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異世界転生変奏曲~転生したので剣と魔法を極めます~  作者: Moscow mule
第五章 学校へ行こう・旅立ち編
40/250

第40話:選択のとき①

 ターニングポイントです。


 イリティアからの返事はその月のうちに届いた。

 リリスが俺まで届けてくれた手紙を、自分の部屋で受け取り、躊躇なく開ける。


 手紙はそれほど長くなく、簡潔なものだった。


 イリティアらしいな、と思いながら内容を読む。


 いつも通りの俺や家族への挨拶に、首都の政治的対立に関するイリティアなりの考え。

 どうやらイリティアは漠然と近々何か起こるのではないかという不安を感じているらしい。


 まあ俺みたいな子供でも、なんとなく今の情勢が良くないっていうのはわかるし、イリティアのような人なら、首都に居なくても、なにか感じものはあるのかもしれない。

 俺はオスカーっていう、今の情勢の被害者みたいなのが近くにいるしな。


 そして、近況の報告。


 驚いたことにイリティアはアウローラ属州の学校で教師になっていた。

 俺の勝手な印象だと、イリティアは前線で活躍する武闘派というイメージだったのだが、確かに彼女ほどの指導力であれば学校の教師などお茶の子さいさいだろう。

 イリティアの生徒たちが羨ましいな。


 そしてさらに驚いたことに、イリティアの担当するクラスにヒナ・カレン・ミロティックがいたようだ。

確かに、ヒナはアウローラに行くと言っていたし、アウローラの学校で出会ったとしても不思議ではあるまい。


 詳しくは書かれていなかったが、やはりヒナは向こうでも圧倒的な成績を叩き出していたようだ。


 『こんな子はアル以来です。育てがいがありますね』


 なんて書かれていた。

 もしかしたら次会う頃にはヒナに追い抜かれているかもしれないな。

 なんにせよ、数奇な出会いがあるものだ。


 さて、俺からの質問について。


 残念ながら神代の古代語については、イリティアも知らないようだ。

 まあ、あの人は文学が専門ってわけでもないし、元々これについては期待していなかった。


 そして進路について―――。


 案の定というか、大人が総じて言う、


『アルのやりたいと思ったことをやればいい』


 と前置きした上で、イリティアの身の上について多少書かれていた。

 

 自分は傭兵くらいでしかまともに生きてはいけなかった。

 俺には色々な選択肢があるのだからよく考えて、やりたいことを選べ。

 要するにそんなことが書いてある。


 そしてその後に


『もしも、それでも剣をきちんと学びたいと言うのなら、『天剣』シルヴァディか『迅王』ゼノンを訪ねなさい。彼らは一流の使い手です。きっとアルを教えるに足る人物でしょう。

 彼らは弟子を取りませんが、以前私が渡した銀のペンダントを見せれば無下には扱われないはずです』


 やはり、イリティアに聞いてよかった。

 剣を学ぶかはともかく、学ぶべきならどうするかが明確になった。

 後からそんな手段があったのか、と後悔せずには済む。


 そう安堵してると、その下に書いてあるPS.という文字が目に入る。


『PS.ヒナのためにも、ちゃんと甲斐性のある男になって下さいね』


 俺はこれを見て押し黙るしかなかった。



● ● ● ●




「『天剣』に『迅王』!? 剣を志す人間にその二人を知らないやつなんていねーよ!」


翌日、イリティアの手紙に書いてあった人物の居所を調べるため、とりあえず顔の広いカインを訪ねた。


 カインは生徒会室で、ひたすら報告書にサインをする仕事をげんなりしながらやっていた。

 隣にいたのはメリルだ。


 カインは俺を見るなり、


「おう! アル、いいところに―――じゃない! 急な用事ならしょがないな! ほら、早く行くぞ!」


 抜け出す良い口実ができたとばかりに俺に駆け寄り、肩を掴むとそのまま俺を空き教室に連れ出した。


 隣の机でこちらを睨むメリルの視線が怒気を含んでいたことは言うまでもない。



「『天剣』のシルヴァディといえば、軍では有名さ。元々は魔法士だったんだが、ある時剣士に近接戦闘ができないことを馬鹿にされてな。それ以来古今東西を旅して剣を修行し、ユピテルに帰ってきたときにはもう彼に敵う剣士は誰一人いなかった。今じゃ軍の最高戦力扱いさ。なんたって《八傑》の1人に数えられてるくらいだからな」


 俺が二人の名前を出した途端、カインは流暢に喋り出す。

 全く、そんなことを覚える暇があったら単位の一つでもとってほしいものだが。

 しかし、『天剣』は《八傑》らしい。つまり大陸で少なくとも8番以内の実力者ってことか。

 いったいどうやって計測しているんだか。


「『迅王』ゼノンは文武両道の名将だ。文官としても類稀なる能力を発揮した上、いざ戦場に出れば、優れた指揮能力と国内最速と言われるその剣技で数多の勝利を重ねたという常勝の剣士さ」


「へえー、どっちが強いの?」


「・・・・・」


 軽く聞き流しつつ聞いた問いだったのだが、 カインはなにやら黙りこくってしまった。

 真剣に考えているのだろう。


「―――――俺の師匠や、一般的な大多数の意見だと、シルヴァディが優勢だ。剣技は互角だとしても、魔力総量がシルヴァディの方が多いからな、なんせ元魔法士だ」


 まあ、確かに、少なからず魔法を使って戦う人間にとって魔力総量とは自身の戦闘持続時間に直結する。

 魔剣士でも魔法士でも魔導士でもそれは同じだ。

 同程度の技量なら魔力総量が勝負の分かれ目になるのは当然のことだ。


「――――でも―――いや、俺は学校に入る前、一度だけゼノンが立会いをしているところを見たことがあるんだが・・・・なんかゼノンは実力を隠している気がするんだよな。根拠はないんだけど」


 首を傾げながらカインは言う。


 ふむ、今のカインならまだしも8歳以下のカインはまだまだ剣技もひよっこだ。

 にわかにはそんな話信じられないが――――たまにこいつは物事の核心をつくことがあるからな。

 案外当たっているのかもしれない。


「それで、その二人がどうした?」


 一通り説明して満足したのか、カインが尋ねてきた。


「いや、剣を学ぼうと思って。どっちが良いと思う?」


 この質問にカインは目を丸くする。

 そりゃそうか、カインが憧れるような著名な剣客だ。

 そう簡単に弟子になれるわけでもないだろう。


 などと思っていたが、カインの答えはやや違っていた。


「学ぶっつっても、二人ともヤヌスにはいないぞ?」


「は? じゃあどこにいるんだ?」


 今度は俺が目を丸くしていた。

 肩透かしを食らってしまったのだ。


「カルティアだよ。二人は軍人だからな。遠征に従軍するのは当然だろう」



● ● ● ●



 カルティア、というのはユピテル共和国の北西に位置する蛮族の国だ。

 いや、カルティア人に国という概念はない。基本的には部族単位で活動する原始的な人種だ。

 あくまで、カルティアという地方に属する人種のことを、ユピテル人が総称してカルティア人とよんでいるだけだ。


 カルティア人は、ユピテルの豊かな土地や物資を求めてたびたびユピテルに侵攻してきていた。

 彼らの身体能力の高さと、数の多さの前に、ユピテル人は何度も苦戦を強いられてきた。


 そんな中、2年前、ついにカルティアへ逆に攻撃を仕掛けるべく、ラーゼン・ファリド・プロスペクターを最高司令官とする遠征軍が出発した。

 ユピテルにおける遠征とは、完全なる征服を意味する。

 つまり、カルティアに一撃を与えるだけではなく、完全に属州として併合することを目的とする。


 それは1年や2年そこらで達成できるものではない。

 つまり遠征軍が帰ってくることは暫くないということだ。


 そして、『天剣』も『迅王』も将軍としてそれに従軍してしまったらしい。


 なんとも綺麗に肩透かしを食らったものである。

 別にすぐに剣を学ぶというつもりではなかったが、逆に、就職してからだと学ぶ機会がとりにくくなるのではないか、という予感もある。

 

 だがしかし、彼らの帰還を待っている間、なにもしないというわけにもいかない。

 オスカーの護衛の給金のおかげで多少は貯蓄があると言っても、学生のアルバイトの延長戦のようなレベルだ。

 我が家の家計も心配だし、そもそも剣を学ぶということ自体が難しかったのかもしれない。


 いくら成人するまではどの職も研修期間であり、給金が少ないとはいっても、あるとないとでは全く違う。

 両親は気にしなくていいというに決まっているが、俺の腹の虫が収まらない。

 それに、もしも剣をきちんと学ぼうと、どこかに弟子入りしたとしても、一体それが何年かかるかなんてわからない。

 2年や3年ならまだいい。だが、5年や10年もかかるとなれば、その間遊んで暮らしていたようなものだ。


 カインのように軍人ならば、職として剣を扱うことができるかもしれないが、神速流の使い手はあまりいないようだし、どうせ学ぶのならイリティアの勧める人に学ぶべきだ。それに、戦場には行きたくないしな。

 

 まあやはり無難に官職の推薦を受けるか、教師にでもなるかな。

 生前も俺は公務員だったわけだし、向いてないことはないだろう。


 ある程度生活が安定したら、魔道具の生産者にでもなって、いくつか新しい魔道具を出して特許を取ろう。きっとがっぽり儲かるだろうし、お金が溜まれば仕事を辞めたっていい。そして時間ができたとき、剣を学べばいい。


 剣を学びたいってのも、中途半端が嫌だっていう俺のただのわがままだ。

 やりたい仕事、というよりは趣味に近い。

 そのうちまたチャンスもあるさ。


 そんなことを考えながら、俺は横になった。



 ● ● ● ●



 ――――()()はなにもない、真っさらな空間だった。


 ひたすらに広がる真っ白い地面。

 凹凸は全くなく、しかし踏みしめても滑ることはない。


 上を見上げても何も見えない。

 ひたすらに真っ白だ。


 ここはどこだろう。

 夢の中だろうか。


「来たか、少年」


 低い声が空間に響く。

 俺はビクッと震えながらも、声が聞こえた方へ振り返る。


 そこには、これまた白い机と、白い椅子が二つ。


 その白い椅子の上に、この白の世界には似つかわしくない、黒ずくめのローブを見にまとった男がいた。


「―――――っ」


 俺はその男の顔に目が釘付けになった。


 漆黒の長髪に漆黒の目。

 肌は白いはずなのにどこか暗い雰囲気すら思わせる顔立ち。


 俺はこの男を()()()()()()()


 1度目は生前。

 俺が死ぬ間際に最後に会った男。


 2度目は図書館。

 弁当を忘れたあの日、俺はこいつの名前を知った。


「――――ルシウス・ザーレボルド」


 俺を殺した男の名を俺は呟いた。


 男は表情を変えずに、その細い目で俺を見つめていた。


「―――そう呼ばれていたこともある。好きに呼べば良い」


 ただ、そう答えると俺から視線を外し、いつの間にやら机の上に置かれていたティーカップを摘み、自分の口元へ運ぶ。


「言いたいこともあるだろうが・・・・とりあえず座ったらどうだ。椅子も紅茶も二つある」


 そう言いながらルシウスは俺を対面側にある椅子へと促す。

 俺は色々な思考が錯綜するなか、提案に従い椅子に座る。


 カップには手をつけずに、ルシウスの顔をじっと見る。


 かつて図書館でその顔写真をみたときは・・・・・生前死んだ時のことをフラッシュバックして倒れたが、今自分の前にいるルシウスをいくら見ようと特に体調は変わらない。


 むしろいくらか穏やかな気分だ。


 ああ、聞きたいこと、言いたいことは山ほどあるはずなのに、なにも言葉が出てこない。


 突然過ぎた。

 最近は忙しく、ルシウス・ザーレボルドや、《降霊魔法》、生前のことすら思い出す暇などなかった。


 こんな突然、目の前に自分の転生に関係する人物が出てきても、用意している質問などは出てこない。


「――――それほど、時間があるわけでもない。結論から言おう」


 俺が混乱していると、不意にルシウスの方から言葉を発した。


「有の世界の貴様を殺し、魔の世界に転生させたのは俺だ」


「――――!!」


 驚きと同時にやっぱりそうだったのか、という感情。

 そして得体の知れない恐怖心を感じる。


「元来の貴様を殺したことは、すまなかった。俺も――――なりふり構ってはいられなかった」


 ルシウスは目を瞑り、思い出すかのように言う。


「アルトリウス・ウイン・バリアシオンの肉体は――――ここ数十年で最も優れた身体能力と魔法適正を持っていたのだが・・・・・元来の魂には過ぎた才能だった。その力を驕り、他人を見下し、しまいには自らの業によって、わずか10歳で生を終えることになった。当時の彼にはヒナ・カレン・ミロティックは見向きもしなかったな」


 元来の魂?

 もともとこの肉体には他の魂が入っていたのだろうか?


 そして、10歳の頃というと心当たりがある―――。


「エドモンが、俺を殺すはずだった―――?」


 かつて、エトナがエドモンに誘拐された際、『悪霊』として彼についていた一人の少年。

 水色の髪に青いローブを着た少年、ラトニーが言っていた。


 『アルトリウス・ウイン・バリアシオンは、エドモン・ダンス・インザダークに殺される。これは決まっている事なんだ』


 そんな言葉が、俺の脳内を駆け巡った。


「そうか、その話が分かりやすいな」


 ルシウスが再び紅茶をすする。


「本来のアルトリウスは、自身の才能を奢り、他者を見下すようなクズだった。そして逆に、エドモンは臆病ながらも、自分の力を過信せず、他者を思いやる子供だった。本来ならな」


「本―――来―――?」


「ああ。本来ならば―――イリティア・インティライミは貴様ではなく、エドモンの家庭教師になる予定だった。そして、エドモンはイリティアのおかげで改心し、心根の優しい少年へと育つはずだった」


 唖然としている俺に対して、ルシウスは黙って続ける。


「改心したエドモンはエトナ・ウイン・ドミトリウスに恋をして―――何度もアプローチをする。エトナは最初は断るも、徐々に受け入れていき、2人は結ばれた。だが―――アルトリウスは彼らを許さなかった。幼馴染のエトナは自分の物だと思っていたんだ。憤慨したアルトリウスは、エトナに対して怒りをぶつけた。それはもう、人が軽く死ぬほどの魔法だった」


「そん―――な――」


「そんなエトナを―――エドモンが守った。エドモンはアルトリウスの怒りが収まらないことが分かると、覚悟を決め――――そしてアルトリウスに魔法を放った。それはただの中級魔法だったが、冷静さを欠いたアルトリウスは防ぎ損ない、倒れた際に頭を打ち、死亡した」


「―――――」


「だから、アルトリウスには―――もっと強靭で、意志が強く、運命力のある魂を入れる必要があった」


 そこまで聞いて、ようやくルシウスが言いたいことが分かった気がした。


「―――それが俺――――だと?」


「ああ」


 短く頷くルシウス。


 つまりは、こういうことか。

 アルトリウスというのは強力な肉体を持っていたが、元来の彼の魂ではその肉体を生かせなかった。

 元来の彼がそのまま生きた場合、その力を奢ってエドモンに殺される。

 そのため、強力な肉体を生かせる魂を代わりに入れる必要があった。


 それが俺。と。


「――――他人の体に定着できるような強力な魂は少ない。なおかつ、意思が強く、運命力がある魂など――――魔の世界には存在しなかった。俺は長い年月をかけて有の世界を探し、ようやく一つだけ条件に一致する魂を見つけた。それが貴様だ」


 なるほど。なんとなく頭が冴えてきた。


 しかし、俺がこの体に定着してしまったら、元々存在したアルトリウス君の魂はどこに行ってしまったのだろうか。


「その身体の前の魂のことは気にしなくていい、どうせ短い命だった」


 俺の気持ちを察したのか、ルシウスは静かな口調で言う。

 おそらく―――アルトリウス君の魂はもう消滅してしまったのだろう。


 しかし、そうとわかると色々な疑問が出てくるな。

 ラトニーとかいうのが何故そのことを知っていたのかとか、ルシウスだってそうだ。

 どうして元のアルトリウスが死んでしまっては駄目だったのだろう。


「――――ダメだな、時間がない。今から貴様に、二つ、助言をする」


 ルシウスは、軽く周囲を見回しそんなことを言った。

 俺もつられて周りを見たが、心なしかこの白い空間が狭くなっている気がする。


「まず、一つ目。近いうちにオスカーがお前を頼ってくるはずだ。助けてやれ」


「え? オスカー? 助けることになんの意味があるんだ?」


「オスカーを助ければ―――金も手に入り、『天剣』と『迅王』にも会えるだろう。エトナに反対されるだろうが―――決して折れてはならない」


「いや、だからどういうことなんだ? もっと他に聞きたいことが―――」


「時間がない。二つ目だ」


 俺の疑問に答えず、短く切るとルシウスは早口で話し出す。


 周囲をみると、先程狭くなったと思っていた空間はさらに縮小しており、気づくと机と椅子も消えていた。もはや俺とルシウスが立つ1mほどの円しか残っていない。


「いいか? 『調停者』は敵だ。奴らは歴史が変わることを望まない。奴らは直接表には出てこれないが、あらゆる手段を用いて、『特異点』であるお前を排除するために動くだろう」


 調停者。特異点。どちらもラトニーが言っていた言葉だ。

 そして―――。


「忠告に従うかどうかは貴様次第だ。オスカーを助けなくても、暫くの間貴様は幸せな時間を過ごすことができるだろう―――――しかし、それでは貴様は強くなれない」


「――――強くならないとどうなるんだ?」


 白い空間はもはやルシウスの身体の半分しか残さない。


「強くならないと―――貴様は大切なものを守れない。それは親かもしれないし、妹弟かもしれないし、未来の妻かもしれない」


 ルシウスの声はだんだんと小さくなっていく。


 もはや顔もみえないのだ。


「いいか? どんなことがあっても諦めるな! 辛いことや悲しいこと、これからいくらでも起こる! だが、貴様ならやれる!強くなれる!」


 もう俺の目にも何も映らない。

 白い世界は一転、真っ暗な世界だけが広がる。


「強くなれ、少年! 世界を変えろ! 歴史を――――捻じ曲げろ!!!」


 かすかな、本当にかすかな声だけが、俺の中に響いていた。





 読んでくださり、ありがとうございました。合掌。


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― 新着の感想 ―
[一言] 賢いくせに馬鹿なんだな
2019/12/11 18:21 退会済み
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