表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

409/3106

49、イザベルの狼とキアラの騎士道

母上は居間で紅茶を飲みながら読書をしていた。そんな何気ない日常の所作に気品があるかないかが、貴族の格を左右するのだろうか。


「ただいまー。いいことを聞いてきたんだけど、また疑問ができちゃったよ。」


「おかえり。カースも飲む? で、何かしら?」


「うん飲む。召喚魔法って一度呼んだ魔物が死ぬまで次を呼べないんだよね?」


「そうよ。絶対じゃないけど、そうなってるわね。」


「それなんだよ。母上はクロちゃんだけじゃなくてネロちゃんも呼んでたよね? あれってどうしたことなの?」


「あら、いい所に気付いたわね。そうなの。私の召喚魔法は特殊なの。私以外には見たことはないわね。通常の召喚魔法の流れは……」


一、呼ぶ

二、戦う

三、服従させる

四、契約する

五、以後好きな時に呼ぶ


「だいたいこんな感じね。私が契約した相手はノワールフォレストの森の中西部に縄張りを持つノワール狼達の族長、ロボちゃんなの。クロちゃんとネロちゃんはその子供ってわけ。」


さすが母上、そんなすごい魔物を従えてるのか。すごいな。で、それがどう関係するんだ?


「カースもそうだと思うけど、召喚した魔物の気持ちって伝わってくるわよね? 私にも契約から五年後だったかしら、ロボちゃんの気持ちが伝わってきてね。一家丸ごと契約してくれって頼まれたの。そんなことができるとも思わなかったけど、魔力ポーション片手にやってみたら、できてしまったってわけなの。」


すごいな……魔物の方から頼まれるのか。やはり母上はすごいんだな! つまり複数の召喚獣を呼ぶには、魔物からお願いされなければ不可能なんだな。勉強になった。



昼食後は久々に道場に行き、日暮れまでみっちりと稽古に励んだ。アッカーマン先生にはラスティネイルボアの肉を渡しておいた。肉の方は食べてないが、きっと美味しいと思う。


そして自宅に帰って久々の夕食。父上と会うのもかなり久しぶりだ。白い狼、カムイの件で褒められてしまった。嬉しいぜ!


夕食後はキアラに風呂で本を読んであげることになった。こいつはいつまで私と風呂に入るつもりなんだろう。何も考えてなさそうだ。ちなみに本日キアラのリクエストは『ハ・ガクレ』難しい本だ。


『騎士道というは死ぬ事と見付たり。毎朝毎夕、改めては死に死に。常住死身に成りて居る時は、武道に自由を得、一生落度なく家職をしおおすべきなり』


一体どうしたキアラ? どこからこんな本を……やはりこの子は天才か?


ちなみに体を洗うのは私がやったが、実はオディ兄の洗濯魔法、乾燥魔法はすでにマスターしているらしい。よってタオルもあまり使わなくなったようだ。じわじわと追いつかれている気がする……




ちなみに今日はトールの日。明日の放課後までに領都に行けばいい。今夜は久々に自室で寝れる。いつ帰っても部屋がきれいなのはありがたいなぁ。嬉しい。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ