No.Ex 第十章補完話/ケバプ活動記録
活動日誌抜粋
【農業】
時間が中途半端になったのでネモさんからまず農園の状態について聞く。見学で広さは知っていたつもりだが、詳しく実態を聞くと機械を使わずに管理している事が奇跡に思える様な状態だった。魔法は偉大である。
ネモさん曰く、種子や植生にはある程度干渉ができるが土壌から完全に整えるのは難しいそうである。またミニホームの中の気候でも課金により操作はできるそうであるが、全てを網羅しておらず魔法で雨を降らせたり温度をコントロールするなどかなり環境調整には苦労している模様である。
以上より自分はまず土を耕して見てネモさんが用意できる土との違いを検査する。また雨に関しても初期限定特典の雨と魔法の雨の違いを考える。
VM$さんから借りたクワによる差もチェックする。
(中略)
ネモさんの魔法と自分の魔法を比較。
ネモさんがチェックしたところ、植物にとってはネモさんの魔法の方が向いている模様。ただし量に関しては圧倒的に自分の魔法の雨が多かったので水を集めて混ぜて使ってみるとのことである。
沈雨招来による雨はあまり農業向きではないとのこと。量で言えば1番圧倒的なのだが残念である。光球招来による温度変化や光量調整もかなり攻撃的な性質が強いので、敢えて強靭性を高める植物を作りたい時には使いたいとの事。
同じ光や雨でも攻撃性を持つ物と植物の成長に向いたものの違いがあるそうだ。これは興味深いので後で試してみる。
クワの効果は私とネモさんが使っても変わらない。暇そうにしていたサキュバスさん数人にも耕作を頼んでみたが、ここは差が出た。農業により適正を持つ存在が使用した方がクワの効果が発揮するらしい。ネモさんのいう攻撃的な光や雨という概念もここに関係しているのではないだろうか。職業適性などが魔法にも影響を及ぼしてくるのだ。
耕す事にかけてはネモさんよりも自分の方が得意らしく。質は僅かな差だった様だが量は明らかに自分の方が上だった。今後耕作も試してみよう。農業も存外面白い。リアルの技術も持ち込めないか検証したい。
【戦闘】
依頼された様に赤銅の遺跡及び、城の探索を行った。
ノート君が疑問視していたが、完全にこれは主観的なモノになるが攻略難易度で言えばベビーブルーとは変わりない様に思う。順番で言えば赤銅のあとベビーブルーに来て難易度が変わらなかったのでベビーブルーの方が相対的に難易度が高いのでは、という話だったが、おそらくALLFOの敵は戦闘に参加するメンバーに合わせて相対的な難易度の変更が起きると考えられる。推奨ランクを超えていても相当に上回っていないとランク差を実感することは無いのだろう。赤銅の遺跡やベビーブルーの遺跡の様に自分のランクより高い推奨ランクのエリアでは敵の強さは当てにならない。
ノート君たちが考えていたように
『自分のランク』<<『エリア推奨ランク』であれば自分のランク+10(?)くらいの難易度
『自分のランク±10』≒『エリア推奨ランク』であれば規定推奨ランク
『自分のランク』>>『エリア推奨ランク』であれば規定推奨ランクのまま
なのかもしれない。なおこの『自分のランク』はパーティーに置き換えると、パーティーの中で最もランクの高い人が代表者となっている様に見える。自分たちのランクが敵の強さに影響しているというルールはシナリオボスだけに起きる特性ではないのだろう。
ランク差がかなり大きな差として立ちはだかる世界ではあるが、対人のランク差と対モンスターのランク差はなにか別のルールが働いている様に思える。
さて話を戻して内部の探索結果だが、天守閣の上までなんとか昇ってみた結果、金色の鎧を着込んだ御仁の姿絵が沢山集められた部屋と赤いドレスが飾られた隠し倉庫を見つけた。
これはノート君の予想通りなのだろう。やはりあのボス達は結婚に纏わる何かを持っており、加えて彼女達はどうやら同一の存在を愛していた様に見える。
ベビーブルーは鎧、赤銅は絵画。他の都市でも何かしら金色の鎧の御仁に纏わるものは見つかりそうだ。黄土色の幽霊に関してはこの金色の御仁に強く関連するものではないかと推察する。
また、天守閣の中にも隠しエリアの様な物が在り、支配者の性格が伺えそうな物が散見された。
ベビーブルーの屋敷の中にも隠し部屋はあるかもしれない。




