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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

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611、拠点を守る主婦

外で待たせてた奴も中に入れて、尋問開始だ。


「最後にハンダビラの者と会ったのはいつだ?」


「知るもんか……」


面倒くせぇなぁ……また拷問しないといけないのか? 勘弁してくれよ……

こんな大して秘密もなさそうな奴を相手にさぁ。


「ところで傷裂ドロガーと乱魔キサダーニって知ってるか?」


「当たり前だよ」


「ならドロガーが最近迷宮を踏破したのも知ってるよな?」


「それがどうしたの?」


「ドロガーが一人で踏破したとでも思ってるか?」


「いくらあの人でも一人じゃ無理に決まってるよ。ブラッディロワイヤルだってほぼ全滅したぐらいなんだから」


えらい詳しいな。腐っても元七等星か。


「神が言ってただろ。もう一人。ローランドの魔王ってさ。」


「ああ、何か言ってたね。まさかそれがあんただって言うの? 十等星のくせに?」


「それは別にどうでもいい。俺が言いたいのはドロガーを連れてきて拷問してもらおうかってことだ。あいつの激痛魔法は死ぬほど痛いもんな。」


あれって魔法だっけ? 個人魔法っぽいよな。

はぁ、こんなことならドロガーとクロミを連れてきておけばよかったなぁ。まさかこんなに拷問ラッシュになるなんて思ってもなかったんだからさ。面倒にも程があるぞ。


「へえ? あの傷裂ドロガーをね? それは面白そうだね。連れてきてもらおうか。できるもんならね」


コーちゃん頼める? あいつの居場所は分からないと思うけどさ。


「ピュイピュイ」


おっ、さすがコーちゃん。どうにかなりそうなんだね。じゃあ悪いけど連れてきてもらえる?


「ピュイピュイ」


「この蛇ちゃんが連れてきてくれるってさ。あいつは若草雲荘に泊まってるんだが、まだそこにいればすぐ来るだろうよ。」


「は、ハッタリもいい加減にしたら? 蛇が呼んだぐらいであの傷裂が来るとか。五等星って言やぁ冒険者の頂点みたいなもんだよ? あんたみたいな駆け出しが口きける相手じゃないのよ?」


「来れば分かるだろ。それよりお前が受けとった報酬はこの家だけか? 割に合うとは思えんがな。」


「いや……この場所にこれほどの家が貰えるんなら……俺なら喜んでやるが……」


そんなもんかねぇ?


「関係ないだろ。付き合いってもんがあるんだよ」


「ふーん。ハンダビラとは付き合いがあんのね。エチゴヤは?」


「あるわけないよ。あんな外道どもとなんか」


やっぱエチゴヤって評判悪いんだな。


「知らないのか? エチゴヤとハンダビラは繋がってるぞ。そんなことも知らないでよく安穏とここで暮らせたもんだな。」


「でたらめ言うんじゃないよ! そんなことあるわけないよ!」


「その根拠は? あいつらどっちも闇ギルドじゃん。俺から見れば何の違いもないぞ?」


「駆け出しの十等星なんかに何が分かるんだよ! ハンダビラは、ナバーラは、ファベルを変えようとずっと頑張ってきたんだから!」


おお、ボスの名前が出た。こいつチョロいな。


「だから根拠を言えよ。ファベルを変えるため? いつからやってんだ? それでファベルは変わったのか? 今日も昨日も臭かったぞ?」


「簡単なわけないだろう! エチゴヤだっているんだから! それでもナバーラなら……きっと……」


話が通じないなぁ。やっぱ面倒でも拷問すべきなのかねぇ。でもドロガーを呼んだことだし、面倒なことはやってもらおう。


「じゃあお前らはエチゴヤが潰れたら嬉しいのか?」


「当たり前だろう。嬉しいに決まってるよ」


「昨日潰れたぞ……」


「こいつの言う通り。昨日潰した。そして生き残った奴は全員ジノガミの下につかせた。女も解放したしな。なのにハンダビラは俺に接触してこなかったぞ? おかしいな。潰してくれてありがとうの一言ぐらいあってもよくないか?」


エチゴヤとハンダビラが反目してるってんなら今が好機なんだけどねぇ?


「だ、だいたいこいつは誰なんだよ! 薄汚いファベルのモンだろう?」


酷いことを言うね。お前はそのファベルを変えたいナバーラに協力してるんじゃないのかよ。


「おれは……ハンダビラに情報を売って口に糊してる……ペサタってモンだ……ファベルの住人だよ……」


おっと初耳。こいつの名はペサタね。どうせすぐ忘れるよな……


「エチゴヤが潰れたってどういうことなの?」


「この男……本当にローランドの魔王らしい。あっさり潰して、今日ハンダビラの詰所も更地になった……」


「更地にする気はなかったけどな。外に出ようとしたらなぜか大爆発を起こしてな。俺のせいじゃないぞ。」


むしろ私は被害者だよな。


「そんな場所にファベルの子供たちが入っていたら……大勢死んでいただろうな……」


「そ、そんな……ばかな……」


「まあそれはどうでもいい。ナバーラに連絡がつくならつけてくれ。言い訳ぐらい聞いてやるからさ。」


私に敵対せず、情報を提供してくれるなら大目に見てやったっていいんだからさ。


「つくわけないよ。知らされてないんだから」


「まあそうだろうな。だがもうドロガーを呼んじまったからな。正直に吐くと約束してくれない限り、激痛を受けてもらうことになる。」


見つかればすぐ来るんだろうけど。問題は見つかるかどうかなんだよな。こればっかりはコーちゃん任せだもんね。


「ま、まさか本当に傷裂が……!?」


「来るぞ。もっとも、普通に拷問するだけなら呼ぶ必要はないんだけどな。あいつなら体に傷を付けずに痛みだけ与えられるだろ。俺がやると手足がなくなって可哀想だからさ。」


「そ、そんな……私は何も知らないのに……」


「じゃあ正直に言うと約束しろよ。それなら拷問なんかしなくて済むんだからさ。」


「ピュイピュイ」


おっ、コーちゃんお帰り。


「おう、魔王いるのかぁ?」


ドロガーも来たね。さあて、吐いてくれるかな?

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― 新着の感想 ―
[良い点] ピュイピュイ不足が解消されつつあります。 ドロガーも来ちゃったし、レッツパーティーですな、こりゃ!\(^o^)/
[一言] これでいくらか分かりますかねえ。
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