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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第7章

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235、勝者の条件

「私達の食材はこれよ!」


おっ、やるねぇ。解体どころかすでにトリミングまで済んでるのか。ならば後は好きなサイズに切って焼くだけってことだな。こりゃ文句も言えないね。丁寧な仕事してるじゃん。


「これはなんとキーリムなのよ。アレックスちゃんが発見してくれたの。七つの頭に七つの角、そして七つの目を持つ魔物よ。ちなみに胴体は大鷲(イーグレス)で四肢と尾はドラゴンと言われてるわね。」


ほう。キーリムか。話に聞いたことしかないレアな魔物じゃん。


「もちろん偶然よ? 魔物同士が争う気配があったから見てみたらキーリムだっただけよ話なの。」


「さすがアレクだね。どう考えても簡単に勝てる魔物じゃないよね。」


「分かってるじゃないカース君。アレックスちゃん凄かったわよ。七つも頭があるものだから近づいたらまず勝てないわね。牙だってかなり鋭かったもの。」


「やだぁサンドラちゃんたら。二人で連携したから勝てたんじゃない。カースみたいにはいかないわよ。」


頭が七つ、ヒュドラみたいなもんだね。さすがにヒュドラほど首が長いわけじゃないけど、噛みつかれたら即死だろうなぁ。あれ? でもキーリムって丸飲みするタイプだっけ? まあいいや。


「詳しくは宴会の時に聞きたいな。先に計量しようよ。」


肉を出しっぱなしってのは落ち着かないからね。まずは勝敗を決めようじゃないか。


「それもそうね。後で私達の完璧な連携をしっかり聞かせてあげるわ。じゃ、アレックスちゃんお願い。」


『計量』


「四百二十七キロルね。」


よし。重さでは私の勝ちだ。

ここに味やレア度を加味すると、どうなる?


「じゃ、判定するわね。悪いわねカース君。私達の勝ちよ。カース君は二位ね。」


あらまぁ。てことはスティード君達は最下位か。


「納得できなくはないけど一応理由も聞かせてね?」


「ええ。まずは量。これはカース君の圧勝ね。次に味、これは私達の勝ちね。キーリムはワイバーンにも匹敵するほど美味しいそうよ?」


マジか。それは知らなかった。


「それから種類の多さね。ほぼ全部位あるわよ。カース君も背ロースをもう少し細かく解体してれば重さは減るけど種類は増えたのにね。モモだってそう。さすがのカース君も一人じゃあ手が足りないわよね。」


「それはそうだね。だとすると僕が二位でいいのかな?」


「それはそうよ。だってスティード達はオークだもの。味でも量でもカース君の勝ちね。でも部位が多いから圧勝というほどではないわね。」


まあこれも納得。売った金額勝負なら圧勝だろうけどね。


「後は希少性かしら。カース君はキーリムを見たのは何回目? 私は初めてよ。」


「僕も初めてだよ。話に聞いたことがある程度だね。」


「そこよ。カース君ですら見たことのない魔物を私達は仕留めたの。勝ちでいいわよね?」


もちろんいいとも。元から文句ないしね。ワイバーンに匹敵するというその味を楽しませてもらおうではないか。


「うん。もちろんいいよ。解体だってちゃんと全部やってあるみたいだし。今夜の宴会のメインディッシュはこいつで決まりだね。」


「うふふ、ありがとう。じゃあ私達が優勝ってことで。さて、セルジュとスティードには何を言うこと聞いてもらおうかしら。アレックスちゃんどうしよっか?」


「そうね。じゃあ私はスティード君にするからサンドラちゃんはセルジュ君にするのはどう?」


何? アレクがスティード君に個人的にお願いだと? ま、まさかデートとかじゃあ……


「いいわよ。カース君なら容赦ないお願いしようと思ってたけどセルジュでもスティードでも控え目にいくことだし。」


サンドラちゃんめ。自分達が勝った上に私を最下位に落とすつもりだったのね。悪い子だわー。でもまだ甘いね。本気でそのつもりなら『飛ぶの禁止』とか言えばよかったのに。まあそしたら勝負どころか移動だけで終わってしまうけどさ。


「じゃ、スティード君に命令ね。この卒業旅行の間は稽古禁止よ? もう残し少ないんだし全力で楽しみましょ?」


「そんなぁ……もっとカース君とやりたかったのにぃ……分かったよ。」


ぷぷっ、アレクったらやるなぁ。スティード君が思いっきりがっくりしてるし。でもあと数日で王都に戻るんだからそこは我慢だね。


「じゃあ私はセルジュね。そうねぇ、もう少し痩せて。と言いたいところだけど、私セルジュのお腹って好きなのよね。だから命令は今の体型を保つことね。それ以上太っても痩せてもダメよ?」


「分かったよ。四月からの王宮勤めで痩せるかと思ってるけど、痩せないようがんばるよ。」


王宮勤めだもんなぁ。普通は痩せそうだよなぁ。めっちゃ神経使いそうだもん。でもサンドラちゃんの愛を感じるねぇ。うんうん。


「あ、そうだわカース君。キーリムの舌は気持ち悪かったから手を付けてないわ。欲しかったら頭ごとあげるわよ?」


「ああ、そうなんだ。じゃあ貰える?」


今から解体する時間はないけど明日以降の楽しみにすればいいよね。タンって大きさの割に解体が地味に手間なんだよな。ブラックブラッドブルだってまだやってないし。


「もっとも、あげるも何もアレックスちゃんの魔力庫に入ってるの。どうせカース君が食べるだろうと思って。ね、アレックスちゃん?」


「ふふ。首周りの肉は美味しそうだけどやっぱり舌はなかなか、ねぇ。頼むわねカース。」


「うん、ありがとね。じゃあ冒険者達も待ってるだろうし。中に戻ろうか。」


さあ、宴会の始まりだ。ここの奴らって宴会好きだよなぁ。まあ私も好きだからいいんだけど。

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― 新着の感想 ―
本当、宴会好きですなあ。
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