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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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244、醜態

おっ、ようやく私の番だ。


「い、いらっしゃいませ。ご、ご用件をおうかがいます」


「六等星カース・マーティン。山岳地帯やノワールフォレストの森の素材を売りたい。それから俺に何か指名依頼や伝言は来てるかい?」


いつものようにギルドカードを提出して用件を伝える。あいつらにも聞こえるようやや大きな声でね。つーかあいつら魔王の本名知ってんのか? 魔王カースまでは知ってるみたいだけどさ。カースもマーティンもありふれた名前だから私と同姓同名がいてもおかしくはないんだが。


「ひっ、さ、山岳地帯、ですか!? ぜ、ぜひお願いします! 倉庫に直接出されますか!? あ、依頼や伝言は、し、少々お待ちください!」


「先に倉庫に行くからその後でいいよ。」


「か、かしこまりました! ありがとうございます!」


新人さんかな? えらく緊張していたようだが。あー、そういえば新人が入る時期だもんな。正式には四月からなんだろうけどバイト感覚で今から勤めててもおかしくないわな。


「おい、お前らも来るか? 珍しい魔物を見せてやるぞ?」


ここまで言えばさすがに分かるんじゃないか? お前ら山岳地帯どころかノワールフォレストの森すら行ったことないだろ。何ならヘルデザ砂漠すらないんじゃない?


「お、おお! 行ってやろーじゃねーか!」

「山岳地帯だぁ!? ハッタリもいい加減にしろよぉ!?」

「だいたいテメーごときの魔力庫がなんぼのモンだってんだぁ!」


あーあ。完全にやめ時を見失ってるな。実はもう気づいてるけど引っ込みつかないパターンか? そろそろコルプスも来るだろうし。

あ、来た。


「やあ魔王。いやカース君。いつぶりだろうね?」


「よう。元気そうじゃん。今から倉庫に魔物を出しに行くところだけど、来るか?」


「ほう。卸してくれるのかい。そいつはありがたい。で、どこの魔物だい?」


さすがにこいつは分かってるなぁ。普通なら「何?」と聞いてくるところを「どこ?」と来たもんだ。


「山岳地帯とノワールフォレストの森。そんなにたっぷりはないけどな。ああ、それからこいつらだけどギルドの酒場があるじゃん? あそこのステージで裸踊りを見せたいんだとよ。」


「へえ、さすがカース君。ん? 裸踊り? こいつらが? 正気? 甘毒棘薔薇(エピナズンローズ)でも触った? それとも燐毒(フォロトキス)大百足(オオムカデ)にでも噛まれた? どうしてもって言うなら止めないけど酒場の売上が落ちたら責任取ってもらうよ?」


「ちょ、副長、そんな、こいつ……マジで……」

「ウソだろ……こんな弱そーなツラしたガキが……」

「マジで、魔王、なんか、いや、ですか……」


「君らさー。冒険者は死に損って言葉ぐらい知ってるよね? 冒険者同士の揉め事には僕らギルドは手を出さないんだしさぁ。そりゃギルドを汚したら弁償してもらうけどさ? それでさぁ……えっ? 魔王!? 知らなかったー! で済むと思う?」


後ろでインダルがニヤニヤしてる。


「そ、そんな、だ、だって魔王ってめちゃくちゃやべーって……」

「それが何でインダルごとにタメ口きかれてんだよ、っすか……」

「副長を半殺しにしたってのもマジで……?」


「なあ、お前らさぁ? 裸踊りで勘弁してもらえるなんてありがたいと思わないか?」


半殺しにもしないし金だって取らないんだぜ? 私はなんて心が広いんだろうねぇ。


「て、てめぇ……」

「副長が来たからって……」

「だ、だれが裸踊りなんぞ……」


あらまぁ。私に対する認識はまだその程度かよ。頭に感情が追いついてないのか。コルプスには従順なくせに。


「さすがにもう時間切れだわ。素直に裸踊りするのと叩きのめされるのどっちか選べ。」


「あー、ギルド内で暴れたら罰金ねー。」


「だったら副長ぉ……訓練場ならいいっすよねぇ?」

「おお……やったらぁ……何が魔王だよこのハッタリ野郎が!」

「来いや! ぶっ潰したらぁ! 魔王がなんぼのもんじゃあ!」


『微毒』


「うっぐぼぼぇっ……ぇおおお……ごっぼぉ……」

「ひっ! は、はらが……ううっ……あっ……」

「はひょっ……ぐっ……おおっ、くっ……あっ……」


『風壁』


嘔吐が一人に下痢が二人か。いち早く風壁を張ったからな。汚いものは見えてしまったが臭くはないぜ。


「あーあーもぉー……罰金ね。解体費用は倍もらうよ。」


「穏便に済ませてやったのに酷いじゃん。散々警告したし裸踊りでいいって言ってんのに。」


まあ倍になっても買取金額のうち一割が二割になるだけだしね。


「外に出てからやってよ……誰が掃除すると思ってんだい……」


「ん? 後で俺が掃除してやろうか? ピッカピカにしてやるぜ?」


「それは助かる。頼んだよ。じゃ、行こうか。」


まさかコルプス……副長直々に掃除するつもりだったのか? まあこいつなら魔法一発で終わりなんだろうけどさ。


『麻痺』


しばらくそこで醜態晒しとけ。裸踊りより酷い恥晒しをな。


「やっぱ魔王えげつねぇな……」


「いや、最近もっぱら甘くなったって評判だぞ?」


私の中でね。

それより早く倉庫に行こう。あまり待たせて村長とアレクがいい感じになったら大変だからな!

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