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異世界金融 〜 働きたくないカス教師が異世界で金貸しを始めたら無双しそうな件 〜 #いせきん  作者: 暮伊豆
第4章

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524、ブラッディオーガロード第二形態

「あーーっ!」


うお、びっくりした! いきなりクロミが大声を出すから。


「何だよ。」


「ニンちゃん! 魔力! 魔法が使えるし!」


なぬ!?


あ!


本当じゃん! それなら!


『業火球』


よし終わり。全て焼き尽くした。うーんスッキリしたなぁ。


「何だぁ? いきなり使えるようになったんか?」


「そうみたいだな。思うにブラッディオーガって一度殺すとすぐにアンデッドとして蘇るっぽいな。ところがアンデッドって魔力がないとどうにもならないんじゃん? だからこの部屋はそんな仕組みになってるんだろうな。」


意地が悪いわー。肉弾戦メインで戦わせておいて、勝ったと思ったところに即アンデッド化かよ。どうせそのアンデッドもえげつない魔法を使ってくるんだろ? 思えばこのブラッディオーガって最後は首だけになっても襲ってくるよな。灰にしてやったから関係ないけど。いや、灰も残ってないけどさ。


「カース、落ちてたわ。やっぱり火の魔石ね。それもかなり大きいわ。」


「おおー、これはいいね。」


アンデッドでも魔石を落とす時は落とすんだよなぁ。まったく意味が分からんことだらけだわ。


「やれやれだぜなぁ。まあ俺らにしてみれば助かったぜ。おう赤兜ぉ、お前もやるじゃねぇか。」


「ああ……」


一回戦のトドメを刺したのはこいつだもんな。


「よし。さっさと次行くぞ。次の安全地帯に着いたらしばらく休むからな。」


具体的には私の体が回復するまでだ。土木作業でかなり疲れてるのに無茶な動きをさせやがって。


で、その前に全員に『浄化』

はぁスッキリ。臭かったんだよなぁ。




さて、地下四十六階か。今のところ魔力は問題なく廻せるな。先ほどと同じようにカムイは先頭を行ってもらおう。私たちはミスリルボードに乗って後ろからゆっくりと追随する。安全第一だからな。


結局何の問題もなく安全地帯まで到着した。不安がないのが不安な気もするが、まあ気にすまい。あー疲れた……

まずは風呂だ風呂。功労者のカムイをせっせと手洗いしてやらないとな。うん無理。水流もみ洗いで勘弁してくれ。


「ガウガウ」


それにしてもカムイ。さっきは大活躍だったな。刀を口に咥えて戦うなんてさ。かっこよかったぜ。


「ガウガウ」


もっと褒めろって? マジで助かったぞ。あのおかげでオーガの頭が下がったんだからな。結果として赤兜でも手が届く高さまでな。あいつに最も血を流させたのは間違いなくカムイさ。よくやったな。


「ガウガウ」


よし。きれいになった。さあ、のんびり浸かろうぜ。私も疲れたよ。


「カース、大変だったわね。」


アレクがしなだれかかってきた。


「アレクにも心配かけたね。」


「ううん、いいの。カースが無事だったから……」


アレクのおかげでもあるよな。さっきの連携は良かったもんなぁ。弾き飛ばされてもアレクがさっとポーションを飲ませてくれてさ。たぶん本来の冒険者たちってあのようにして戦ってるんだろうな。口移し……はともかく、盾役とか回復役とか役割分担しながらさ。

装備を交換する時間を稼いだり、ポーションを飲む時間を稼いだり。はたまた治癒魔法を使うために身を盾にしたりさ。冒険者は楽じゃないよね。

だからこそ休める時にはしっかり休んでおかないとな。




およそ二日の休息を経て、私たちは再び動き始めた。ここの魔物はオーガゾンビだ。身の丈五メイルはあるが魔法が使える今、私たちの敵ではない。

クロミによると何やら『呪い』を感じるそうだが私が『解呪』するのだから全く脅威ではない。このメンバーだと呪いに弱いのはアーニャぐらいだしね。


結局三時間程度でボス部屋に到着した。


「じゃあ、四十五階と同じ要領な。」


「おう。任せとけ。赤兜ぉ、てめぇにも期待してんぜ?」


「ああ……」


アレクとクロミに武器やポーションを分配して、と。




そこから先はほとんど同じ。違うのはブラッディオーガロードの大きさぐらいだろうか。一、二メイルは大きくなってやがる。

少しだけ厄介だったのが部屋の狭さだ。前回は百メイル四方の部屋が半分に。つまり百×五十メイルだったわけだが。今回はさらにその半分。五十×五十メイルだった。

これはまだ問題ないのだが、このまま行くと次の階では半分、また半分となりそうな……

しかもボスが大きくなっていけば……


厄介でしかない……


つくづく趣味の悪い神だわ。




「おう魔王。大丈夫かよ?」


「まあな。」


あー疲れた。つーか危なかった。一回戦で危うくオーガに握り潰されるところだったんだから。

どうにか山裂(やまざき)でオーガの指を断ち切ったからよかったものの。もう一秒遅れてたら刀も振れずにぐちゃっと潰されてたかもな。やっぱデカいってのは反則だよなぁ。ヒヤリハット。ご安全にいきたいもんだけどなぁ。


ちなみに今回もカムイが大活躍だった。オーガの背中を駆け登り、そのまま天井にまでジャンプ。そして天井を蹴った勢いで落下しつつオーガの延髄あたりに頭突きしやがった。よくあんなピンポイントで狙えたもんだ。そして崩れ落ちたオーガの首を赤兜がバッサリ、といった寸法だ。


二回戦はもちろん私が燃やした。落とし物はまたもや火の魔石。代わり映えしないね。


さあて、次は四十七階か。もうすぐ、もう少しだ……

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― 新着の感想 ―
[一言] きつい連戦にあってカムイ大活躍ですね。
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