刻に悩んじゃって、不公平だ」


 せっかくだからふくれっつらで。


「あっはは、ごめんごめん。ジュンイチったらすぐ真に受けるんだもの、ほんとに扱いが難しいわね」


 それもお互い様だと思うけど。


 いつの間にか、僕らは繁華街の中に入っていた。

 ニューイヤーフェスティバルの名残の飾りがまだあちらこちらに引っかかって、町を華やかにしている。


 セレーナが立ち止まって、通りの向かいの建物を指差した。

 あまり気にしたことも無かったけれど、よくよく見れば、そのビルには『ニュー・ホリノウチ・ホテル』と看板がかかっている。


「あのホテルの最上階角部屋、1001号室だから。あなたのIDに入室権限情報コピーしとくようにジーニー・ルカに頼んどくわ」


 涼しい顔でさらりととんでもない違法行為を口にした。そういうことを当たり前のようにするから、社会勉強して来いなんて言われるんだろうに。ま、それに散々助けられてきた僕がここで指摘することじゃないけど。


「分かった。ところで、ジーニー・ルカ……ドルフィン号は?」


「着陸させるとまた隠し場所探すのに面倒だから軌道上に置いてあるわ。地球って本当に面倒な国ね」


 ため息混じりに言うセレーナ。

 地球がエミリアを面倒だと思っているのと同じように、エミリアも地球を面倒な星だと思ってるんだな、なんてことを思う。


「さて、じゃ、お見送りご苦労さま。ここまででいいわ」


「そっか。じゃ、また明日、学校で」


「ええ、また明日」


 そう言って通りを渡ろうとして、セレーナはすぐに立ち止まった。


「そうだ。最後に、エミリア王女としてあなたに助言しておきます」


 彼女は口調を改めて僕に正対した。


「あなたは、お母さんの心配と私との間で悩んでるわね。だけど、忘れないで。あなたは地球市民でありなによりお母さんの息子。その両方の観点から、あなたが本来守らなければならないのは、地球市民としての権利とあなた自身よ。もし今後、あなた自身の利益や安全と、私のそれと、どちらかを選ばなければならないときが来たら、必ず、私を見捨てること。いいですね」


「そうもいかないよ、僕だって――」


「い・い・で・す・ね!」


 僕の鼻先に人差し指を突きつけて迫るセレーナの迫力に、


「は、はい、分かりました」


 と、僕は答えざるを得なかった。


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