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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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263、偽印と乗っ取り

辺境伯家の長男ドストエフといえば、アレクサンドル家の二男と仲がいいんだよな?

そしてアレクサンドル家と贋作、この二点から連想することと言えば……


「アレク。アレクサンドル家お抱えの何とか工房ってなかったっけ?」


「アレクサンドル公爵家御用達の……アルケミアル工房ね。私もそこが頭に浮かんだわ。あそこは贋作工房ってわけではないんでしょうけど、贋金や高性能の魔力鞄だって作れるんなら精巧な偽印だって作れてもおかしくないわ。」


「さすがはカース様ですわ! こんなわずかな情報からアルケミアル工房まで繋がるなんて! あそこの噂は私だって聞いたことがあります! 凄腕の職人揃いだそうで。しかもその職人が分業をすることでそれぞれの担当に於いての精度を高めてると聞いております。きっと贋作の名人だっているに違いないですよ!」


マジか。言ってみるもんだな。じゃあもうそこが犯人でいいだろ。ダメだったらダメ兄貴も長男も殺すってことでさ。

あ、もう一つ気になった。


「結局ドストエフと贋金の関わりってどうなった? 主犯はアレクサンドル家で確定だと思うけどさ。」


「そう! そこもなんですよ! アジャスト商会がドストエフ様から離れた理由は! 騎士団魔法部隊顧問のモーガン様が中心となって調べたそうなのですが、ついぞドストエフ様が関わったという証拠は出てこなかったそうです。」


ふーむ。そんなアレクサンドル家との仲のせいでアジャスト商会は離れたと。意外とまともな判断するんだな。クソみたいな冒険者を雇ったりしてたくせに。

そしてモーガンがあれだけ調べて出てこなかったってことは……長男の野郎かなり慎重に動いてたってことか? それとも単に被害者ムーブをかましただけか……


「分かった。とりあえずアルケミアル工房が怪しいってことで動いてみよう。明後日ならアレクサンドリアにも行けるからさ。」


私ができることなんて飴と鞭と契約魔法で口を割らせるしかないんだけどね。


「ありがとうございますぅぅううう! もうカース様だけが頼りなんですぅぅうう!」


「そのうちダミアンも帰ってくるだろ。長男対策は任せるぞ?」


「はいっ! 今やドストエフ様に対抗できるのはダミアン様しかいませんので!」


いよいよとなればダミアンだって長男を殺す方向にシフトするだろ。あいつにはクタナツの五等星が何人も付いてるんだし。たぶん楽勝で殺せそうな気がするんだよなぁ。それなのに長男ときたら……よっぽど追い込まれてるのかねぇ?

ノード川の橋工事は辺境伯が自ら陣頭指揮してるし、ムリーマ山脈のトンネル工事はいつの間にやらダミアンにとられたし。そんな時にアジャスト商会からも見限られて。やれやれだねぇ……


ん? 長男の奴って追い詰められてるんだよな? だから無理筋な方法を使ってでもマイコレイジ商会を手に入れようとしている。じゃあそれが失敗したら? 嫌な予感がするねぇ……


「リゼット。もう少し話が聞きたい。今ってアジャスト商会の勢いってどうなの?」


「大したことありません。ドストエフ様から離れたせいで領都の貴族筋から敬遠されてしまったようで、売上が軒並み落ちているようです。」


あー、あそこって主に高級品を扱ってるんだったか。そりゃ貴族が来なくなればダメージでかいわな。それが分かってて長男を切ったわけだろ? てことはこのまま沈むとは思えないねぇ。まっ、そっちは後回しでいいだろ。つーかリゼットが何とかするよな。そこまで私が気にすることじゃないね。


「あ、そういえばリゼットの護衛って今どうしてる?」


あのポンコツ護衛ってアジャスト商会のスパイなんだよな?


「特に変わりはございません。」


「そうか。それならいいんだ。」


トマトちゃんとにんじんちゃんがいるからな。あまり具体的には話せないもんな。


「さて、そうなると……話を戻そう。偽印の印影とかってある? あぁ、本物そっくりだったか。じゃあ紙か何かに押したものをくれるか? 確認に使うからさ。」


「かしこまりました! 明日にでもお持ちします!」


「後は……その時に金もくれ。白金貨を二枚、大金貨を、そうだな……十枚でいい。で、それとは別に成功報酬を白金貨五枚な。」


「かしこまりました。ついでに例の発注も全て無料でやらせていただきます。もちろん成功報酬ではございますが。」


白金貨千枚に比べたらタダみたいなもんだもんな。私だって別にタダ働きしてやっても構わないんだけどね。でも今って手持ちがほとんどないからさ。見せ金にいくつか持ってないとマイコレイジ商会の職人の口に突っ込む飴がないんだもんなぁ。


「ああ、それでいい。明日はここに戻らないと思うからマーリンかダムートンに渡しておいて。」


「かしこまりました。カース様に相談してよかったです。期待しておりますので。


「見込み違いでなければいいけどな……」


「ちょっ、魔王……白金貨五枚って……どんだけ吹っかけてんだよ……」

「すごいのね! お金持ちなのね! 私のハートがドキドキズッキュンなのね!」


こいつらにはすっかり聞かれてしまったねぇ。ま、いっか。長男ドストエフvs三男ダミアンの争いはもうみんな知ってるだろうしさ。リゼットのダメ兄貴を利用した汚い乗っ取りなんかはむしろみんなに知られちまった方がいいのかもね。

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― 新着の感想 ―
思わぬところで凄い話を聞けたというところでしょうか。
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